2011年12月5日月曜日

東京モーターショー2011:車離れでも技術には夢がある




































今年も東京モーターショーに行って来た。昨年に較べれば出展も多いようだ。若者の車離れが言われているが、デザインに目を見張るものがあり、進歩する技術には夢がある。

日本自動車工業会のHPから最近1年間の乗用車の生産台数を見ると、今年2月の台数は約68万台、前年同月比6.4%だったが、3月は震災の影響もあって約35万台、前年同月比57%に落ち込んだ。4月はさらに落ち込み約25万台、前年同月比60%だ。その後、前年同月比のマイナスが続きやっと10月に約77万台になり前年同月比プラス20%となった。

2011年度見通しも、エコカー需要が根強く、3月の大震災の影響が大きかったが後半供給も正常化し持ち直しているが、374万5千台で96.5%になるらしい。

エコカーは、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)そして低燃費のガソリン車が話題になっている。トヨタのプリウスPHVは、近距離はプラグインハイブリッドで61km/l、中・長距離ハイブリッドで31.6km/lで充電を気にせず走れるようになった。

プジョーは世界初のデイーゼルハイブリッドを開発し25km/lの性能があるというし、
ダイハツは、新液体燃料「水加ヒドラジン」を使った電池自動車で35km/lを提案している。

しかし、究極のエコカーは電気自動車(EV)だ。震災時の電気供給から充電した電気を未来住宅に給電できるシステムを日産自動車は「LEAF TO HOME」、三菱自動車は「MiEVハウス」として紹介している。停電時必要とする容量にもよるが2日分は供給できるらしい。

そして電気自動車への充電も非接触充電システムが紹介されている。トヨタは、発電、充電、給電、エネルギー・マネージメントなどの機能を持つスマート・モビリテイー・パークを提案し、震災時は救援スポットになる可能性がある。こういった非接触の充電システムが出来れば、交差点での信号待ちに充電できるし、スマート・モビリテイー・シテイーの構想にも役立つようになる。

次世代自動車戦略研究会の資料によると、2030年には従来者は30~50%、ハイブリッド車は30~40%、電気自動車は20~30%と予測している。

ホンダが出展した次世代スポーツカーEV-STERは、直感で曲がれるハンドルを作りたかったようでコックピット様の運転席だ。周りには機器類が配置されているようだ。これから安全対策でいろんな運転支援システムが開発されるが、それらの機器類が配置されるのだろうか。

トヨタのFun―Viiもパソコンでアプリケーションをダウンロードする感覚で内外装、表示類を変えられる未来志向型の車だ、実用ではダメだろうが、遊び心は面白い。

異業種の自動車産業参入とも言えるのだろうか、炭素繊維メーカーの東レが炭素繊維で車体を軽量化したコンセプトEV「TEEWAVE」を出展している。車体を軽量化することにより、搭載電池容量の削減、燃費の改善が出来、CO2排出量の削減に貢献できるという。

兎に角、「車だけを売る時代ではなくなった」というのが自動車メーカーのイメージチェンジの本音だろう。

写真上段左:炭素繊維メーカー・東レのコンセプトEV「TEEWAVE」

写真上段右:トヨタ スマート・モビリテイー・パーク

写真中段左:トヨタ Fun-Vii

写真中段右:ニッサン LEAF TO HOME

写真下段:ホンダ 次世代スポーツカー EV-STER

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