2009年9月4日金曜日

麻生さんは総理・総裁として、何を発信できたか




官邸での総理のぶら下がり会見。テレビで流れる映像が、全部なのか、一部なのか分からないので、これで本音を把握することは難しいが、総理・総裁の心境を良く映していて面白い。
 そして、懸命に弁解する官房長官の姿に、あわれさも感じる。

 麻生さんは、他人に丸投げの姿勢が徹底していた。

 最近では、記者から「首班指名で麻生と書くことに自民党内で異論が出ているが」との質問に、「ここは官邸。総裁の仕事にコメントできない」といい、「幹事長に任せている」とコメントを避ける。それでも「総裁としてどう考えるか」と聞かれ、「今も言ったとおり、幹事長に任せている」とコメントを拒む。

 行政の事に関する質問では「官房長官の仕事、官房長官に聞いてくれ」と逃げの姿勢が目立った。

 麻生さんは、社長経験者で経済には強いと自認している。オーナー社長は、好き勝手なことが言えて、役員から上がってくる事案に「ウン」と言えば済むし、必要な事は部下に任せればいい。政治のように自ら国民に働きかけることなど必要ない。そんな姿勢が身に付きすぎているのではなかろうか。言うなれば、総理・総裁に一番不向きな人なのだ。

 麻生さんが、総理・総裁としての考えを述べたことがあっただろうか。思い出せない。混乱時のコメントはほとんど丸投げなのだ。

 自分に関わる不味い質問は、当然の事ながら極力避けようとする。先日も「総理、総理、総理・・」と呼び戻される姿が映った。早々と逃げる姿勢は、国民に背を向けた証拠であり、人気の凋落に繋がる。

 国民に話しかける一番のチャンスを煙たがった総理に政治を任せるわけに行かない。人気下落は当然で、自民党大惨敗の要因は麻生さんのこんな姿勢にもあった。

 具体的にどう指示したのか、正直な自分の考え、皆さんだったらどう考える?、記者とデイスカッションし「そういう考えもあるね」ぐらいの鷹揚な姿勢が欲しかった。麻生さんは最後まで自分は何をすべきか分かっていなかったことになる。

麻生さんは、恥も晒し続けた。それは国の恥でもあったが、一番迷惑したのは国民だ。サッサと去って行った方がよい。もう誰も本気で相手にはしないのだから。

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