2010年12月24日金曜日

民主党の変質:「反自民」から「自民化」へ

民主党が変質してきた。野党時代は自民党政権との違いを出すために、ことごとく自民党に反対した。しかし、政権の座に着くと、思わぬ現実に遭遇し、掲げていた政策は大きく変質し、ついには自民党化してきた。これでは「民主党も自民党も変わらないではないか」と思われても仕方ない。

野党時代の民主党は、歯切れの良い正論で、自民党政権を追求してきた。幹事長だった鳩山さんのコメントを聞くと、民主党政権になったら「新しい政治が始まる」と多くの国民は錯覚をおこした。

先の衆院選で掲げた民主党のマニフェストは、後出しの自民党のマニフェストに比べて、政策の作り手である若手の民主党国会議員が、自信ありげに論ずる政策は説得力があるかに見え、雪崩的に自民党を政権の座から引きずり降ろした。

子ども手当、農家の所得保障、高速道路の段階的無料化など、財源の心配はあったが、国の予算は無駄使いが多く、予算の組み立て方を根本的に見直したり、埋蔵金発掘で十分対応できるとの触れ込みは、国民の不安を一時払拭するものだった。

悪の温床だった族議員の利権誘導を排除するために陳情を民主党幹事長室に一元化しようとした小沢改革も、開けてみると小沢さんに権限が集中する結果になった。

しかし、如何にせん何かをやろうとすると、その財源だ。税収が減りマニフェストを推進しようとすると、赤字国債の発行になる。パフォーマンスと批判された事業仕分けも思うような結果はでなかった。特別会計も「すき焼き」ではなかった。

鳩山政権では普天間移設問題で、日米対等の安全保障を重視し「県外、国外移設」を主張したが、うまく行くはずがない。自民党政権で13年間かかって合意に至った日米合意に戻っていった。

財政健全化も最重要課題だ。財政再建か景気対策か、大いに揉めるところであるが、菅総理は唐突に消費税増税を打ち出し、参院選で敗退することになった。税率は自民党の主張する10%を参考にすると言った。これには民主党支持者も驚いただろう。

その後次々と民主党的とは思えない「ダーテイーで閉ざされた」事態が起こった。

「政治とカネ」では、鳩山、小沢さんの2トップの政治資金規正法違反問題が明るみになった。金満、金権政治は自民党の悪の遺産だが、民主党に引き継がれていた。その後の2人の行動は「クリーンで開かれた政治」とは大きくかけ離れ、今その処理に右往左往している。

外交では、対中、対露で大きな汚点を残す結果になった。公開すべき尖閣ビデオも政府は隠そうと試みたが、一保安官によってインターネットに流出した。自民党は「何故公開しなかった」と批判を強めたが、国益を害したのは仙石官房長官で、問責決議され、その責任をどうするかも菅総理の決断にかかっている。

官邸機密費の公開も野党時代に誓ったが、民主党政権になっても高額の機密費が何らのチェックも受けずに支出されている。選挙や国会でゴタゴタが続くと支出額も」増加するらしい。

やっと閣議決定された予算案も92兆4000億円、税収41兆円、国債発行44兆円と赤字財政を2年間継続することになる。菅さんは、元気な日本を取り戻すためと言うが、「こんな国家予算のあり方を何年続けるコトが出来るか」と聞かれた仙石官房長官は2年だろうと答えたこともある。

統一地方選を控えて、票獲得のため国家財政を犠牲にしてでも無理なマニフェストをごり押ししようとする民主党に明日はない。民主党も族議員、支持団体、業界の判断を仰ぐ政策決定へシフトしており、自民党的である。

更に「ねじれ国会」での国会運営の改善のために、衆議院での議席の2/3を確保するための「数合わせ」のため社民党との強調を模索し、野党と連立の動きが活発だ。菅さんは、「たちあがれ日本」に対して入閣を餌に連立構想を展開しているコトが分かった。

連立も人材的には旧自民党が主流だろう。

民主党は、「反自民」から「自民化」へ変質している。結局、「クリーンで開かれた政治」が容易でないのであれば、自民党でもよいのだ。

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