2012年6月2日土曜日

優先すべきは消費税増税採決か、民主党内融和か


悪さ加減の少ないのは消費税増税採決か、民主党内融和か。またまた国政が、政権与党である民主党内事情で混迷を極めてきた。今国会会期内で消費税増税関連法案の成案を目指す野田総理と党内融和を優先する輿石幹事長で考えが違い、党内をまとめ野党と調整していくことが仕事の輿石幹事長の動きが鈍い。

そもそもの問題は、消費税増税に今の状況下では反対している小沢グループ、小沢元代表との分裂を回避し妥協点をどう見出すかにあるようだ。党内最大の100人もの議員を抱えるグループのことだから輿石幹事長にとっては頭の痛いところだろう。

政治は「悪さ加減」で選択するものだ。今回の消費税増税採決と民主党内融和を考えた場合、国民にとってどちらが「悪さ加減が少ないか」だ。

消費税増税の採決をしたとき、野田総理は「党議拘束がかかっている」というが、小沢グループは「党でまとめたことはない」と反論するだろう。そして採決で反対票を投じ造反するとなると処分の問題になる。

要は民主党が造反者をどう処分するかだが、そこは幹事長である輿石さんのさじ加減ということもできるが、野田総理グループも強硬論だろう。

除名処分で小沢グループは離党、新党結成ということになるかもしれない。でもどの程度の議員がついていくか。

私は小沢元代表は離党、新党結成で国民に信を問うべきだと思う。先の野田・小沢会談でも「大方の国民はそう考えている」と消費税増税に反対した。国民がそう思っているのであれば小沢さんは選挙で国民の信を得るはずだ。政治基盤の弱い1年生議員が多いとか民主党から刺客が送り込まれるという心配をする議員もいるのは確かだ。

でも民主党を守ってどうなるのか。マニフェストでいった主要な政策は、見直し、廃止の運命にある。野田総理の譲歩によっては自民党と連立政権のような格好になるかもしれない。

綱領もなく、政策ごとにフラフラする民主党を守るメリットなど少ないはずだ。むしろ旧社会党、旧民主党、旧自民党系ごとに分裂した方が国民には分かりやすくないか。

そして消費税増税については、ここは一旦採決すべきだと思う。

肝心の社会保障一体改革の概要も民主党と自民党など野党で合意に至っていないが、賛否を問い、万一否決されるような事態になれば野田総理は伝家の宝刀である解散権を行使すればいい。これは憲法が保障するプロセスなのだ。

総選挙で国民に信を問うのだ。いままでのゴタゴタもクリアーできる。新しい局面も期待できるのだ。

こんな政治しかできない政権与党の民主党内の融和を国民が本当に望んでいるのか。

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