2010年10月5日火曜日

小沢氏強制起訴で悪しき「政治とカネ」から脱せるか




国民は小沢さんの政治資金疑惑に大きな疑問を感じている。世論調査でも、度重なる検察の不起訴処分に80%の国民は納得していない。今回の第5検察審査会の2度目の議決は、それなりに理解できる判断だった。

5日午後、東京地裁の検察審査会の掲示板をみに出かけた。すでに新聞などで報道されているので、通行人が足を止めて見る程度だ。老夫婦の男性は「これが小沢さんを強制起訴に持っていった検察審査会の議決だ」と指さしながら説明している。女性は「何時までも政治とカネでは困りますよね」という。

別の男性は「すごい枚数だな」と驚く。犯罪事実について、議決の理由を詳細に説明している。検察審査会の自信の程が伺える。

議決は中旬頃と聞いていたが、9月14日の民主党代表選挙の時だ。小沢さんの代表選結果が影響するのではないかと思っていたが、それはなかったようだ。寧ろ選挙中のテレビ出演で、小沢さんの「検察審査会は、プロでない素人の集団が・・」発言に奮起したのではないかとも思う。

しかし、4億円という大金を、政治資金と言ってみたり、自己資金と言ったり、銀行借り入れと言ったり原資が2転3転するたびに、公に出来ないカネであることが伺えるし、秘書達の供述、秘書が小沢さんに説明したときの小沢さんの反応が受け身だったことで、検察官は供述の信用性を疑ったことは適切でないと指摘した。

小沢さんは秘書に任せていたので自分に責任はないと主張するが、小沢さんはカネの管理には厳しい人であることは、以前から言われていたことだ。その小沢さんが4億円もの大金を銀行から借り入れする時に、秘書から言われるままに求めに応じて署名したなど考えられない。小沢さんの積極的な関与の否定など無理な話だ。

又、水谷建設とのカネのやりとりも無視できない。ここに来てウソを言うメリットはどこにもない水谷建設は、カネを渡したとメデイアに情報提供するが、もらったことがバレルとまずい小沢さん側は強く否定する。当然のことだ。

検察審査会は、十分な捜査をしていないとも言う。事件が明るみに出たときにまずい資料は全部隠したと言う元の秘書の話など小沢さんに不利な記事が週刊誌などで記事になったが、検察はどういう捜査をしたのか。肝腎の小沢さん宅の家宅捜査をどうしてしないのか。
強制起訴では、新たな捜査ができるのか。プロの集団が不起訴処分にした事案を、素人の検察審査会が反対の議決をすることに異を唱える者もいる。検察も混乱しているのではないだろうか。

これに対して検察審査会は、有罪の可能性があるのに、検察官だけの判断で有罪になる高度の見込みがないと思って起訴市内のは不当であり、国民は裁判所によって本当に無罪なのか、それとも有罪なのかを判断してもらう権利があると考えている。

当然の判断だろう。悪事はドンドン巧妙化しているのに法とその運用は遅れ勝ちである。それを是正するのが、検察審査会の制度だ。

小沢さんは、これから裁判闘争だと言ったらしい。闘争からは真実を明らかにすることは難しい。小沢さんが「何らやましいことはない」というなら、正々堂々と裁判で事実を述べればいい。

長期戦になるだろうが、政治の混乱だけは避けて欲しい。自分自身の不祥事なのだから離党し一人でやって欲しい。私達の選んだ代表である多数の国会議員を利用されては困る。

写真左:第5検察審査会の起訴議決 2010.10.5 東京地裁検察審査会掲示板
写真右:掲示板内の議決所を見る人たち 2010.10.5

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