2009年8月6日木曜日

政治にも「山本勘助」のような軍師が必要なのだ

「山勘」が当たり、興奮した経験は誰にも一度はあるだろう。

 ギャンブルの世界では、勘が冴えて大儲けした人もあるだろう。その経験がなかなか忘れられず、ズルズルはまってしまう人もあるだろう。

 私の場合は、大学学部の定期試験でかなり山が当たった経験がある。大学では、A4の紙が一枚配られ、「○○○○について記せ」と黒板に2~4問ほど問題が出て、90分で答案を書く形式だった。 講義でメモったノートを見て、どの辺が試験に出るか当てるのだ。その講義テーマの内容、ノートに占めるページ数などから、この辺だと察しを付けるのだ。山があたると、答案を書く時間は早い。試験が始まって20分ほどで答案用紙を提出することになる。

 しかしこういったことは、往々にして運の要素が強く、能力によるモノと信ずると失敗するものだ。

 当時、「山勘」とは戦国の軍略家で山本勘助という武将がおり、やることなすことすべての作戦が当たって成功した事から、「山勘」と言われるようになったと聞いているが、実在するかどうかは不明で、歴史小説上の架空の武将だという説もあった。

 ところが最近、山本勘助が実在の武将であったことを示す書状が、群馬県安中市の旧家から見つかり、今、安中市ふるさと学習館に展示されている。

 天文17年(1548年)武田春信(信玄)判物と呼ばれる書状だ。

 それによると、武田春信が、山本菅介に対して、信州伊那郡における働きを賞し、恩賞として黒駒(笛吹市御坂町)の関銭のうち百貫文をあておこなったという。春信の花押しも入っており、本物と鑑定されている。

 ところが、当てずっぽうな勘で幾多の戦を勝ち抜くことは無理だろう。いろんな状況をしっかり把握して、何が今大事か、相手のどこが欠点かを見極める目を持たなければ不可能だ。

 そして国を統治しようとする場合も、優れた戦略家が必要なのだ。

 麻生政権も浮き草のように浮ついた政権のように見えるが、その裏にはこれと言った軍師がいないことだ。長年にわたる政策の制度欠陥は別として、百戦錬磨の軍師が自民党にいなくなったことが、党の凋落に関係していると思えるのだが、一方の民主党は小沢さんという策士がいて、政権が目前に迫ってきている。

 しかし、民主党は、運が良かったから政権に付けるところまで来たが、決して能力があるからではない。マニフェストの欠陥が明らかになってくると、有権者の見る目も変わってくる.
 民主党にも、どんな軍師が出てくるかが、政権寿命を左右する。

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