2010年9月18日土曜日

菅改造内閣は民主党最後の内閣という現実


国民新党を含めた412人内閣の全員参加の政治を訴えたが、党三役を承認する両院議員総会には、注目の小沢さんは出席せず、実力者とは裏腹の幼稚さをまたもや見せつける結果になった。

こんな感覚しかない人間が代表→総理の座を狙うなんて考えられないことだ。小沢敗れたホッとする人も多いはずだ。

代表戦後の民主党は、大差の勝敗で安定、僅差で不安定と見ていたが、国会議員票の僅差での勝負は党内の不安定をさらけ出した。

党、閣僚の人事は結果として「脱小沢」の様相だ。小沢さんは代表代行などの就任を打診されていたが拒否したらしい。直接自分の考えを説明しないために側近筋が忖度してコメントしている。

人事の裏話としてメデイアの報道を読むにつけ、挙党一致とはほど遠い内閣で心配になるが、一方で小沢グループに属している人を新聞で見たが、名も知らず、政策論争に登場したこともなく、スキャンダルや夜の飲み屋の玄関でよく見る顔しか思い出せない。

小沢グループというのは、結局権力闘争のための数の集団のようだ。これを人事に配慮しろと言っても無理な話だ。
  
代表選での敗北の要因は「政治とカネ」へのアレルギーであり、検察審査会での再審査結果への不透明さであり、小沢さんも最後の演説で謝罪しなければならなかったことを考えると、小沢出馬は無理筋を強行したことになる。

今後の国会で菅内閣は、菅支持グループ、国民新党役210人vs小沢支持グループと野党約510人の勢力構図になるのだろうか。世論調査では菅内閣支持は約60%であるが、国会での菅内閣支持は約30%だ。相変わらず民意と乖離した国会だ。

小沢支持グループの人は、年末、来年3月の政局まで、しばらくは静かに見守るという考えらしい。これでは党内野党を抱えているようなものだ。党内野党、国会では野党に配慮しながらの政局運営は誰が見ても困難だ。

小沢さんは「一兵卒となって皆とがんばろう」と言っているのだから、小沢支持グループの議員も党内の政策論争で勝負した方が良いのではないか。そのために菅さんは政調会を復活させ、玄葉さんは内閣の一員だ。

このままでは、菅改造内閣は、民主党最後の内閣になりかねない。折角政権交代した民主党が政権を失うようなことはしないと思うが、小沢さんや小沢支持グループの言動が菅内閣の、さらには民主党の首根っこを押さえている「危うい政局」である。

メデイアは政界再編を煽るだろうが、予算編成、普天間問題、雇用、景気対策、財政再建など難題が山積している。菅さんは法案や政策を正式に国会に提案する前に野党と協議することを考えているようだ。

国民のために政策は決まっている。要はその内容をどうするかだ。政権党の民主党の支援団体へのご都合で内容が歪曲されることを回避できたり、野党も責任を持った政策提案が出来たりする。仙石官房長官の独断専行も防止できる。

民主党国会議員は、選挙区に帰って良く民意を汲み取らないと、1年前に戻ることになる。その時の自民党は、以前の自民党とは違っているはずだ。
写真:首相官邸 菅改造内閣も短命内閣でおわるのか 

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