2012年4月5日木曜日

NHK国会中継で知る野田政権の本性


参院予算委員会 民放テレビより
政治が混乱に陥る様相を呈してきた。メデイアの報道は消費税増税賛成一辺倒であるが、NHK国会中継で予算委員会を見聞きしていると、野田政権の本性がわかってくる。こんな政権に国の重大課題を任せてよいのかどうか、一人でも多くの人に国会中継を見てほしいと思う。

一体どのくらいの人が国会中継を見ているのか。

国会中継の時間帯は午前は10時から12時、午後は1時から4時ごろで、ニュースや民放の情報番組が終わり二番煎じの情報番組が始まる時間帯、再放送などの番組が組まれる時間帯だ。NHKに視聴率を聞いてみたが、ビデオ・リサーチからもらっているので、そちらに聞いてくれということだった。

ビデオ・リサーチのホームページを開いたが、分類は報道、教育・教養・実用、音楽など
で該当するものがなく、NHK国会中継でサイト内の検索をしたが見つからなかった。以前、確か3%前後と聞いたことはあるが。

日々の新聞やテレビの報道では、記者の目、編集者の目を通して国会審議を知ることができるが、NHKの国会中継ではそのままを見聞きできる。

今国会は、消費税増税、社会保障と税の一体改革、予算、特例公債法、北朝鮮のミサイル発射、普天間移設、次期戦闘機、自衛隊海外派遣、デフレ脱却、経済成長更には民主党分裂、連立政権、解散・総選挙、話し合い解散、極秘会談など野党の追及テーマには事欠かない。

質問者は、テレビ放映を意識してか、ボードで資料を掲げながら政府を追求しているが、政府は相変わらずペーパーの棒読みか、的を外したどうでもよい答弁で、言質を取られないように努力している。

今はプロジェクターもあり、お互いに資料を映しながら質疑することもできると思うのだが、どうしてしないのか。質問者は余り深追いせず次の質問に移るが、聞いていると平行線で終わっているケースが多い。

大臣の答弁を見聞きするのも面白い。
安住財務相が、苦しい答弁をする時があるが、その時は財務省、政権の無理押し政策を疑うことができる。

野田総理は冷静に答弁しているが、ほとんどが要点を外した抽象的な答弁で、あまり記憶に残らない。衆院予算委員長が、急に振っても必ず答えてくれると野田総理を評価していたが、それは当たっている。答弁を躊躇したことはない。

防衛相はあまりにも酷過ぎる。答弁はペーパーを片手に棒読みだし、座って居る大臣席の後ろに3~4人の事務方が配置され、防衛省を挙げて大臣を守っている光景は滑稽で問責決議に値し、決して政局ではない。

小宮山厚労相も、結構事務方が耳打ちしている。新聞で不安視されていたが、その通りだ。

先日は、野田総理が答弁中に枝野経産相が自席から野次ったということで、審議が20分ほど中断し、石井委員長から「参院を汚した」として午前中の出席を拒否されたが、その後枝野さんに質問しようとした野党議員が質問できない異常事態になった。

デフレ脱却、円高対策では日銀の更なる金融緩和を要求する与党議員がいる。デフレ、円高では政府も困っているので、日銀に何とかしろと政府を援護する。しかし、日銀は従来の政策を維持することに拘る。

消費税増税では、野田総理は不退転の気持ち、政治生命、命を懸けても実施するとブレない。景気条項が問題になっているが、安住財務相は「今の経済状況でも増税はGOだ」と答えている。政権、財務省は経済成長率3%であろうがなかろうが法案が成立すれば実施するのだ。

大飯原発再稼働も政府の判断が注目されている。国会での審議はまだ十分ではないようだが、今後エネルギー政策も含めて重大なテーマになるだろう。

国会審議は面白い。新聞、テレビの報道に頼らず国会中継を自分で見聞きし、政局を判断することも大事ではなかろうか。

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