2010年12月1日水曜日

政治資金疑惑に、お決まりの「法に基づき適正に処理」の1フレーズ


また、政治資金収支報告書の発表時期がやってきた。相変わらずの疑問だらけで、メデイアは一歩突っ込んだ回答が欲しいのに、「政治資金規正法に基づき適正に処理しています」のお決まりの1フレーズで対応するだけ。法の精神が全く活かされていないお粗末な状態が続く。

「政治とカネ」に対する国民の関心は高くなるばかりで、その都度法改正がされるが,如何にせん、国会議員が自らの首を縛るようなことをするはずがない。ザル法の代表例だ。

おまけに内容を鑑査する政治資金監査人として登録した弁護士や公認会計士、税理士による鑑査も大甘で、制度が十分に機能していないらしい。

私達の代表者が、公明正大な政治活動をしているかどうかを国民が判断する重要な資料であるにもかかわらず、この様では心許ない。「政治は三流」の根源だ。

それにしても小沢さんの資金力は、他の議員を寄せ付けないすごさだ。これだけ大きければ当然疑惑も湧いてくる。

先の衆院選では、民主党の代表として政権交代に向け、勝負に出たのだろう。約4億5000万円をばらまいている。使えば使うほど結果も出ているコトに疑問が募る。

小選挙区制導入の理由は、「カネのかからない選挙」があげられていたのではないか。全く逆効果になってしまった。

小沢さんの政治資金管理団体は4億5000万円を支出しているが、うち3億7000万円を小沢さんから借り入れ、他の政治団体「改革フォーラム」から3億7000円の寄付を受けて、小沢さんに返済したという。その改革フォーラムの3億7000万円は政党解体時の政治資金の残金であるらしい。

本来なら国に返金すべきカネだと思うが、法に規定がないために、私物化した疑問が残る。獲得議員数を増やすため、選挙に使ったのであれば、私物化ではないと抗弁できるだろうが、甚だ疑わしい行為である。

それにしても小沢さんは巨額のカネを保有していることになる。一体どこから得たのか。

検察審査会が起訴判決したのも、その入手先に疑問があるからだ。小沢さんは、告発内容にない理由をあげているのは無効であるとして、手続き着手を阻止しようとしたが、裁判所は却下した。裁判で争えと言うのだ。当然だろう。逃げ切ることは出来ない。

ところで、疑惑が指摘されるたびに「政治資金規正法に基づき適正に処理しています」とありきたりのフレーズを使って逃げ回る政治家を信頼できるか。

民主政治の根幹を揺るがし続けるコトになる。柳田前法相が2フレーズ発言で更迭されたことをどう考えているのか。
写真:政治資金収支報告を報じる読売新聞 2010.12.1

0 件のコメント: