2012年1月22日日曜日

消費税増税:YESかNOの難しい選択


民主党大会で社会保障と税の一体改革
へ向け決意を語る野田総理 
NHK日曜討論 2012.1.22
素案でも検討すると言う表現が多く
出ており、全体像がはっきりしないと
野党議員から指摘されていた。もっと
国会で議論が必要。



消費税増税への「YES」か「NO」の難しい選択を迫られることになりそうだ。民主党政権は菅前政権以来、「実施する前に国民に信を問う」と言明、野田総理も明言している。政府は引き上げ率、実施時期を明記した法案を3月に提出する予定で、2014年に3%引き上げるとなると遅くとも来年、政局になると今年解散・総選挙の可能性も出てきた。

もし、今の通常国家で消費税増税関連法案が通れば、次の総選挙で民主党が負けたとしても法案はもう成立しているのだから、有権者が「NO」を表明したことにはならないのではないか。それとも増税に関連する法案を分離して選挙結果を見て消費税増税の実施に向かうのか。

選挙結果が民自拮抗したら「YES」になるのか、「NO」なのか。

消費税増税に向けた過程で、今大事なのは国会議員の考えだ。民主党内でも小沢さんとそのグループは反対している。民主党執行部はそういった反対グループをけん制する発言をしている。でも最近の報道によると、小沢さんの考えは「今の経済を考えたら増税に反対だ」ということらしい。だとすれば小沢グループも「YES」になるのか。

消費税増税への過程で、経済状況を考慮するようになっているという。でもどういう経済情勢になればGOなのかは明確になっていない。その時の政権の判断だろうが、万一経済指標の好転を条件に掲げたとしても、経済指標にちょっと手を加えればいいことになる。

自民党橋本内閣の時、消費税増税で苦い経験がある。税収は増えないし経済は停滞した。消費税反対論にこれを理由にする人が多い。新聞報道によると21日開催された社会保障と税の一体改革の説明会でも「改革の先の展望を示せ」という。

「増税の前にやることがあるだろう」という多くの意見に押されて、野田総理は泥縄式に政治改革、行政改革を強力に進めるという。しかし、岡田副総理の一歩進んだ発言に与党にから反発が出て、トーン・ダウンしている。民主党の本気度を疑う。

さらには、「増税では選挙が戦えない」という意見が民主党若手に多いという。国会議員は民意を図る道具である。落選して民主党の議席が減ることは消費税増税に「NO」なのだ。国民に負担を強いる政治課題こそ、堂々と訴えて「YES」「NO」の採決の道具になってほしい。

しかし、増税法案が通過した後、選挙で是非を問うなんて難しい政治手法だ。財務省の差し金というが、政治主導はどうなっているのだ。

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