2010年5月15日土曜日

民主は「反自民」、自民は「反民主」で、ビジョンはどこに




民主党は野党時代「反自民」政策で政権交代し、一方の自民党は「反民主」で政権奪回を目指している。
しかし、民主党は政権に就いたが、現実を目前にし、しかも税収不足による財源不足でマニフェストの推進も覚束なくなってきたが、選挙を控えて有権者の「約束違反」の声が気になり、マニフェストの見直しも右往左往している。

乱立気味の新党も「反小沢」を掲げて反民主だ。

民主党内も、表沙汰になる前に押さえ込まれているとは言え、反小沢は根深い。東京地検特捜部の再捜査結果や検察審査会の二度目の議決次第では、大きな動きが出るかも知れない。

一方、国民も反小沢にエールを送っているようだ。総理にしたい人の投票で、小沢さんに反旗を翻した(?)前原さんが、2位に浮上したことからも分かる。

しかし、これではどこにもビジョンが見えてこない。

子ども手当、高校無料化などで少子化、教育はどうなるのか。民主党は子ども手当満額支給に拘っているが、お母さん達は、働くための保育施設などの充実を希望している。少子化も問題であるが、どういう少子化社会なら可能であるのかも検討すべきである。

財政再建は重要課題である。政府はある程度の赤字財政は容認するようであるが、税収増の見込みのない財政では、増税策が必要だ。社会保障とも関連して税制改革を真剣に提示すべきだ。法人税を40%から20%に減額するなど財界への人気取りは考えているようだが、これで企業に投資を誘発させることが出来るのか。

雇用はどうか。企業の業績は良くなっていると言うが、それも輸出増やリストラ、エコポイントなどの効果だ。業績に回復の傾向があるとは言え、雇用は依然として悪い。あの派遣村騒ぎのあった人達はどうしているのか。

自給率を上げるため、農業再生に向けた農政はどうなのか。戸別所得保障制度は、「貸しはがし」が出てきて、休耕田を積極的に利用する大規模農業に支障が出てきたという。お百姓さんからビジョンがないと言われては、元も子もない。

互いの政策を批判し合うのではなく、独自のビジョンを示しての政策提言であって欲しい。

そのビジョンなき選挙目当ての政策が横行しているは残念なことである。小沢流の支持団体を通じて票の鬩ぎ合いの利権誘導型政治から早く脱却すべきである。
写真左:小沢、反小沢で揺れる民主党 小沢さんのための政党?
写真右:自民党本部 「なまごえプロジェクト」で国民の生の政策を公募している

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