2009年5月14日木曜日

政局を小沢さんに頼る「危うさ」が、また現実に

ついに民主党小沢さんが代表辞意を表明した。第一公設秘書が逮捕或いは起訴されたときに辞めていれば、民主党への傷は少なかっただろうが少し遅すぎた感がする。しかし13日の党首討論までには辞意を表明し、党首討論を回避するのではとの観測も流れていたのだから、当然の成り行きかも知れない。
 いつもの事であるが、代表の座に居座っていればどうして辞めないのかと批判するが、辞めるとなると、何かしら残念な気もする。
 私達は小沢さんの「剛腕」に頼りすぎていたのではないか。小沢さんのここ数年の言動、行動から政権交代へ期待を膨らませすぎていた。一方で、自民党時代の小沢さんを知っている者にとっては、総理にふさわしい人材なのか疑問もあった。
 そして今回の公設第一秘書の逮捕、起訴された政治資金規正法違反事件は、検察の垂れ流す情報を鵜呑みにするとの批判を被っても「やっぱり」という感がする。検察から「放って置くと法の根源を揺るがしかねない重大で悪質な事件」と指摘されたのであれば、何故小沢さんは責任を持って反論しなかったのか。
 小沢さんは単なる手続き上のミスで、訂正すれば終わるもので、あっせん利得などの刑事罰に該当するモノではないと反論していたが、私はその内容、背景に問題があるのではと疑っていた。
 適法に処理しているのであれば、どうして正々堂々と主張しないのか。総務省のHPで公開されているので、見れば分かると言うが、見ても分からないのだ。7日の有識者会議なども自分の考えを説明するチャンスだったと思うが出席しなかったようだ。どうしても説明が出来ず逃げているようにしか思えない。
 逆に検察も説明責任を果たすべきだと言うが、公判前であれば無理だろう。起訴時に異例のペーパーを出している事を考えると、ある程度は説明していると思う。
 小沢さんには今までも重要な政局で多くの期待を寄せていたが、ことごとく裏切られた感じがする。細川さん自身の佐川急便事件で政権を放り投げる結果になった細川政権、政策の違いを無理矢理曲げてまで樹立した村山政権、短命に終わった羽田政権の裏では小沢さんが暗躍した。確かな事は忘れたが、村山政権の時、政策上の違いで調整が付かず途中で放り出した。
 このまま小沢さんで政権交代が実現しても寄り合い世帯の民主党にあっては、政策推進がスムーズに行くとは思えない。分裂が起き政権を放り投げることも十分考えられ、大連立構想へ動くかも知れないし、改革を進めるのであれば自民党政権でも良いことになるかも知れない。
 「次の総理は麻生さん、小沢さんどちらもふさわしくない」が民意だ。小沢さんは代表の辞意を表明した。民主党は誰を新しいリーダーにたてるのか。一方麻生さんはどうするのか。
各党ともに体制を立て直し、マニフェストで政策を競って欲しい。

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