2012年6月5日火曜日

消費税増税採決に向けた野田総理の本音:合意なければ採決せず


内閣改造後の記者会見で修正協議
入りを訴える野田総理
2012.6.4 TBS NEWS23クロス

5日の内閣改造、総理記者会見は修正協議への環境整備ばかりがクローズアップされる結果だったが、囲い込み会見で野田総理が「合意なければ採決はしない」と発言したことが新聞報道では見当たらなかった。6月15日までに採決を主張する野田総理が修正協議もままならぬ現状で両面作戦に出て、逃げの手も考え出したのか。

今まで、「否決されたらどうする」という記者の質問に「仮定の話には答えられない」と言っていた野田総理だから、心境の変化でもあったのだろう。

しかし、輿石幹事長の採決先送りで党分裂を回避しようとする思惑もあり、自分の思い通りに進まない政局を打開すべく、「すべて自分が判断する」と指示したのだから万難を排しても野党との修正協議に入りたいのだろう。

総理の修正協議入りとは別に民主党
内に広がる慎重論に警戒する谷垣
自民党総裁
2012.6.4 TBS NEWS23クロス
会期末まで時間がなく後10日、動きもあわただしくなって来た感がするが、修正協議に入るには、余りにもハードルが高過ぎる。

消費税増税は合意できるとしても、年金制度改革、後期高齢者医療制度では溝が深く、 
子ども・子育てでは更に協議が必要だ。

合意するには自民党案の丸飲みしかないが、これで民主党内をまとめることができるか。野田総理の頭は野党に向いているが、党内をどうしようとしているのか。

野田総理の悲壮感が伝われば伝わるほど、政治機能不全状態をさらけ出すことになり、市場の目が警戒視することにならないか。

折しも、4日のTOPIX,株価は最安値を記録し、野田政権の混迷が市場の足を引っ張っているとみられている。

政治基盤の脆弱な野田総理のやる仕事にとっては、余りにも大きすぎる。

「合意できなければ採決なし」が今後、政局をどう動かすか。益々混迷を深める結果になりそうだ。

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