2010年1月4日月曜日

148cm2の狭い紙面に何を託すか

14.8cm×10cmの年賀はがきのことだ。
 新聞報道によると、2010年の元旦の年賀状は、昨年比0.5%減の20.9億通だったそうだ。10年前に比べ約20%の減になる。
 100枚買えば、5000円、5000円の利息を得ようと思えば、結構な貯金をしなくてはならないことを考えると、無駄な気もするが、時期が来ると出すことになる。

 私は、年に一度のことで年賀はがきには近況を出来るだけ詳しく書こうと努力しているが、挨拶文の後、「元気ですか「何してる」と書き込むのが多い。一筆書き込まれているのはマシな方で、裏表印刷のままなのは何とも誠意がない。昨年の年賀状を見ながらそう言う人には同じようにしている。

 しかし、重要な情報も入ってくる。喪中はがきだ。この時期は生存の確認を刷る時期でもある。2年前に大学卒業後入社した時、世話になって以来の先輩が亡くなった。そのころの先輩達は皆亡くなった。

 そんな中に、子供さんが若くして亡くなった例も多い。残念で仕方ないが、「何で」と思うが理由が聞けない。

 「世の中で一番幸せなことは、順番通りに行くこと」と言ったのは小林一茶だそうだが、全くその通りだ。何でも順番通り行くことが一番幸せなのだ。政治の世界でも同じこと。世代交代とか、順番を通り越して総理の座に就くことは、何かとギクシャクする。

 ところで、今年思いがけない人から年賀状を頂いた。

 手書きされた箇所を読むと「頂いたインターネット新聞の私の記事は、闘った私の足跡になります。ありがとうございました」とある。あの元神奈川県立川崎南高校の跡地利用で、行政側が計画しているショッピングセンター構想ではなく、住民側が望んでいる地域に役立つコミュニケーション施設としての利用を訴える「住民訴訟」の責任者からだった。

 4回ほど取材した時に、付き合ってくれた方だ。「何故、県は住民の要望が聞けないのか」という記事を投稿した(初稿はjanjanではない)。当時は記事も随時更新されていたので、注意して閲覧し掲載されて記事をコピーして送ったことがある。

 きざな言い方だが、記者冥利に尽きる。

 年末の忙しい時期であるが、みんな年賀状を書き終えて初めて、一年の仕事が終わった気になるのだ。年賀状を作成し、インターネットで年が変わって「送信」をクリックすると相手先に一斉に送信されることを考えているのだが、全員がアドレスを公開していないので難しい。

 狭い紙面に、どう自分を表現するか。そのセンスが今後も問われ続けるのだ。

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