2011年9月9日金曜日

支持率65%の内閣が、どうして「不完全な内閣」か







菅政権を反面教師に、泥臭い野田「どじょう内閣」が組閣され、国民の期待を反映し内閣支持率は65%のV字型回復になったが、臨時国会会期を4日間にし、予算委員会は開かないとする民主党に対して自民党など野党は猛反発しているが、平野国対委員長は「内閣が不完全な状態では十分な国会答弁が出来ない」ことを理由に挙げた。

チョット待て。組閣に当たっては野田総理は「適材適所」と言っていたのではないか。今予算委員会を開いても勉強不足で国会審議にならないとは驚きだ。組閣に当たって軽量級と揶揄されていたが、選任された役所の政策に精通した人材も数度の組閣で底を突いたのか。

確かに、民主党は野党生活が長く、閣僚経験は小沢さんと菅さんぐらいで予算委員会の論戦で政府と五分で渡り合ったのは論客は10人もいない?残りの議員は何をしていたのか。選挙区へ帰っての支持者廻り、有権者との握手、政治資金集めか。

民主党政権になってから、政策は内閣に一元化し、政調会は廃止したために役職のない議員は政策に関与する機会が無くなった。その批判に対して菅政権で政調会復活になった。国会議員には、自分のやりたい分野でしっかり政策を研鑽し、政務三役、大臣を目指して欲しいものだ。

過去には国会答弁で官僚が替わってしていた。「質問事項が専門的なので参考人(官僚)に答えさせます」と答弁するシーンが多かった。こんな大臣ではダメだと言うことで、官僚の代替答弁は禁止になった。この政治改革は小沢さん主導ではなかったか。

しかし、大臣の答弁も官僚の作文を棒読みしているだけだ。議論する中で、野党と協調する事など皆無で平行線のまま「時間がないので、次ぎに行きます」で終わってしまう。

法務大臣だった議員が、選挙区の会合で「国会答弁は、3つのフレームを覚えていればいい」と暴言を吐き辞任に追い込まれた。

ところが発言の本音は「もう一歩踏み込んだ答弁が出来ないか」という問題提起だったのだ。問題発言だけがクローズアップされたのは残念だ。

国会議員は支持者から「今度は大臣に」と熱望され、大臣になれば選挙区に錦が飾れる。組閣の時、入閣が予想される国会議員の事務所にテレビカメラが入り、連絡を不安そうに待っている議員の姿が映し出される。電話が鳴ると受話器を取り上げ「ありがとうございます。精一杯がんばります」と殊勝なことを言う。

聞いたこともない、国会予算委員会で見たこともない議員が入閣すると、「大丈夫か」と心配になることがある。小泉政権の時、女性議員が法務大臣になったが、これが全くダメだった。専門用語も分らず答弁席で立ち往生する姿はみっともなかった。

小泉さんは「長い目で見てやってくれ」と鷹揚な発言をしていたが、出身母体からの政治献金に答えるための大臣選任だったらしい。国民にとってはいい迷惑だ。

今回の臨時国会の会期も、相変わらず所信表明、代表質問で4日間を民主党は主張しているが、野党は予算委員会開催を要求している。

一方で、政府、民主党は2011年度第3次補正予算の3党協議を行ないたいと提案しているようだ。

国会審議は出来ないが、3党協議は行ないたいとはどういう事だ。バカな大臣ではなく、政策担当者での協議はOKと言うことか。

臨時国会は、9月に4日間で閉め、10月以降開催ではなく、9月から開催してはどうなんだ。いつも日程が詰まっていて審議不十分で終わる国会など国民は望んでいない。

予算委員会で、ダメな大臣をふるいにかけ、早期に解散したらどうか。65%のご祝儀支持率は既に急降下しているはずだ。

写真左:首相官邸 野田総理はこの国難を、この内閣でどう乗り切るのか

写真右:ダメな内閣だと、財務省の思う壺。財務省主導の政治が始まる

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