2009年8月23日日曜日

このマニフェストをどういう布陣で実行できるのか




「日本を守る 責任力」、「まず政権交代を」。自民、民主の訴えで、総選挙も佳境に入ってきた。
 民主党300議席も可能の予測は、前の郵政民営化是か非かの選挙の逆だ。小泉劇場でフィーバーしていたことを考えると、メデイアも国民も政治姿勢が変わってきたのかと思う。が、一方でフィーバーするほどの役者がいないことも関係しているのだろう。
 
 各党首が集まっての政治討論でも、質問は鳩山さんに集中し、麻生さんは暇そうだ。司会者が質問を振ると発言する姿に、メデイアも各党党首も次は民主党政権を認めていることになるのだろう。麻生さんだって、「責任ラインは過半数をとれるかどうか」と言うが、内心は負け方の問題と思っているのだろう。

 この状況下で、一番心配なのは、各党がどういう布陣で、課題の多い9月からの政局に臨もうとしているかだ。政権をとった暁には、どういう人材を配して政権運営に当たろうとしているのか。

 米国だって、大統領選では大統領候補の他に、副大統領候補が2人3脚で選挙戦を戦っている。

日本は「党首の顔」だけで戦っている。少なくとも副総理格がだれなのかも分からない。民主党が政権を執った場合の副総理はというと、小沢さんか、藤井さんか、菅直人さんかと思い浮かぶが、小沢さんとなると、うまく政権運営が出来るのだろうかと心配になる。ここは小沢さんはグッと我慢すべきである。政局の混乱だけは止めて欲しい。

 一方の自民党はどうか。派閥の領袖クラスは分かるが、今回の選挙で無事に生き残って帰ってくるかが分からない。負けっぷりによっては麻生さんだって危ないが、人材の配置により新鮮みを出し、改革を進めれる体制を作れば、劣勢を挽回できるかもしれない。
しかし、総裁が麻生さんのままでは、可能性は低い。

 実のところ民主党は、閣僚候補を発表する予定であったらしいが、鳩山さんの一声でやめになったらしい。聞くところによると、閣僚を狙っている者がクレームを付けるかららしい。20から最大で50人の構成員でなる党内各グループの調整が難しいらしい。
おまけに、今回の選挙で民主党が大勝ちすれば、小沢グループが急増するのは分かっている。また小沢さんが政局の中心になるのか。

 民主党は先の国会で、それぞれ若手の論客がそろっている。自民党のように内閣の支持率を上げるためだけの女性閣僚を選ぶ必要はないだろう。誰が閣僚になっても新鮮さがある。そうだろう初めての政権なんだから。

 自らのマニフェストをどういう布陣、人材を配して実行に移すのか。マニフェストもさることながら、その実行力を問う。

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