2009年10月2日金曜日

進化する東京丸の内:ビジネス、レストラン、ファッションが共存する街







東京駅前の丸の内街が大きく変わってきた。
 私が、東京へ出てきた頃のこの辺りは、10~12階建で四角張った鉄筋コンクリート造りのビルが並んでいた。ビルの入り口には○○ビルジデイングと表示されていた(デイは確かチに濁点が付いていた)。
 1階には、ファッションや時計、バッグなどのブランド店が入っていたが、ほとんどが日本を代表する企業のオフィスで、行き交う人はグレーや濃紺のスーツを着たビジネスマンや事務服に身を包んでいたOLだ。一時は、そのユニフォームが話題になったこともある。

 しおかし、丸の内街の再構築計画で、辺りは一変してきた。丸ビル、新丸ビルは斬新なデザインの超高層ビルに生まれ変った。東京駅に建ってもビルが高層化したために空が狭くなった。昔の様な広々感はなくなった。

 何よりも目を引くのは、丸の内仲通りに面し、今年9月にオープンしたブリックスクウェアー、一号館広場だ。

 ショップ、レストラン、カフェの入ったブリックスクウェアーや高層ビルの谷間に緑の木々、ベンチ、遊歩道のようなものも設けられた庭園が飛び込んでくる。一瞬「安らぎ」を感じる。オープンカフェもあり、あの表参道のオープンカフェと同じ感じだ。

 私が行ったときは午前中で、カメラをかざした多数の見学者、時間待ちのビジネスマン、年配のご夫婦、取材の打ち合わせ中のプレス関係の2人などで賑わっていた。

 驚いたのは、入り口付近に位置する洋菓子店の「PASStheBATON」だ。長蛇の列が車道付近までつながっている。
 良く店内を見ると、店員6人ほどの狭い店内に、お客が5~6人ほどが買い物をしている。店内が混乱するので入店規制しているように見える。入り口には「クロワッサンは1人6個まで」の表示。疑ってかかれば、長蛇の列を作ることで人気度を主張しているようにも思える。

 兎に角、「にぎわいと安らぎ」を目指した街づくりを追求しているように思える。やり方によっては、1人でも一日ゆっくり時間がつぶせる。そんな街になったのだ。

 昔は「アメリカに追いつけ、追い越せ」。丸の内は、その先頭に立って走ってきた。そして今、ビジネスの成長路線から、成熟した経済へとシフトしている。「今、丸の内から目を離せない」。

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