2011年2月12日土曜日

高校合格発表:「母ちゃん 受かったぜ 喜んでくれや」


朝、孫と散歩に出た帰り、路上で若者が携帯電話片手に「母ちゃん 受かったぜ 喜んでくれや」都満面の笑顔で話している姿を見た。久しぶりの若者の喜ぶ声だった。母親はどう答えたか知らないが続けて「本当やで 受かったんだよ」と言った。

そう言えばさっき都立高校の側を通った時に、「合格発表会場」という看板が出て、教員らしい人が校門に立っていた。その若者は、合格発表を見に来て、合格証をもらっての帰りに、母親に連絡したのだ。

帰って、その高校のHPを開くと、推薦入学合格者発表の日だ。合格した受験者番号が載っていた。男子は31人で競争率2.7倍、女子は28人で3.6倍。そのほかに文化、スポーツの特別枠があり野球3人で3倍、チア3人で1.7倍だという。

定時制も併設されていて、1~4年で39人の少人数制だという。そう言えば夜遅く通ると教室の灯りがついている。

ネットで調べると、面白いことにいろんな情報が分かる。この高校の偏差値は53で、予備校の情報では、推定合格点は500点満点で323点という。入学を目指している人のための質問欄も作られており、在校生がコメントできるようになっている。有名出身者も紹介されており、私の知っている人では2人がいる。

私も子供が教育を終わっているので、小・中・高校が今どうなっているのか疎かったが孫が小学校に上がったので調べてみた。

東京都教育委員会資料によると、平成22年3月中学校卒業生は77,331人、昨年より3,800人増えている。進学したのは75,383人で97.5%、専修学校などが628人で0.8%、就職が409人で0.5%だ。

進学者のうち、全日制へ行ったのが68,770人で88.9%、定時制が4,008人で5.2%、後は通信制や専門学校だ。働きながら勉強したり、全日制ではダメだったので定時制課程を受けているなど理由はいろいろだろうが、必要な課程だ。この高校では、いろんな行事が予定されている。

文部科学省の資料で「学習人口」を見ると、幼稚園163万人、保育園191万人、小学校706万人、中学校360万人、高校全日制323万人、定時制30万人、大学253万人、短大16万人、専修・各種学校76万人、大学院26万人だという。ピーク時はどうだったか分からないが、生徒数も減る一方で、大学、予備校の経営も大変らしい。このまま行くと大学も、選ばなければ全員入学の時代も来るらしい。

一方で、教育費は高く、少子化の要因にも為っているようだ。

文部科学省の平成21年度文部科学白書によると、家計の教育支出は全部国公立で1000万円、全部私立だと2300万円と言われている。

平成20年度子ども学習費調査結果では、公立高校154万円、中学校144万円、私立高校293万円。「子育てのつらさ」で子供の将来の教育にカネがかかると言う人が46%、子供が小さいときの子育てにカネがかかると言う人が26%になっている。言われてみれば結構高くついている。

少子化対策で期待される政策は「カネがかかりすぎる」対策にあるようだ。

そこで政府も公立高校授業料無償化を進め、私立高校については、在籍者に就学支援金118,800円が支給されるが、年収250万円、350万円で支援金も2倍~1.5倍になる。

「教育は将来への投資」と言われているが、次代を担う良質な労働力を確保することは国の責任でもあるが、卒業後の就職率の悪さは大きな社会問題である。高額な教育費を使っても職を得ることが出来ないことは社会不安へと繋がる。

「少年非行」も心配だ。メデイアの報道で非行が増えているのではないかと思うのだが、警察庁のまとめでは、何故か検挙数は減っているのだという。

「学級崩壊」の話も度々聞く。家庭内の親子の問題、学校生活での先生、生徒、保護者の問題などいろんな要因があるだろうが、基本は家庭での親子の問題だ。子供の教育の8割は親の責任である。学校、社会は2割だ。そこを間違ってはいけない。

それはそうとして、新入生の皆さん、合格の時の気持ちを大切にがんばれ!
写真:近くの都立高校 2月2日に推薦入学合格発表があった 次の日はもう合格発表会場の看板は無かった 定時制課程も併設している

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