2012年2月26日日曜日

マニフェストの功罪:マニフェストで登場し、マニフェストで去っていく民主党政権か


09年衆院選時の民主党
マニフェスト

民主党政権の明暗はマニフェストにあり。民主党政権はマニフェストで登場し、マニフェストで退いていくのか。耳触りのいい政策を掲げて変革を訴え、09年政権をとったが、財源難を含めその実現難から見直しを迫られ、野党からは「マニフェスト違反」、「政策を取り下げろ」と追い立てられ、政権運営は行き詰まった感がある。

民主党を支持した人たちは、民主党が掲げたマニフェストの政策をすべて理解しての支持だったのか。自民党の長期政権に不満を持ち、「この辺で一度民主党に」というポピュリズムで圧倒的多数の議席を得ることができたのではないか。

しかし、民主党政権誕生後、いきなりマニフェストを推進するといったのが、当時の前原国土交通相の八ッ場ダム建設の凍結だ。反対意見に対して「マニフェストに書いてある」と強弁した。当時の鳩山総理からの指示事項でもあったらしい。

確かに、選挙で政党を選ぶには何をいつまでに実現するかの政策課題は必要であるし、その財源も示せばなおさらのことだ。しかし、政権についたこともない政党に十分な情報があるはずはない。当然のことながら不確定要素も多い。

民主党は、基本的には「政治の仕組み」から変えていくというのだから遠大なテーマだ。1,2年でできるはずがない。おまけに政治主導を勘違いして官僚を排除したから巨大な官僚組織のサボタージュを受けてしまった。

余りのマニフェスト不評に、みんなの党はアジェンダと言い出し、「維新の会」は公約を発表したがスケジュール、財源の根拠は示さず、民主党のマニフェストの轍は踏みたくないという。

私も企業で、環境関係の仕事をしていたので以前からマニフェストという廃棄物の管理票を使っていた。廃棄物の不法投棄が社会問題にまでなったため、廃棄物の排出者、処理業者、最終処分業者がそれぞれマニフェスト(管理票)で適正に処理されていることをチェックするのだ。

国民はマニフェストで民主党政権を作ったが、政策運営に大きな支障をきたしている。民主党政権に今後どう対していくのか。しっかり管理する責任がある。

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