2012年12月31日月曜日

政策の不連続を伴う政権交代


政権交代は政策の不連続を伴い大いに戸惑う事になる。前政権と正反対の政策を打って出て、国民の信(?)を問い、勝ち取った政権の座だから当然政策の不連続性はつきものである。

小選挙区比例代表並立制だから2009,2012年のように獲得票数以上に議席数を得る事態になり、与野党が逆転する政権交代で政策が変わる。

今回の民主党政権から自民党政権に変わることにより、原発・エネルギー政策、TPP,デフレ脱却、経済再生へ向けての金融政策、財政政策、景気対策としての財政規律か財政出動か、外交政策など実際に国会審議に入ってみなければ分からないが、メデイアの報道では結構変わりそうだ。

政策ばかりではない。

利権者、支持団体も変わる。審議会や各種委員会に委員を送り込むことが出来るので影響は大きい。

御用学者も変わる。経済政策をリードする学者の名前もメデイアで報道されている。安倍総理と考えを同じくする学者が出てくることになる。インフレターゲット設定ではエール大の浜田教授がブレーンのようだが、アメリカからメールで相談に乗るというのだ。

政策によっては官庁の力関係も変わってくる。財政規律なら財務省だが、成長戦略では経済産業省だ。

喫緊の課題であるデフレ脱却では、安倍総理は大胆な金融政策を提唱しているので、今の白川日銀総裁ではまずいことになる。その白川総裁も政府サイドに軸足を移そうとしているが、前原さんは「自分が強い金融緩和を要求したときには抵抗したのに何故だ」という感情があるらしい。「日銀の政策委員は全員辞表をだし出直せ」と言っている。

何やら、日銀の組織防衛もあって白川さんは動揺しているようだが、日銀の真価が問われているのだ。

政権が変わったのだから、ブレーンや支持団体が変わるのは仕方ないことだが、政策がガラッと変わることに戸惑いを覚える。

「3年前の自民党政権とは変わった」と選挙期間中から良く聞くが、新聞での閣僚インタビュー記事を見る限り、余り変わってはいないようなのだ。

ただ、傲慢さは消え(むしろ頬被りし)、低姿勢、柔軟姿勢を示しているのは、選挙結果に心底喜べない理由なのからだろう。

一つ一つの政策が、どうして変わって来るのか、国会審議でしっかり国民に説明すべきだ。

2012年12月27日木曜日

進む円安、株高:これまでは安倍総裁の口先政策、今後はどうなるか

日本を、取り戻す。
自民党重点政策2012

進む円安、株高基調。ここまでは安倍総裁の口先政策、これからは実体経済に影響を与える政策、組織、法整備が必要になってくる。安倍総理のリーダーシップが問われるのだ。

自民党は危機的状況にかかった日本経済を5年間で立て直すという(日本を、取り戻す。重点政策2012 自民党)。

市場は、安倍総裁の大胆な金融政策、物価上昇2%目標設定、日銀との連携強化の仕組み作りなどの提案に反応し、円安、株高基調が続き、円は85円台、株は10300円に迫っているが、長期金利は上昇気味だ。

自民党・石破幹事長は、為替水準に関して85~90円とまで口にしている。今後85円を割り込むことがあると為替介入でもするのだろうか。

自民党のデフレ、円高対策は物価目標2%の設定、日銀と連携した大胆な金融緩和、財務省と日銀による「官民協調外債ファンド」を設立して外債を購入するなどの方策が示されている。

これらの政策は、民主党政権の時は日銀が抵抗していた政策で、日銀が言うことを聞かない時は、安倍総理は日銀法の改正を念頭に置いて脅しをかけている。

今の経済状況では不可能と思われる物価上昇率2%の目標制定であるが、多くのエコノミストも指摘しているように、行き過ぎたインフレ、物価は上がったが給料は上がらず、雇用も増えない経済状況になることも考えられる。

このような望まぬ状態になる前に、政府は対応策を考えているのか。どのくらいのインフレになったらどうする、企業が雇用も増やさず、給料を上げない時はどうするのだ。

そして昨日の記者会見でも、大型補正予算、新年度予算で絶え間ない経済政策を打ち出すと言うが、国債発行額の上限44兆円については記者の質問にも答えなかった。麻生財務大臣は「公共投資は悪者ではない」という意味の発言をしたり、「44兆円には拘らない」という経済担当大臣もいる。バラマキ予算、無駄遣いは良くないが、しっかり国会で審議すべきだ。

このほかに、5年間で雇用と所得が拡大する国、世界で一番企業が活動しやすい国作りなど「日本経済の新しい姿」を示し、産業投資立国、貿易立国の双発型エンジンで「ハイブリッド経済利国」を目指すというのだ。

自民党政権時代から言われていたことであるが達成した政権はなく、本当に今回の安倍政権で突き進むことの出来る政策なのか。

組織的には「産業競争会議」を設置し、成長産業の育成、コア技術への集中投資、制度改革を一気に進めるという。そして、大胆な規制緩和として、戦略分野毎に「国際先端テスト」を導入し、国際比較した上で、規制などの国内の制度的障害を撤廃するらしい。

規制緩和は、時の政権も、経済界からも要求されていたことであるが、どの程度進んでいるのか情報がなかった。民主党政権では財務省などの抵抗で出来ないのではないかと思っていた。

TPPも含めて規制緩和は、利権者との戦いになる。本当の意味で国民の信任を得た安定政権でないと出来ない。中央集権機構の打破も必要になるだろう。安倍政権が他の野党と組んでも進められるか。

法整備の必要なものもある。世界で勝ち抜く製造業の復活に向けて「日本経済再生・産業競争力強化法」のような法を制定し、企業の海外流出防止で法人税の大胆な引き下げを行うことも考えているようだ。

これらの経済政策がどういう発想で出てきたか。ブレーンとなる学者がいるはずだが、民主党政権とは違った政策なら何でも言い訳ではない。

安倍総理は、参院選に向け結果を出し国民の信頼を勝ち取りたいと意気込むが、短期間に結果が出るものでもないが、期待が大きいだけに逆の場合の失望も大きい。

これからは実体経済への影響を考えた政策推進が要求される。

2012年12月26日水曜日

安倍総理記者会見:政治の混乱と停滞に終止符、強い経済を取り戻す

記者会見する安倍総理
NHKニュースウォッチ9
2012.12.26

2度目の総裁の座についた安倍総理は、国民に向かって政治の混乱と停滞に終止符を打ち、強い経済を取り戻すと訴えた。政権交代の可能性が高くなった今回の衆院選での安倍総裁の街頭演説を2回取材し、そして26日の安倍政権発足後の記者会見をNHKのニュースで聞いた。

「選挙期間中、国民は政治の混乱と停滞に終止符を打つのを望んでいた。自民党に信頼が返った訳ではなく、厳しい目が続く。一日も早く結果を出し信頼を得たい」と切り出し、前政権を批判しても解決にはならない。未来に向かって力強く踏み出していきたいという。

「危機突破内閣」を作って、リーダー的候補、人物重視で実力重視の内閣を作った。

すべての閣僚に経済再生、復興、危機管理を徹底した。現場主義で意識改革をし、復興を加速させる。国の責任において福島の復興に取り組む。全員が復興大臣になったつもりで新しい東北を作る。

強い経済なくして日本の将来はない。強い経済再生は喫緊の課題で、日本経済再生本部を創設、3人の大臣を決め、金融政策、財政政策で日本経済を取り戻す。

外交では総合力としての外交を展開する。特に日米関係を長期にわたって強化し、外交安全保障の第一歩にする。

子供達の命と未来が危機的状態である。教育の問題は政治の問題だ。より具体的な改革を進めたい。

国民の暮らしの不安も払拭していかなければならない。国民の生命、競争力を高め、強靱化を進める。社会保障と税の一体改革、女性が活躍し働きやすい国を作る。党4役のうち2役で女性を登用した。

繰り返すが、強い経済を取り戻すこと。成長をあきらめた国に未来はなく、決断し正しい政策を実現する。

その後の質疑では

TPPでは、公約で制限なき関税撤廃には反対しているが、国益を守れるかどうかがポイントだという。

補正予算では、デフレ脱却、暫定予算を組まなければならないので大型の予算になる。財源は見極める必要があるが確保していきたいと言い、質問にあった国債発行上限の44兆円には言及しなかった。

原発ゼロに関しては、基本的には公明党との合意もあるが、国民の生活に責任を負うし、経済成長とも関連する。半年かけてきちんとルールを作り、3年間で稼働すべきかどうか検討し、ベストミックスを考えていくという。

NHKテレビニュースウォッチ9を見ながらメモしたのを記事にしたが、大体こういう内容だった。

今喫緊の課題は、デフレ脱却であり日銀とインフレターゲット設定で攻防を続けているが、この点に記者の質問がなかったことは意外だった。

全体を通じて、早く結果を出し参院選で国民の信任を得たいという気持ちが伝わってきたが、金融政策、財政政策では功を焦って暴走しないよう国会で十分監視する必要がある。

会見の途中で安倍総裁が左を見なが喋るのを躊躇している様子が、しばらく続いた。何が起こったのかわからなかったが、テレビのニュースで官房副長官の一人が失神した画面が映っていた。体調不良だったようだが、これでは危機管理に問題があるのではないか。


民主は「再生への道」、自民は「変わった姿」を示せ


民主党は「再生への道」、自民党は「変わった姿」を示せ。政界は3年チョットで、また政権交代の紛糾を迎えた。民主党政権で決まった国政の方針も見直しが行われるだろうし、国を動かす組織も国家戦略会議は廃止、経済再生諮問会議の復活と日本経済再生本部の設置など提案されている。実績も上がらないままにコロコロ変わるのも迷惑な話だ。

民主党はこの大惨敗から参院選で復活を目指すと言うが、「政党立て直し」の道筋を示すべきだ。

党内抗争の要因にもなっている「選挙戦の総括」を外部識者もいれて実施すると言うが、敗因は民主党員自身がよく分かっているはずだ。単に「ガス抜き」のためなら止めた方が良い。

逆に、「再生への道」を示すべきではないか。

労働組合依存体質からの脱却、地方組織の確立、それになんと言っても「政策決定プロセスの確立」だ。組織改革をやらない限り同じことの繰り返しだ。

参院選までに党内をすっきりすることが先決になる。ただし、反対意見を排除せよと言っているわけではない。

一方、政権の座に返り咲いた自民党は「変わった姿」を見せてほしい。3年3ヶ月前の自民党とはどうかわったのか。

先の総裁選では派閥の領袖の動きが安倍総裁を決めたようなものだ。派閥解消を謳うが、勢力拡大に向けた新人取り込みに各派が熱心なようだ。

今回の党役員人事、閣僚人事の経過を見ると、適材適所ではなく、まず人があり、後から担当部署が続くようで旧態依然とした改造人事だ。

通常国会は、原発ゼロ、TPP,憲法改正、経済政策など国論を二分する政治課題が目白押しで、国会審議を前提に閣内不統一をさらけ出すのを極力抑えようとしているのだろう。参院選までに致命傷になるようなボロは出したくないのだ。

兎に角、選挙戦でも「自民党は変わった」と言うのだから国民目線の政策、党運営、政策運営を見せてほしい。

民主は惨敗したとは言え、未だ145人の陣容を抱えている。切磋琢磨し政策を深化する努力は必要だ。

期待していた日本維新の会、日本未来の党も内部抗争、主導権争いでつぶれていくだろう。石原さん、小沢さんに国民が期待する新鮮さはない。みんなの党もある程度は伸びるだろうが、キャスチングボードを握るまでには時間がかかりそうだ。

通常国会開会に当たり、国会議員にマイクを向ければ「この国難の時」、「国民のため」と異口同音に言うが、組織になると主導権争いがメインになるのだ。

そんな政治こそ脱却を目指せ。

2012年12月25日火曜日

党三役に女性議員登用:これで自民党は変わったと言うのか


自民党は本当に変わったのか。25日発表の自民党・党三役のうち政調会長と総務会長に高市、野田の2人の女性議員を登用したのだ。 参院選を戦い抜く体制を整えたことと、新しい自民党を国民の前に示すことにあったらしい。

しかし、発表後の記者会見は新しい自民党をPRするチャンスであったはずだが、意外な局面もあった。

記者から高市さんと野田さんに、「原発ゼロ」に対する見解が求められた時、高市さんが無難な見解を示したが、記者が更に野田さんにも見解を迫ったが安倍総裁が「政策に関してだから」と言って遮った。

何故、安倍総裁は遮ったのか。異なる見解を述べられるのを恐れたためか。党内不一致があからさまになるのを恐れたためか。

だとすると、何ら自民党は新しくなっていないのではないか。

今回の衆院選で自民党は「3年3ヶ月前の自民党とは変わった」ことを強調していた。野党生活から目線も国民目線に変わったとも言った。

今までの自民党だと内閣改造、党内人事など早い時間で陣容が決まっていたが、今回は何故か時間がかかっている。慎重な選考、党内の主導権争いなどでのバランスを考えているのだろう。

特に自民党総裁との政策での考えの違いは、国会で厳しく追及されるだろう。今まで自民党がやってきたことを攻守ところを変えての攻防が続くのだ。参院選までゴタゴタは政権の命取りになる。

自民党・安倍政権になって政策がどう変わるか。今でも民主党政権での政策の見直しもあると記者会見で言うし、石破幹事長との見解の違いも出てきている。

国会審議を通じて、しっかり監視しなければならない。そして女性議員を党の重要役職につけただけで「変わった」と言わせてはならない。

海江田さん代表選出馬:今の民主党を象徴していないか


衆院選大惨敗、野田総理、執行部辞任を受けての民主党代表選において小選挙区で落選した海江田さんが立候補したことは、今の民主党を象徴しているようではないか。海江田さんは「候補者が出ないのであれば、ここは自分が立候補して火中の栗を拾う」と党再生を目指し男気を発揮した。

東京1区で立候補し、比例区で復活当選したとは言え、小選挙区で一旦は「NO」を突きつけられた人間だ。公党の代表にはむかないと誰でも思うのだが、民主党員はどう判断するのだろうか。

海江田さんは党再生のためと言うが、本音は別のところにあるのではないか。

1年前の民主党代表選で、本命と言われながら泡沫候補からのし上がった野田総理に負けて、ここ1年間はメデイアから遠ざかっていた。

そのためか、存在感も薄く今回の選挙戦では自民党議員に敗退した。その危機感が強かったのではないか。

小沢グループに担がれたこともあり、輿石幹事長も支持していると言うことから妙な動きも勘ぐられているようだが、こんなことで新生民主党として再生できるのか。

馬淵さんも立候補し、執行部派、反執行部派の一騎打ちとの見方も出てきた。

どちらの候補も、党の新しい顔として期待されるわけでもなく、その存在感は未知数だ。それでも衆参あわせれば145人の大所帯だ。

取り敢えず、通常国会での野党の立場での国会審議に注目したい。攻守ところを変えての攻防では期待が遠のく。

[後記]
  次の代表に海江田さんが選ばれる
  民主党本来の改革の党を目指すと言う 

午後3時前 海江田さん当選を伝えるNHK中継
2012.12.25


2012年12月24日月曜日

民主党政権だって何か良いことはなかったか


マニフェスト違反もさることながら、政権交代の期待を大きく裏切った民主党政権だったが、この3年3ヶ月間、何かいいことはなかったか。期待外れの事例を挙げればきりがないが、良いこともなければ情けなさ過ぎる。

人気取りで大風呂敷のマニフェストは、財源不足で3割程度しか実施できていないと言うが、中堅の政策通がテレビで政策の主旨を説明していた。その熱意は評価出来る。むしろこう言った政策マンが今後活躍出来る場があるかが心配だ。

多くの山積した重要課題、自民党政権時代は先送りしていた政策に取り組んだことは確かだ。野田総理も選挙戦の終盤での街頭演説で「自民党政権の尻ぬぐいをしている」と本音を吐いたほどだ。

消費税増税は国を二分する政策で、議席数を持っているとはいえ党内反対論者も多く、民主党単独では成立も無理だったが、野党を巻き込んだ3党合意で成案に持っていった。野田総理でなければ出来なかったことだ。

そして最終段階では「決める政治」も出来たようにも思えたが、「前へ進むか、後退するか」と訴えた選挙選では国民の信を得るには遅すぎた。

未曾有の大震災、あってはならない原発事故は、国民の生命、財産を脅かす甚大な事故となった。そして国の危機管理の問題点をあぶり出したが、政権が民主党であれ、自民党であれ政治災を伴うのは仕方ないことだ。色々批判はされているが、要求されるのは瞬時瞬時の判断だ。阪神大震災と比較して政権の対応が議論されたが、震災の規模、原発事故を考えれば、何とか対応できた方ではないか。

官僚主導から政治主導に舵切りした。国家戦略局、事務次官会議の廃止、天下り禁止など打ち出したが、急な改革はうまくいかない。中途で官僚機構に依存する体制に戻した。
自民党幹部は「うまく使いこなすことだ」と言うが、自民党政権では政官癒着による不合理なことが多かったのではないか。

もっと詳細に一つ一つの政策を比較していけば、民主党政権での良い点も見つかるだろう。

消費税増税、マニフェスト違反、党内抗争、主導権争い、離党騒ぎなどで民主党政権を歪曲化してはならない。

この民主党政権も国民が選んだ政権だったのだ。

2012年12月23日日曜日

経済再生:強固で安定政権こそ国民に安心感を与え経済が好転?

強固で安定政権を築けるか
自民党本部

経済はまず、消費者の心理が大事だ。経済再建には強固で安定な政権を築き、国民に生活の安心感を与え消費を好転させることだ。ところが今までの民主党政権は野合政党にもれず、政策論争、党内抗争、主導権争いに明け暮れ、将来の安心感から経済も好転すると社会保障と税の一体改革、財政再建で消費税増税の途につけたが、最後まで支持されることはなかった。

一方、安倍自民党は経済再建を喫緊の政治課題に掲げ、物価上昇率2%、大胆で次元を異にした金融政策を提唱し、早いうちから市場は好感し円安、株高基調に転じた。

円安デフレ脱却物価上昇消費増加企業、家計収入増税収増の成長パターンは描けるが、物価上昇(インフレ率上昇)も行き過ぎれば危険であるし、雇用増、給料増に繫がるかどうかは未知数である。

今の企業は、クルーグマン教授も指摘しているように労働者排除から収益を上げているのだ。

我が国も、リーマンショック後売り上げは減ったと言いながら企業の内部留保は260兆円にも達している。この分を雇用増、給料増に使えという意見もあるが経済界は無理だという。学説も分かれているらしい。

これから出来るであろう自民党・安倍政権がどう対応するかだ。

あれだけ多数の信任(?)を得たのだから、強固で安定な政権が出来るのであろうと考えたが、メデイアが伝える閣僚、党役員人事では、ご多分に漏れず派閥による主導権争い、党内抗争があるようだ。「3年も野党で憂き目に会ったのだから、これからは」ということなのだろう。

「自民党は3年前と違う」としょっちゅう聞くが、閣僚人事で名前があっている人達は3年前と変わらず新鮮味はない。人気取りに女性議員を大量に入閣させるらしい。メデイアを集めて髪を切った女性議員もいる。

メデイアも政治家に踊らされてはいけない。今回の政権交代に、そのような浮ついた姿勢は通用しないのではないか。

おまけに官僚機構にも財政政策で財務省vs経済産業省の主導権争い、金融政策では政府vs日銀の攻防と不安因子は限りなくある。復興予算の被災地外での事業費のぶんどり合戦など言語道断だ。

3.11の未曾有の大災害に遭い政府も官庁もピリッとするのだろうと思っていたが、旧態依然の醜態をさらすだけだ。これからさらに甚大な南海トラフ地震の発生が予想されているが不安はつきない。

国民が生活に安心感を取り戻すには、まず政府が信頼を取り戻せる強固で安定な政権になることだ。

そして消費税増税でも国民にしっかり説明責任を果たすべきだ。取り敢えずは、来年中旬頃の消費税へのGO判断を下すときだ。

一部メデイアの報道では、安倍総裁が「今の経済環境では消費税増税には進まない」と財務省に伝えたという。しっかり国会で審議し、国民に説明すべきだ。それが総理のリーダーシップだ。

財務省に「NO」と言える政権でもあってほしい。

兎に角、自民党内の主導権争い、党内抗争は止め、日本経済再生に向け一致団結すべきだ。

2012年12月22日土曜日

民主党再生は不可能、もっと小グループに分裂するしかないのか

民主党本部

このままでは民主党再生は不可能、もっと小グループに分裂し弱小政党で再出発したらどうか。今回の衆院選による大惨敗を受け、民主党は再生を目指しているが次期代表候補も現れず、代表選が行えるかどうか不安視されている事態まで落ちてしまった。

4年前に自民党が政権から雪崩的に滑り落ちてから良く立ち直ったものだが、自民党は各議員がしっかりした地方組織を持っていた。一方の民主党は連合などの強力なバックアップはあっても個人組織ではない。選挙に負ければ見放される運命にある。

それに、麻生さんが選挙期間中にも言っていたことだが、民主党は政権交代を手段ではなく目的にしたから、政権交代したら主導権争いで党内不一致をさらけ出した。小沢グループが分裂、新党結成に走った後も、ゴタゴタが絶えなかった。

それにメデイアが面白がって党内不一致を煽った。民主党で会合がある毎に、反執行部、反野田派にマイクを向け反対意見を垂れ流された。

これでは、民主党に政権を託することは出来ないのは誰が見ても明らかだ。

第三極に躍り出た「日本維新の会」も政策の不一致、主導権争いで分裂の危機にあると言われている。石原ブランドとメデイアは評するが、今回の結果でそんなブランド力はないことが分かった。橋下さんだって関西での人気で、決して全国区ではない。地方の首長と参議院議員が兼務できるのであれば、参議院選に立候補すると言うが参議院を否定していたのではないか。

「日本未来の党」も小沢さんの傀儡政党であることは分かっていたが、嘉田さんも党首と県知事の二足わらじを県議会で追及されている。

そんな事を考えると、自民党+公明党の巨大な政党に対抗できる政党が不在となり自民党政治を監視する核となる政党がいなくなる。

野党に落ちたと言っても民主党の存在価値はあるのだが、もっと小グループに分裂するとなるとその存在価値は落ちる。

何とか一致団結し自民党政権を監視できる政党であってほしいと思うのだが。

2012年12月21日金曜日

日銀物価上昇率2%検討:守るのは組織か、国民生活か


日銀が安倍総裁要求の物価上昇率2%目標を急遽検討することにしたのは、日銀組織防衛のためか、国民生活防衛のためか。安倍総裁の2%目標設定要求を当初「現実的でない」と不快感を示していた白川総裁が、どうして丸呑みすることになったのか。

その背景が朝日新聞(2012.12.21)で暴かれている。

それによると、総裁、副総裁2人の任期切れを迎え、反日銀の総裁や副総裁を送り込まれては組織が持たないと日銀OBが心配したことらしい。

安倍総裁に限らず、国会でも日銀法を改正して日銀にインフレ率で目標設定させ、物価だけでなく、雇用にも説明責任を持たせ未達成であれば責任を取らせることが出来るようにする動きはあり、日銀は警戒を強めていた矢先だ。

日銀は、国民の生活を守ることより、組織を防衛することが重要なのか。

もし、組織の防衛を考えて安倍総裁の提案をのもうとしているのであれば、そんな日銀は解体した方が良い。

メデイアは、もう物価上昇2%目標を決めたような報道をしているが、日銀のレポート「金融政策強化について」によると、中長期的な物価の安定について検討するから必要な論点を整理し報告するように指示しただけのことだ。

日本の最近の経済成長の現実の中で、インフレ目標2%が無理で、且つ危険であれば、それなりの論点をまとめて安倍(政権)に報告すれば良いのだ。

それでも首根っこを取られるのであれば仕方ないことではないか。

安易な組織防衛のために国民の生活を危険にさらしてはいけない。

来月の決定会合で日銀の真価が問われるのだ。

安倍vs白川:デフレ脱却で、どちらが正論か

白川総裁はフリップを用意して
日銀が金融緩和を強力に進め
ていることを強調した
2012.12.20 TBSニュース23

安倍総裁vs日銀・白川総裁、デフレ脱却で正論? 日本経済再生にはデフレ脱却が喫緊の課題で、なかなか脱することが出来なかったが、ここに来て84円台の円安、10000円台の株高基調が続く。安倍総裁が衆院選に向け大胆な金融政策、物価上昇2%を目標に掲げたことから市場が反応したと自負するが、日銀は20日の決定会合で10兆円の追加緩和をし総計で101兆円の資産買い入れ枠で景気を下支えするという。

安倍総裁の要求する2%の物価上昇目標については、日銀の20日の決定会合で「物価安定についての考え方に関する議長指示」で目指す中長期的な物価の安定について検討するので必要な論点を整理し報告するように執行部に指示したという。次回の決定会合で検討するらしい。

これで、白川総裁は日銀の立場を守り、安倍総裁のメンツも保ったことになる。

ところで日銀は、政界、財界、金融界の圧力もあってか、追加緩和を重ねてきたが、日銀も言うように市場にはカネがダブついているらしく、43兆円ものカネが日銀に預けたままになっているという。デフレ下で先行き不透明なために銀行が貸したい企業に需要がなく、借りたい企業は資金繰りに苦しい企業だという。

そんな状況下で、安倍総裁は大胆な金融政策を日銀に要求しているのはどういうことなのか。

デフレ脱却で国会でも追及されている中央銀行の通貨供給量の比較で、欧米ではリーマンショック後3倍に急増しているが、日本は1.5倍で少ない。これでは円高になるので、もっと通貨供給量を増やすべきではないかという意見がある。

これに対して、日銀は対GDP比では、先進国で一番高い比率であると反論する。20日の白川総裁の記者会見でも資金供給の残高は120兆円超というフリップを用意し、非常に積極的な金融緩和を行っていると苦渋の顔で説明していた。

日銀のデフレ脱却のシナリオは、金融緩和を続けて低金利の資金を用意すれば企業は借りやすくなり、投資すれば物を買うようになるので物価は上がる。物価が上がれば給料も上がり、家計は潤い消費も伸びるというパターンだと思う。

日銀は物価上昇1%を目途にしているが、安倍総裁は2%の目標設定を要求している。しかし、日銀が追加緩和を実施しているのに、今の物価上昇率は0%近辺で推移している。2%は本当に可能なのか。

エール大の浜田教授は、日本は2~3%が適当だろうと安倍総裁の考えを支持する。

でも、物価が上がっても給料が上がるとは限らない。今だって大企業は労働者を犠牲にしてでも内部留保につとめ、その額は260兆円になっている。儲けが増えても内部留保や株の配当に回ったのでは給料の増加や雇用の増加など期待できないのではないか。

しかも、行き過ぎたインフレ、ハイパーインフレを心配する声が多い。日本でも過去に例があったし、アルゼンチンの例もあるらしい。物価の安定を第一の仕事にする日銀に取っては避けなければならない事態なのだ。

市場は無制限枠を考えているのだろうが、円安とともにインフレが進めば日本経済、国民の生活は混乱する。

政府と日銀が物価上昇2%目標の政策協定締結を目指しているという。お互いに責任を共有し合うことはいいことだと思う。日銀も目標に向け責任を持つことも当然である。象牙の塔で責任を追及されることもなく高給をもらっていることは論外だ。

一方、政府は日銀に追加緩和を要求するばかりでなく、規制緩和など民間が投資する意欲が湧く政策を実施しなければならないが、その努力が見えてこない。経済成長戦略、経済諮問会議など司令塔の整備などが進められているが、民主党政権とどう違うのか。

経済成長戦略などは政権党が自民であれ民主であれ、官僚が作成しているのだから同じはずだ。そこに違いを出すとすると、達成への手法と強い意志である。

今の円安、株高は、安倍総裁は自分の主張した大胆で今までとは次元のことなる金融政策や財政政策と思っているだろうが、日銀だって続く追加緩和で今の経済環境を維持できていると思っているはずだ。

先の国会審議で「日銀の政策で効果が出ていると思っているのか」と問われた白川総裁が「それぞれ経済環境は異なっているが、効果が出るものと思って政策を実施している」と答弁していた。

日銀の総裁、2人の副総裁の任期切れによる人事とも絡んで政府の攻勢が続くだろうが、国会審議でしっかり議論してほしいものだ。


2012年12月20日木曜日

財務省に「NO」と言える政権を

財務省

国民の信を取り戻すには、財務省に「NO」と言える政権が必要だ。政権の維持には財務省との立ち位置が重要であることは分かるが、過度に頼ったり、支配されることは禁物だ。民主党への政権交代は自民党政権時代からの官僚主導から政治主導への改革が期待されたからだ。

その司令塔となるのが国家戦略局構想であったが、その組織や法律が未整備のままだったから十分に機能せず、かえって官僚に頼る結果になった。

チャンスの芽を摘んだのは、菅さんが国家戦略局の担当で予算編成に悩んでいた時、財務省の勝次官が菅さんを訪ね、「大丈夫です、これに書いてくれれば動きます」と言うアドバイスにのった時だ。菅さんは予算編成権を手放し、当時の藤井財務大臣は「予算編成のノーハウは財務省が持っている」と豪語した記事が新聞に載っていた。

首相官邸
メデイアに載った財務省の横暴記事を拾い上げるとキリがない。

財務省は官僚機構のトップとして、幼稚な民主党政権を影でサポートするために、各閣僚に財務省の息のかかった人材を秘書官などに送り込み、財務省の意向を伝えていたようだ。

財務省の意向に反する行動をする議員には、国税庁の財務調査で脅しをかけ、民意を踏みにじることも平気でやってしまう恐れもあるらしい。

不必要と判断された公務員宿舎の問題でも、国家公務員の利権を先頭に立って守る姿勢がはっきりしている。

政策だって変えさせるのは朝飯前だ。

税収の一元化を目指し、歳入庁構想がマニフェストに掲げられていたが、財務省の力をそぐ内容のもので反対にあい、宙ぶらりんの構想に終わっている。

野田政権が増税を推し進めるにあたって、裏で大きく動いたのも財務省だ。メデイアを通じて一大増税キャンペーンを張り、増税一辺倒の記事が流れた。国会審議で増税反対を主張した野党国会議員に当時の安住財務大臣は「メデイアも賛成している」と言わしめたほどだ。

おまけに、新聞業界は軽減税率に新聞代を載せることも要望しているというのだから良い恥さらしだ。

財務省の都合の良い手段を推し進めようとしている。

大震災での復興予算を一般会計ではなく、特別に国民から税金の徴収でまかない、財政再建を気にすることなく予算編成の自由度を上げた。おまけに復興予算は被災地復興以外の事業に配分されていたことで批判を受け修正すると言う。


折角の事業仕分けも、財務省のお膳立てで実施し骨抜きの結果に終わった。民主党の旧小沢グループは特別会計を仕分けすれば無駄は出てくると高をくくっていたようだが、思う通りにはならなかった。

今回の赤字国債発行に伴って、特例公債法が解散時期の駆け引きに使われ国家予算の執行に重大な支障が出る瀬戸際まで行った。これに懲りて財務省は赤字予算にこの法令も加えることによりその都度もめる事態になる事を回避する手を打って期間限定ではあるが3党合意された。

これは財政規律に反する行為だ。赤字予算はしっかり議論し、出来るだけ避けなければならず、便法を使う余地はないはずだ。

ところが過去にこの手法に「NO」を言った大蔵大臣がいたのだ。三木内閣の時、大蔵大臣だった大平さんが、「大蔵省を利するだけだ」と拒否した記事が出ていた。国民の代表として当然の判断だ。

また、場合によっては政権の首根っこを取ることにもなる。

今回の衆院選で民主党は予測通り大惨敗したが、当初民主党には補正予算の編成をやってから解散・総選挙に打って出ることを考えていたらしい。しかし財務省は早くから「補正予算は新しい政権で」と民主党政権を突き放したそうだ。

メデイアに流れる情報を拾い上げれば、きりがない財務省の悪知恵が続く。

財務省との立ち位置で政権の運命は決まるようだが、政治主導に果敢に挑戦するなら、まず財務省に「NO」と言える安倍政権であってほしいと思う。

今回の選挙で、第三極が出てきたがいずれも「中央集権機構の打破」が目標だ。

2012年12月19日水曜日

政権交代は悪夢で終わるのか、そして今度は

民主党への政権交代は悪夢で終わるのか。野党からの執拗な「近いうち解散」の追及に、「うそつき」のレッテルを張られたくない野田さんは、党首討論で抜き打ちの「解散宣言」をし、反転攻勢に打って出たが、16日の総選挙結果、政権の座から雪崩的に滑り落ちた。

3年3か月前の民主党CMを思い出す。当時の小沢代表が風雨に飛ばされそうになり、両脇を鳩山さん、菅さんで支える民主党には、この3人に政権交代を託せる期待を持ったものだ。メデイアもこれで「政治が変わる」と書き立てた。

ところが一転、政権の座から落ちると、野田さんの名前はメデイアから遠ざかり、新しい総理の安倍さんに期待が移っている。

最優先課題であるデフレからの脱却、経済成長路線に舵切りした安倍さんは、インフレ目標2%、名目成長率3%以上を掲げて象牙の塔だった日銀にも責任を迫る。

この政策を「アベノミクス」と言うらしい。米国でレーガン大統領が登場し、その経済政策を「レーガノミックス」と言ってメデイアははやし立てたことを思い出す。成果には賛否両論あったはずだ。

それだけ、デフレ経済下での日本経済の停滞には嫌気がさしていたところであったが、デフレは10年、20年前からの自民党政権時代からあったのではないか。その経済政策が何故、今からなのか。

しかし、国民も良く分かっている。自民党政権に復権したことに60%の人が好ましいと思ってはいるが、今回のような勝ちすぎには戸惑いを隠せない(読売新聞 2012.12.19)。

思えば民主党が政権交代する前に、「民主党には政権を担う力は未だ不足いる」ことを指摘する人がいた。消費税増税に反対し、「増税前にやらなければならないことがある」、「マニフェストの原点に返れ」と主張し離党、「国民の生活が第一」を結党したが、小沢不利と見るや小沢隠しのために「日本未来の党」に衣替えした小沢さんだ。

自民党、福田政権の時、野党の抵抗で、なかなか政治が進まないことに閉口していた福田さんが当時代表だった小沢さんに大連立を持ちかけていた。小沢さんは、党に持ち帰って幹部と話し合ったが政権交代を目前にした時点での連立には民主党幹部は大反対だった。

その時、責任を取って辞任しようとした小沢さんのこの発言だったのだが、良く言い当てていた。

その後の民主党政権は、未曾有の大震災、原発事故もあったとはいえ、国民の期待を大きく裏切ったことになる。

そこで再登場した安倍さん率いる自民党政権はどうなのか。

自民党は3年3カ月の混乱した政治と言うが、自民党政権時代から続いている課題が多い。野田さんの「自民党政権の尻ぬぐいをしているのだ」という主張も間違いではないのだ。

自民党政権時代に避けて通った政治課題をスピードを持って処理していく覚悟がないと、来夏の参院選でまた国民は揺れ動く結果になる。

財政再建に向けた消費税増税で民主党が大きな痛手を被ったが、自民党政権だったらどうなっていたのか。デフレ脱却へ向け、市場は安倍さんに好感をもって円安、株高に推移しているが、いい気になってはいけない。

来年の消費税増税へのGO判断を下す時の経済状況の判断によっては、財政再建、国債の信用問題が出てくる。

その時、自民党・安倍政権は国民の信を保つことができるのか。
















2012年12月18日火曜日

民主党小選挙区・議席数27:獲得票に比べ余りに少ない議席ではないか

小選挙区得票数・率
読売新聞012.12.18
第46回衆議院選での民主党の小選挙区議席数27は、獲得票数から考えても余りにも少なすぎないか。選挙結果の詳細が新聞に載った。小選挙区の議席数では自民237議席(全議席数の79%)に対し、民主27議席(同 9%)で、雪崩的な崩壊の要因になっている。

一方で、自民と民主の獲得票を見ると自民2564万票(全体の43%)vs民主1359.8万票(同 22.8%)でおおよそ倍半分で、獲得票に比べ民主党の議席数は極端に低い。

獲得票数比例で考えると自民は129議席、民主は68議席になる。

前回の政権交代時の選挙での獲得票は、民主、自民ほとんど五分五分だったが、議席数では民主が圧倒的に多かった。今回と全くの逆だ。

党派別当選者数
朝日新聞 2012.12.18
自民党は各選挙区に候補者を立て、効率のいい選挙をやったのか。それとも民主党は死票を多く出したのか。

小選挙区制では、敵失で大きく結果が振れる。ある意味では首相公選制をやっているのかもしれない。

民主党も3年、政権の座にあっていろんなことを学んだのだから、この経験を生かし、再生に向け立ち直ってほしい。




2012年12月17日月曜日

この民意は何か

党派別当選者数
2012.12.17 読売新聞

この民意は何か。党派別当選者数、自民293,民主56,維新54,公明30,みんな18など。自民は当初予想を遙かに超える議席数で公明を合わせると323で衆議院の議席2/3を確保できた。ねじれ国会を気にせず政権運営出来る状態だ。そこまで何故、国民は政治を託したのか。

選挙期間中、野田さんは「前へ進むか、後退するか」と問いかけた。自民党でも出来なかった消費税増税、そしてこれからやらねばならない社会保障と税の一体改革の内容の詰め、3党合意、解散の条件であり通常国会で消費税増税前にやらなければならないと約束した公務員制度改革、選挙制度改革、定数削減を民主党政権でやらせてほしいという訴えなのだ。

しかし、期待したはずの民主党政権の姿は、党内抗争、主導権争い、絶えない閣僚の不祥事、資質問題、そして政策決定プロセスの不明確さ、国民への説明責任の不足など政権を担う力不足がありありだ。

現職閣僚が8人に加え、大物議員まで落選する様はあきれかえるばかりだ。「私の不徳のいたすところ」、「私の力不足」のお決まりのフレーズは聞き飽きた。しかし、訳あり議員が落ちたことはせめてもの慰みだ。

では、「悪しき過去の自民党に戻るのか」と野田さんは問いかけた。

第三極と思われる政党の議席数も足せば80で、石原さんが言っていた第二極にはなったが、政策の不統一、党内抗争、主導権争いの芽が出ている。

やっぱり、「悪さ加減の少ないのは自民党か」と言うことになる。

安倍さんなど幹部は「3年3ヶ月前の自民党とは違う」と訴える。野党暮らしで目線も国民目線に変わったというのだ。

「日本を取り戻す」、「日本を立て直す」と異口同音に言う。屈辱外交、デフレ下の経済、円高・株安、遅れる被災地復興などに積極的に取り組むのだろう。

「決められる政治」に向け安定政権を目指すのだろうが、自民党自体の体質も変わったのだろうか。

不安は残るが自民党に頼るしか、今はないのだ。

自民党は何故、勝ったのか

今回の衆院選で自民党は、何故勝ったのか。しかも圧勝である。自民獲得議席数294、公明党の31を加えて325議席、なんでもできる議席数を獲得した。一方の民主党は57議席、1/4以下の大敗北だった。

4年前の「政権交代してみませんか」で浮かれた時とは大違いだ。

しかし、ここで自民党は何故圧勝したのかをしっかり考えることだ。それが今後の政権運営、国民の信を取り戻す役に立つ。

人間誰でもそうだが、負ければその原因は分かっている。しかし勝った時こそ、その勝因を考えるべきだ。何故、勝ったのか。敵失はなかったのか。

勝っても笑顔なき会見と言われているが、自民党・安倍総裁は記者会見で、「民主党の混乱に対する声、自民党に対する厳しい目は続いている。結果を出して信任を得たい」と言う。

そして、2/3に頼らず、参院で多数を占めるように努力するともいう。国民は3党合意など駆け引きの政治にもううんざりしているのだ。

説明責任をしっかり果たした政権運営、政策を実行してほしいものだ。

2012年12月16日日曜日

民主にNO,でも自民圧勝にも不安が


民主にNO、でも自民党の雪崩的圧勝には不安も残る。第46回衆議院選挙は12政党、1500人を超える候補者で480議席を争われたが、予想通りの開票結果だ。開票即票開始まもなく、自民党が議席を伸ばし20議席に迫ったが、民主党は32議席からほとんど伸びない状態が続いた。

午後11時前の主な政党のNHK開票経過では、民主38,自民247,未来5,公明25,維新38で自民、公明で320議席を確保できるかどうかが課題になってきた。

民主党は完全に否定された。現役閣僚も小選挙区で敗退か苦戦だ。

3年3ヶ月の政権運営、党運営を見ると、とても政権交代の期待に答えていない。野田総理は選挙期間中に「前へ進むのか、後退するのか」と訴えたが、民主党では「前に進まない」と判断したのだ。

10時52分、NHKが「野田総理、大敗の責任をとり代表辞任」を伝えた。

考えてみれば、民主党政権で初めての責任を取ったことになる。これまで、閣僚の不祥事などで任命責任を追及されたが口先だけの責任言及だったのだ。

一方、圧勝の自民党に対しても不安はある。タカ派と思われる安倍さんが、どの程度の政策運営をしていくのか。

取り敢えず、安倍内閣の閣僚陣容に注目だ。

変革か、安定か:求められるのは「分かりやすい、理解できる」政治では

読売新聞2012.12.16

今回の選挙で、又政権交代の可能性が出てきた。本当に我々が求めているのは「政治の安定か、変革か」より、「わかりやすい、理解できる政治」ではないのか。選挙運動明けの16日の讀賣新聞朝刊に政党の意見広告が載った。自民党は「この国の政治に、安定を。」と安定政権を訴え、民主党は「この国を変えたい。その思いを継続してほしい。」と続けて政権に当たることを訴えている。

「変革か、安定か」、どちらを望むかは朝日新聞(2012.12.7)世論調査では、政治の安定が54%、変革が36%で安定を望んでいる結果が出ている。

選挙期間中に、野田総理は自民党政権では出来なかったことを民主党は果敢に挑戦し「前に進める」政治をやったと自賛した。

しかし、分かりにくい政治も多かった。

読売新聞012.12.16
何故、普天間移設問題で「最低でも圏外」の発想が出てきたのか。中国船船長の早期釈放で何故、検察が高度の政治判断をしたのか。東電・福島第一原発事故対応では何故、官僚組織をうまく使えなかったのか。メルトダウンの事実、スピーデーのデータを何故隠したのか。藤村官房長官の北ミサイル発言と相まって、安倍総裁は「スリーアウト チェンジ」といった。

期待していた(?)国家戦略局構想による政治主導が何故、うまくいかなかったのか。

代表戦では、泡沫候補と言われた野田さんが何故、代表に選ばれ総理になれたのか。どんな党内力学が働いていたのか。

意見広告では「皆さんの中から生まれ、皆さんに育てられた政党」を強調するが、本当にそうなのか。主導権争い、権力の2重構造に明け暮れた民主党ではなかったのか。

人材にも不足しているようだ。不祥事が続くと更迭したり内閣改造を繰り返すが、まともな閣僚は出てこない。「任命責任がある」と言うが、口先だけだ。

変革を求めて(?)政権交代したが、このまま民主党に政治を託するには不安がある。

一方、自民党はどうか。自民党による「安定政権」を取り戻そうと訴える。
3年3ヶ月の混乱と停滞した政治を立て直し、「決められる政治」を前に進め、誇りのある日本を取り戻そうというのだ。確かに、対中、対ソ外交では主権を侵され通しだし、日米関係はギクシャクしている。

自民党は、3年前とは違っていることを強調する。

大胆な経済政策を始め政策、新人発掘など人材も取りそろえているというのだ。

しかし、先の総裁選を見ると候補者選びも領袖主導がうかがえたし、党内改革も進んでいない。民主党からは世襲制を批判されている。

今までの民主党の混乱した政権運営を見ると、「安定」政権を待望しているのは確かだが、それよりも「わかりやすい」「理解できる」政治が求められているのではなかろうか。説明責任を尽くす政治が望まれるのだ。

うまくいけば国民と喜び、失敗すれば責任を取る。それが政治を取り戻すことではないのか。

2012年12月15日土曜日

安倍総裁、麻生さん、秋葉原で政権奪還の最後の訴え

安倍総裁、麻生さんの街頭演説
2012.12.15 JR秋葉原駅

自民党・安倍総裁、麻生・元総理大臣が15日、JR秋葉原駅前で政権奪還に向け最後の訴えをした。自民党東京1区の候補者の応援演説だったが、会場には日の丸の旗がたなびき、上空には取材のヘリコプターが旋回していた。女性の声で「責任政党として立て直していく、安定した政治を取り戻す。新生自民党に期待を」と繰り返していた。

安倍さん、麻生さんが街宣車の上に上がると、一段と大きな拍手があがった。

最初に麻生さんが、3年3ヶ月前に総裁として不徳の惨敗をした。申し訳ない。苦節3年、安倍新総裁で政権奪還、交代するために戦っている。自民党は政権交代を手段として考えているが、民主党は目的としたために失敗した。

まず景気対策をやらなければならない。20年間不況・・デフレ不況という未経験の中で物価が下がれば、生産者やスーパーの売り上げは落ち、家計は細る。そのために(自民党は)日銀による金融緩和、財政出動、経済成長をし繊維、鉄鋼、造船などが世界一になった。

これからは政治力がいる。自民党は新人を選んだ(東京1区の候補者のことを言っているのか)。(議席を)与えてください。一緒にやっていく。それが自民党だと自民党の新人候補者の支援をうったえた。

日の丸も立つ会場
会場には「麻生」コールが起きた。やっぱり麻生さんは秋葉原では絶大な人気だ。

次に安倍総裁がマイクを握った。

9月の自民党総裁選では麻生さんとこの秋葉原からスタートし、総裁になった。新し日本の力をもらった。過去の自民党とは違う。3年前敗北し、かっての自民党とは違う。政策、候補者をそろえた。

経済政策では、リーマンショック後、麻生さんは良く対応した。しかし、民主党ではデフレ、円高が続く。

次元の違う強力な経済政策、成長政策、金融政策が必要で、2%を掲げたら批判されたが、民主党ではデフレ脱却は出来ていないではないか。

公共事業をやっていくというとバラマキと批判されるが、そういうレッテルを貼るのは止めよう。民主党はどうやって民間投資、雇用の創出を導こうとしているのか。自民党は3年前とは違う。新しい分野で経済成長、雇用を掘り起こす。

いじめはどうなったか。7万件から14万件に増えた。安倍政権の時に調査してうまくいっていることを取り入れて格差の是正をしようとしたが、日教組が反対し、民主党が止めた。輿石幹事長は日教組出身だ。日本の子供たちを任せられない。政権を奪還し、正しい行い、正義とは何かを教えていく。

尖閣諸島の領海、領空に中国が侵入しているが、自民党政権の時はなかった。

藤村官房長官は(北ミサイルで)「早く打ち上げれば良い」と言い、「早く打ち上げろと言ったから打ち上げた」と言われても仕方ない。

自民党はいち早く経済制裁を打ち出し、関係国も準じた。「決断、決断」というのであれば、官房長官を辞めさせるべきだ。

仙石さんも(中国船の)船長を釈放し、(その)責任を検察庁におしつけた。(国民の)生命、安全を守るのは総理の仕事ではないのか。そして自衛隊を暴力装置と言った。

枝野さんは、スピーデイーのデータを隠した。

(官房長官のしたことを考えると)スリー・アウトチェンジだ。

外交も敗北だ。状況を変えていかなければならない。日米同盟関係を取り戻し、美しい領海を守っていく。海上保安庁を強化し、強い意思を示す。

私たちは必ず立ち上がっていく。3年3ヶ月の混乱に終止符を打ち、一緒に戦っていこう。誇りの持てる日本を取り戻そうと訴えた。

安倍さんも麻生さんも、3年前の自民党とは違うことを強調し支援を訴えた。

上空には取材用のヘリコプターが
2機旋回していた
会場は驚く程の熱気だった。新聞の選挙情報分析も圧倒的に自民党優勢だが、またまたの雪崩的は政権交代に一抹の不安を感じる。

チョット気になったことがある。公明党の議員が応援演説を始めたとき、会場から執拗に「帰れ」コールが沸き起こった。選挙後の公明党との連立を嫌っているのか、単独過半数も可能なので、公明党の票は必要ないと考えているのだろうか。

法人税率下げ、富裕層への課税:クルーグマン教授!日本共産党も提言しています

消費税に頼らない別の道
日本共産党HPより

クルーグマン教授の「「法人税率引き下げ」、「相続税を軽減」を本当に望んでいるのか」という疑問、今からその議論を始めようと言う提案(朝日新聞2012.12.13 クルーグマンコラム 米国の企業利益増大 技術と資本が労働者排除)に同感であるが、日本でも日本共産党、社民党が大企業、富裕層への応能負担を提言しています。

クルーグマン教授は、恐らく米国の「財政の崖」がうまく処理出来なければ、米国経済は危機に瀕することを念頭に、ブッシュ政権が実施した大企業への法人税引き下げ、富裕層への相続税軽減策の後処理に絡めて、それらを望んでいるのかと問いかけたのだと思う。

我が国でも景気対策として経済界からは法人税の引き下げが要求され、税収と関連して相続税が議論されている。

しかし、国会で十分に議論されたか、国民的議論が展開されたかというとお粗末の限りだろう。

国会では日本共産党が質問しているし、街角のポスターでは、「消費税に頼らない別の道がある。増税するなら富裕層と大企業に、国民の所得を増やして経済再建を」と提言している。

確か社民党も、そう言う提言をしていた。

そこで両党のHPから提言を見てみた。

日本共産党は、社会保障を再生・充実させながら、税金の無駄遣の一掃や、富裕層や大企業に応分の負担を求める「応能負担」の税制改革を提言し、260兆円もの大企業の内部留保を賃上げや中小企業への適正単価で国民経済へ貫流させろと言う。

不公平な税率
日本共産党HPより
そして、富裕層は所得が1億円を超えると税率が下がることや大企業は中小企業に比べて税負担が低すぎることをデータで示している。

社民党も「まだ間に合う、消費税増税のストップ」で、所得税「応能負担」と累進制強化、最高税率50%へ引き上げ。大企業優遇の法人税率ではなく、法人税率の引き下げを転換するとともに、租税特別措置法や各種優遇策を見直し課税ベースを拡大しようという。

日本でも大企業、富裕層への「応能負担」が叫ばれてはいるが、如何にせん弱小政党が提言しているのだから大きな声にはならない。

我が国でも政治は大企業、高額所得者のためにあるのだ。

まだ間に合う!消費税増税のストップ
社民党HPより
「応能負担」を国民的課題として取り上げ、議論しなければならないときではないか。日本共産党、社民党が第三極となるまで待つには遅すぎないか。

2012年12月14日金曜日

クルーグマン教授の「企業利益の増大は労働者排除から」に納得だ

クルーグマン・コラム「米国の企業利益増大
技術と資本家が労働者排除」
朝日新聞 2012.12.13 

朝日新聞(2012.12.13)のクルーグマンコラム「米国の企業利益の増大 技術と資本家が労働者排除」が目を引いた。米国では経済指標が不況下にありながら企業利益は記録的高さを示しているというのだ。その要因として、ロボットのような技術が労働者を不利な状況に追いやり、独占、寡占化が労働力需要の低迷に拍車をかけているというのだ。企業は労働者の犠牲のもとで企業利益を上げそれを労働者に分配しないのだ。

米国経済ばかりでなく、日本経済もデフレ状態から脱出できず、失業率も高く低成長にあえいでいるが、企業の内部留保は260兆円を超え年間GDPの半分強を占めるに至っている。

そして誰が言ったか覚えていないが、「政治は大企業と高額所得者のためにある」のだ。

クルーグマン教授も今、法人税の引き下げ、相続税の軽減、廃止を誰が望んでいるかと疑問を呈し、この議論をしなければならないと主張するのだ。

私たちも企業の労働者排除を経験している。企業経営ではコストダウンが最大のテーマであるが、固定費に占める人件費の割合が一番高いことから、当然人件費の削減が課題になる。

そこで、あらゆる生産工程で自動化が可能かどうか検討された。ロボット化がめざましい勢いで展開されたのだ。人手作業がロボットの作業に置き換えられたのだ。

それでも人手作業が必要な場合は外注に出す。余剰労働は極力削減し外注の安い人件費で代替する。派遣切り、期間工切りが社会問題と化した。

独占禁止法の主旨がどう変わったか知らないが、今、大企業の合併が相次いでいる。無駄な競争を止め、海外企業と競争できる体質を保つためだという。しかし、人員は2倍も必要ない。効率化を求めて人員削減だ。退職を強いられる者もいるだろうし、意に沿わぬ仕事に回されることもあるだろう。

そういった状況にありながら、企業の内留保は進んでいるのだ。リーマンショック後、売り上げは減らしているものの内部留保は積み増され、日本でも今や260兆円を超えようとしている。内部留保を使って雇用を維持すれば良いのではないかと思うが、経団連はそれが活用出来ないと言う。でも学説は分かれるらしい。
内部留保に回す前に社員の待遇改善、雇用の促進に使ったらどうなんだ。

以前は、労働者搾取は資本家対労働者の問題、労働者間の分配の問題として語られてきたが、それは過去の問題だという。今は労働者全般を犠牲にしているのだ。

クルーグマン教授は所得が労働者から資本家に移動したことは、まだ国民的議論になっていないという。

そして、大企業が要求する法人税引き下げを我々は望んでいるのか。富裕層向けの相続税軽減、廃止など、これまで以上に冨の相続を容易にしたいのだろうかと疑問を呈する。

そしてこういった議論を今こそ始めるべきだと主張しているのだ。

我が国でも法人税引き下げ要求が経済界から強いし、相続税は税収の関係で議論されている。政府はすべて大企業、高所得者に向けた政策を実行しているのだ。

国内雇用、家計の収入を守らなければ良質な労働力を確保することが難しくなる。その付けは必ず企業に回ってくる。労働者を蔑ろにして企業は成り立たないのだ。

2012年12月13日木曜日

金融政策:日銀を変えれば景気は良くなるのか


日銀を変えれば景気は良くなるのか。それなら早く変えるべきではないか。安倍総裁がインフレ目標2%、建設国債の日銀買い入れなど大胆な金融緩和を提案し、市場は円安、株高に動いた。さらに長期間のデフレから脱出できない理由に日銀のあり方が批判され、日銀法の改正も視野にはいってきた。日銀については以前から国会でも追求されてきたが、日銀を変えればうまくいくのであれば、何故出来ないのか。

野田政権は、デフレ脱却、円高対策では常に「日銀の更なる金融緩和」を要求するだけだが、今回の各政党の政権公約はどうなっているのか。

物価目標としては自民党が2%、公明党、新党改革が1~2%、みんなの党が安定目標設定を掲げているが、日銀法の改正は自民党、日本維新の会、みんなの党、新党大地が掲げている。

一方、政権党の民主党は日銀、政府が一体となってデフレ対策を進めるといい、安倍総裁のインフレ目標を批判している。

インフレ目標設定は効果があるのか。

大手スーパーがこぞって値下げ競争している程、今は物価は下がると消費者は思っている。そういうときのインフレ目標設定は物価上昇に心理面で効果があるのかもしれないが、何故物価を下げることが出来るのか。生産者や従事者の雇用を犠牲にしていないのか。国産より輸入品なのか。

デフレは年金受給者など低所得層にはメリットがあると言われているが、企業経営や雇用に悪影響を及ぼす恐れもあり、無制限に許されるものではない。

デフレ脱却→物価上昇→雇用創出→家計収入増→税収増→財政再建の経済再生パターンにどうやって導いていくかだ。

財政出動、自民党が言っている国土強靱化に向けた防災、減災のために10年間に200兆円の公共事業も上げられているが民主党からバラマキ予算を批判されている。確かに、財政出動では赤字国債の発行が必要になる。うまく景気が好転し税収が上がれば良いが、そうでなければ赤字の積み重ねになる。

一番望ましいのは、雇用創出を伴う企業活動を支援することであるが、日銀・白川総裁や日本貿易会の会長が言っているように今、企業が投資したいと思う分野が見つからないのだ。市場に出回るお金の量を増やしても需要に結びつかないのが現状なのだ。

しかし未だリーマンショック後のマネーの供給量が、欧米に比べて低いと日銀にお札を刷れと要求する声が強い。

先日JR五反田駅前で野田総理の街頭演説があると言うことで聞きに行ってきた。前座の弁士であった民主党の松原前衆議院議員が、デフレ脱却に触れ、「リーマンショック後、マネー供給量が欧米では2.5~3倍に増えたが、日本は1.5倍だ」という意味の説明をしていた。

この問題は、国会審議でも追求されたが、日銀・白川総裁は「対GDP比で見ると、先進国と比べて我が国が一番高い比率だ」と反論し、いつも平行線だ。

そこで、より一層の規制緩和が要求される。既得権益者にがんじがらめに守られている利権へ風穴を明けることも考えねばならない。

TPP交渉参加もチャンスだ。今のところ反対の政党が多い。民主党は政府が判断すると逃げている。各党候補者も黙りが多いのではないか。

政府はもっと規制緩和に取り組むべきであるが、日銀にも物価の安定ばかりでなく、雇用や成長へも責任を持たせるべきだ。目標を設定し達しなければ責任を取る位のことはやるべきである。高給を取りながら責任はないようなうまい仕事があってはならない。

そのためにも日銀法の改正は必要だ。

日銀が変われば景気が好転するのであれば、直ぐやるべきであるが、法改正には時間がかかる。来年の秋までに経済指標を改善させなければ消費税増税はGOにならない。

その時、日本経済にどんな影響が出るのか。

2012年12月12日水曜日

北朝鮮ミサイル発射:取り外したはずが、打ち上げへ

国民保護に関する情報
NHK 2012.12.12

北朝鮮がミサイルを打ち上げた。今朝、「北ミサイル取り外す」(讀賣新聞)というニュースが報じられたばかりで、「まさか」と疑うばかりであるが、「国民保護に関する情報」で発射情報がNHK画面で見られた。949分発射、北朝鮮から南方向へ1基、10分後に沖縄上空を通過という。

10時01分日本政府が確認、02分上空通過、05分フィッリッピン東300kmの太平洋上に一段目落下などの情報が流された。

韓国からの情報とは言えトラブル発生、噴射装置修理、発射台から取り外すなどの情報、発射期間を22日から29日まで延ばす事などを考えると、誰だった順調にいってなく、中止の可能性も考えられた矢先の打ち上げだ。

海外からの自制要求にもかかわらず、当初予定期間内に強行したと言うことはキム・ジョンウン第一書記の威信を賭けての打ち上げだったのだろう。

成功となれば、アメリカまで達するミサイルの開発となり、藤村官房長官の言うように地域の平和と安全を脅かす重大な挑発行為であり、厳重な対北朝鮮対応がもとめられる。

本当にダミー情報だったのか。北朝鮮は攪乱する行為が多い。

韓国からの情報と言うこともあり、その信憑性に疑問もあるが実際問題として情報源は韓国しかないのだ。

技術的に信頼性があれば良いのだが、信頼性もなくどこに飛んでいくか分からないところに落下物迎撃などで自衛隊が展開しなければならない。前回は1700人の自衛官が投入されたが今回は1900人で、災害派遣と言う事になっているらしい。

これからさらに各国の経済制裁が考えられるが、飢えで苦しむ国民が多いのに数百億円もかけてミサイルを開発しなければならない事に疑問を感じる。

以前、故・金正日前第一書記が「われわれのような小さな国では、何かをやっていなければ忘れられる」と言った事があるが、こういった一連の行為も関係しているのだろう。

誤った情報を流す行為だけは止めてほしい。

2012年12月11日火曜日

野田総理!「政治が動いた」が、「覚悟を決めた」のが遅すぎたのでは 

民主党の全面意見広告
2012.12.11 読売新聞

野田総理! 「政治が動いた。」が「覚悟を決めた。」のが遅すぎたのではないか。もっと早く覚悟を決めていたら、今回の選挙で予想されるほどの痛手は避けられたのではないか。新聞休刊日明け11日の朝刊で民主党の全面広告「覚悟を決めた。政治が、動いた」が目に飛び込んできた。

今回の選挙で野田総理は「前へ進め」と訴える。でも、「政治が動いた」要だが、「覚悟を決めた」のが遅すぎたのではないか。

財政再建、将来の安心を目指した社会保障と税の一体改革、消費税増税は民主党内の反対も押し切り、野党との協調路線で「近いうち解散」と引き替えに成案となった。増税へのGO 判断までには、まだ幾多のハードルがあるが自民党小泉政権でも避けたテーマに挑戦した。

3.11大震災での福島第一原発事故に伴い脱原発の世論が高まった。よく調べれば調べるほど原発が活断層と思われる断層の上に建っている。この反省にたって民主党政権は原子力規制委員会を設置し、規制強化へ舵をきり、2030年代までに原発ゼロを実現するという。

行財政改革、公務員制度改革、選挙制度改革など自民党政権時代から上げられていたが、官僚組織の抵抗もあり大きな進展はなかった。しかし、「近いうち解散」と引き替えに野田総理は安倍総裁に議員定数削減、選挙制度改革の実現を迫り、来年の通常国会で決めるという。

確かに野田総理の決断で政治は動いた。

消費税増税では、党内反対派を切ってまで野党と協調し成し遂げた。輿石幹事長も先送りを表明していたので、野田総理は決断できないのではないかと思っていたが、自らの判断で解散権を行使した。

野田総理のしたたかさを見せた局面でもあった。

総理の専権事項である解散権、総理としての絶大な権限に野田総理も気づいたのだろう。「動かすのは、決断」だと言うことを。

そこで一番後悔されることは、解散・総選挙の決断が遅れたことではないだろうか。

マニフェストに記載のない消費税増税は菅政権の時の唐突な提案から始まり、「消費税増税前に国民に信を問う」と言わざるを得なかった。誰でも国会に消費税増税法案を提出する前の解散・総選挙を考えていたが、その意に沿わなかった。

もし、法案提出前に解散していれば、今回の選挙で予想されているような民主党の惨敗は避けられたのではないだろうか。

野田総理に言われなくても政治を動かすのは、総理の決断力だ。