2012年5月27日日曜日

福島第一原発4号機:これでも安全と言えるのか


1535本の核燃料棒が保管されている
プールの映像
2012.5.27 TBS サンデー・モーニング

使用済み核燃料の撤去のための作業が続く福島第一原発4号機の無残な現場映像みて、驚くとともに、今のところこれで安全なのかと不安がよぎる。実際には建屋でもない、装置でもない状況だ。現場視察した細野原発相も「楽観的にならず、厳しく安全性を確認することが必要だ」とコメントしたことが新聞で報道されていたが、誰が楽観的になっているのか。

震災後、海外の専門家からは使用済み核燃料棒がプールに保管されていることから、アウターライズ地震による再度の津波による災害の危険が指摘されていた。そして24日未明には余震ではないが、男青森県東方沖地震が発生し、青森県東北町では震度5強の揺れが観測された。

26日の報道陣公開を報じる
読売新聞 2012.5.27
現場では、1535本の核燃料棒の撤去を目指した作業と安全対策が進められ、プール底部の耐震補強工事も見学できたようだ。

水素爆発で建屋が傾いているのではないかという専門家の指摘で、プールの水平をチェックしたが、その心配はなかったという。

その使用済み核燃料プールは白いシートで覆われ、水は濁って中は確認できなかったらしい。

そんな危険な現場で作業するエンジニアリング会社の社長が、先日テレビの情報番組で危険性を指摘していた。具体的に指摘された危険を覚えていないが、被爆のことを考えると作業員も底をつくらしい。  

今回の福島第一原発事故で関西まで放射能汚染が及んでいる。地震そのもので被害が出たのか、津波による総電源喪失で冷却が不能になり発生したのか、定かではないが「あの時津波対策をやっていれば」という後悔が東電にあるのか。

事故調の喚問に、実力者の勝俣会長は責任逃れの発言をしていることを考えると何とも思っていないのかもしれない。そんな人間が原子力村を形成に、原子力事業を牛耳っていたかと考えるとゾッとする。

私が大学生のころは、原子力発電は巨大技術では一番安全だと言われていた。それも「事故が起きるまでは」という条件が付いていたのだ。
今後、安全対策を取りながら廃炉に向かって作業が進むのだろうが、その費用は天井知らずで、安全を怠ったツケはあまりにも大きすぎないか。

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