2011年1月29日土曜日

鎌倉・江ノ電沿線 歩いてみるのも面白い
















江ノ電鎌倉駅では満員だったが、鎌倉大仏、長谷寺見学の長谷駅でほとんどの客が降りるのを見かけるが、今回が江ノ電沿線を歩いてみた。鎌倉の歴史や立地を知ることが出来て面白い。

蒲田で鎌倉・江ノ島フリーキップを買って、JR藤沢駅で江ノ電に乗り換え腰越駅で下車、満福寺に寄った。狭い踏切を渡ると正面に満福寺への階段が見える。ここは義経縁の寺だ。

頼朝の挙兵に参加し義仲を討ち、一ノ谷では平氏を破り後白河法皇の覚えよろしく検非違使・左衛門少尉の位をもらったために頼朝の怒りを買い、平氏を討つも不和は深まるばかりで、鎌倉入りを拒否されたとき、ここ腰越に逗留し,勘気を晴らすために大江広元の取りなしを依頼する手紙を書いた。この手紙が腰越状というそうだ。境内には弁慶が墨をする水を汲んだ池もある。

歴史では聞いたことがあるが、ここが由来の地かと思うと感慨深い。

今までは街中を通っていたが、ここからはグッと海が迫り海岸線に出る。電車は使わず歩いて鎌倉高校前駅に向かう。海面に映る日の光が眩しいくらいだ。ドドーと打ち寄せる波の音も聞こえる。

鎌倉の土地は、山側は急峻で住宅やホテルなどが建ち、墓地も多い。駅も山際にあり、狭い踏切を通れば駅だが、出札は機械化され無人だ。この「鎌倉高校前」駅は、駅100選に選ばれた駅だ。海に面して気持ちが良い。高校生が乗ったり降りたりしている。

今日のように天気が良ければ、椅子に座って夏目漱石の小説でも読みたくなる雰囲気である。

「坂を上がって行ったところに瀟洒な校舎があるのでは」と思い学生の後を付いて坂を上っていく。ファインダーを覗いて見るシーンは、青春ドラマのロケ地としてはうってつけのようだ。

続いて極楽寺駅を目指す。道路に面する歩道も良く整備され、年配の夫婦、2人づれの若者、ランニングしている人で結構人出がある。

極楽寺への途中、托鉢を持った僧侶に会う。念仏を唱えながら歩く僧侶の前に自転車に乗った年配の男性が止まり、はつの中に硬貨を投げ入れ、コロンコロンと音がする。帽子を脱ぎ、頭を下げた男性に向かって僧侶はお経らしきものをあげ、礼をして足早に歩き去った。

極楽寺は、忍性上人が開山し、井戸を掘ったり、病人救済のため治療院を造ったり社会事業に貢献し、広大な敷地に多くの寺院が建っていたそうだ。今かやぶきの山門を改修中である。参道には桜並木、サルスベリの大木が植えてあるが、境内には「撮影、写生禁止」の注意書きがしてある。チョット珍しい寺だ。

近くに極楽寺切通がある。京都・鎌倉間の主要道路で、新田義貞が倒幕の挙兵をし、幕府軍を討ち鎌倉に迫ったときに三隊に分け極楽寺切通、巨福路坂切通、化粧坂切通から攻めたという。幕府軍も三隊に分かれて防戦したという。鎌倉は3カ所からでしか入れなかったのだ。

極楽寺駅は、駅100選にも選ばれた。隣の長谷駅に比べれば閑静な駅で、ドラマの撮影に使用されるらしい。

更に歩いて長谷駅方向に向かう。山際の住宅の玄関や門が、線路ギリギリまで迫っている。線路の柵が切れている所を渡るのだが、線路はむき出しで踏切のような対策はされていない。江ノ電は生活に密着した電車だ。

このまま歩いて鎌倉駅まで行った。14駅のうち9駅を歩いたことになる。電車に乗っていては分からない発見がある。
写真上段左:鎌倉高校前
写真上段右:満福寺
写真中段左:極楽寺切通
写真中段右:極楽寺駅
写真下段:線路沿いに建つ住宅の玄関 

0 件のコメント: