2011年2月10日木曜日

難しい今後の政局:「最初は強く当たり、後は流れで」と言うことか


菅総理の政権運営はかなり厳しくなって来た。9日の党首討論では「強く当たった」が、再可決のための2/3議席確保のための旧連立社民党との協調も無理筋で、小沢さん処分での党内分裂を回避しようとすれば処分が曖昧になり展望は開けず、「後は流れで」と言うことになりかねない。  

社民党との再連立は、取りあえずは何とかなっても、最後は普天間問題で妥協できず、一時的に一部政策の凍結というコトになり、誰が見ても無理筋である。

大方が公約実行は難しいと見ている民主党マニフェストも、執行部は見直しを進めると言うが、党内は小沢処分を巡る対立から、マニフェスト見直しに反対する勢力が存在する。無理強いすれば分裂の危機だ。

小沢系議員は「今だからこそ小沢」、「政局を打開するには小沢さんしかいない」と言うが、大事なのは政局ではなく、政治なのだ。衆議院選で国民に約束したマニフェストを小沢系議員はどのように実行しようとしているのか。「財源は何とかなる」、「予算を根本から組み替える」と豪語するが、党内で議論されているのか。ただ反対のための強弁としか言えないのではないか。

ムダの排除は重要だ。マニフェストもPDCAでより質の向上を図るべきだと思うが、取りあえず2/3の議席を確保するために連立を組もうとすれば民主党の公約の一部を凍結する事態になるのではないか。

菅総理は、「社会保障と税の一体化改革」案を与野党協議で作成して、国民に信を問うと言うが、谷垣さんは、先の民主党の基本構造は変わったのだから、まず新しいマニフェストを作成に国民の信を問うて、信認を得て改革案を作るべきだという。

財政再建に政治生命をかける菅さんにとって、今解散することは民主党政権が消滅することだ。改革案の議論もしないままに政権の座から引き下ろされる事態だけは避けたいのだろう。

ガチンコ勝負で行くのか、何か打開策を探っているが可能性のある対策があるのか。

自民党政権時、大きな政策課題で与野党が激論を戦わせた時、突然野党が軟化視、急転直下、国会を通ったことがある。政治の潤滑油と言われた機密費が使われたと疑われたこともある。所謂八百長に似た結果だ。

数で勝負するスポーツ、政治も同じであるが、国民を欺くようなコトはやって欲しくない。
写真:菅官邸 難しい局面を堂打開するのか?

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