2012年3月29日木曜日

田中防衛相問責:余りにひどい恥さらし、決して政局がらみではない


もう辞めたらどうか、恥をさらすのを。田中防衛相の資質問題で問責決議案提出の動きが野党で出ているが、恐れている政局絡みの批判を気にすることはない。新聞やテレビの報道ではわからないが、国会中継を聞き、見ているとあまりにも酷く、適材適所とは縁遠い人材なのだ。

先の組閣の時、何で予めわかっていたのか知らないが、テレビが議員会館の事務所に入って、官邸からの連絡を待っている姿を映していた。電話がかかって受話器を取ると「今、大事な連絡を待っているので、後で連絡する」と言って、今か今かと待っていたのだ。

待ち望んでいた入閣のポストが、何故か訳ありの防衛相だったのだ。当初メデイアや関係者は、田中さんの防衛相を適材適所とは思っていなかったようだ。心配する傾向が強かった。

案の定、国会予算委員会などの答弁を見ると、米軍基地問題、北朝鮮のミサイル発射、次期戦闘機、自衛隊の海外派遣問題など問題が山積であるが心細い限りだ。

心細いというよりも、恥ずかしい限りだ。防衛省の事務方の苦労がわかるようだ。

予算員会で田中さんの座る席は、必ず2列目で、後ろに事務方がひかえていて、アドバイスや答弁書を手渡している。時には渡辺副大臣が答弁に立て、「お前が大臣をやれ」とヤジが飛んでいた。

最近の予算委員会で自民党の質問さが、意地悪く(?)、2列目でなく前の列に座れと指示していた。石井委員長が、「前の列に座り事務方も前に出てきて」と催促していた。

答弁は、事務方の作成したペーパーを片手に棒読みだ。「防衛省、自衛隊としましては・・・」が決まり文句になる。

廊下で記者団に囲まれたインタビューで、PAC3P3Cと間違ったのか、後ろで事務方が「PAC3の間違いです」と訂正していた場面がテレビニュースで流れたこともある。気の毒な光景だ。能力のない大臣に防衛省はエリートを何人つけているのか。

国民として恥ずかしいが、世界に向けても恥さらしだ。米国をはじめ近隣国の軍関係者はどう思っているか。ミサイル発射で世界を混乱させている北朝鮮などは笑っているのではないか。

自民党の質問者が「今見た通り、防衛大臣として資質に問題がある。総理としての任命責任をどう考えるか」と質問され、野田総理は「任命責任は自分にある」としながらも、しっかりやってほしいという意味の答弁をしていた。一川さんのこともあり、更迭は総理の責任を問われることでもあり避けたいところだが、お粗末な内閣である。ほかに人材はいると思うのだが。

田中防衛相の問責決議案提出は、決して政局がらみと批判を受ける類のことではない。民主党野田政権の防衛、自衛隊活動を軽視する姿勢を問うものである。

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