2011年4月13日水曜日

菅さんの「私とあなたの見方がかなり違っている」発言:どこがどう違っているのか


菅総理が、記者会見で「与野党協議の最大の障壁は首相の存在、何のために地位にしがみつくのか」との質問に「私とあなたの見方はかなり違っている」と答えたそうだ。

コレを聞いて思い出すのは福田さんが確か総理辞任の会見で「私とあなたは違うんです。私には分るんです」と言ったことがある。 今回の統一地方選での惨敗、大震災、原発震災での対応のまずさから菅総理は、野党は勿論のこと与党内からの退陣を突きつけられている。

福田さんのように自分のコトが読める人間は、退陣の機を読むことが出来るのだろうが、菅さんにはその能力がない。

この「見方がかなり違っている」のであれば、菅さんの見方はどんな見方なのか。なぜ記者はトコトン突っ込んで質問しないのか。同じ記者が発言できないのであれば、他の記者が関連質問すればいいのではないか。

また、記者会見では記者に向かって「あなた」と言っているが、記者会見であれ「国民」に向かって発言しているのではないか。

菅さんにしてみれば、福島第一原発の放射能汚染問題、大震災後の復興問題、復興予算などなど緊急課題が山積している今、政権を放り出すことは国民のためにも良くないと思っているのだろう。おまけにポスト菅の顔が見えてこない。

多くの人が指導力の欠如というが、震災対応もいろんな会議で委員を任命し、広くアイデアを集めようとしている。官僚は信用できないので、学識者などを内閣府の参与にしてアドバイスを受けている。被災現地には3回も入り実情を把握している。自分からもドンドン指示を出している。

なのに、どうして国民から評価されないのか。

民主党の退潮の要因は「政治とカネ」、「小沢vs反小沢」の党内抗争、原発震災の原因である原発推進は自民党政権、自分に責任があるわけではないと見ているのではなかろうか。

この国難の時に、与野党協調の挙国政治が出来ない原因に菅総理の存在があることは皆分っていることであるが、「それでも自分がやるのだ」と言う理由がはっきりしない。

「見方がかなり違っているとしか言いようがない」だけでは、理解のしようがない。もっとはっきり言及すべきだ。

写真:菅総理の記者会見を伝えるTBSひるおび 2011.4.13

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