2012年6月29日金曜日

野田総理、谷垣総裁、小沢さん 民意はあなた方から離れているのでは

国論を2分する消費税増税の衆議院採決にあたり3党合意で大差の可決となったが、肝心の野田総理、谷垣総裁そして小沢さんは「民意から離れているのでは」と感じる。それぞれに政治的立場があり、狙うところは「国民の生活の安定」だろうが、思惑が違うところに騒動の原因があり民意はどんどん離れていく。

要は、自らの主張点、立場をきちんと説明せず、「先送りできない 待ったなし」、「マニフェスト違反、国民に信を問え」、「その前にやることがあるだろう」の言い合いでは困る。

今回の増税採決は民・自・公3党合意があったために大差での可決になったが、民主党で73人もの造反者が出たことに野田官邸はショックを隠せず、自民党・谷垣さんは「造反者を処分せよ」というが、小沢元代表は「参議院で強行採決するのであれば、重大な決意をする」と離党をほのめかし、野田政権を揺さぶる。

野田民主党政権は、増税関連法案を通したいために3党合意にこぎつけたが、本来の民主党マニフェストを見直し、あるいは棚上げする結果になり、民主党政権の寄って立つ根拠がぐらついてきた。

小沢グループは、「国民との約束を守れ」、「マニフェストの原点に帰れ」と反対する。

野田総理は丁寧な説明をやってきたというが、民主党の事前審査、臨時代議士会の様子を見るにつけ、これでしっかり説明しているのかと疑問になる。

自民党も今回の3党合意では主導権を握り、一見連立政権の様相を呈しているようにも見え、満足な面もあったようだが国会審議では「マニフェスト違反」「早期解散・総選挙」を訴える。

谷垣さんも「話し合い解散」の言質を取っているかのように感じさせたが、そんな裏取引はなかったようだ。焦るあまりに、内閣不信任決議案を提出する動きも出てきた。

一方、反対票を投じて断然注目を浴びた小沢元代表だが、100人とも言われたグループも一枚岩ではなく同調者は40人超で足踏み、世論調査でも期待する意見は10%超程度で離党、新党結成の大義がないという。

この同調者も、何が何でも小沢さんではなく、小沢さんの理念に賛同してついていく者もいる。それは、まず国民と約束したことをやりぬき、それでも不足の場合は増税を国民に問うて審判を仰ぐというのだ。

小沢元代表だけでなく、グループの議員は、ただ反対のために「その前にやることがある」だけではなく、政策上どういう努力をしたかだ。ただ、民主党は政策を決定するプロセスが不明確な党で、小沢グループの議員の発言がどう生かされたかわからない。官僚主導の「最初に結果ありき」の運営では小数意見は無視される可能性も大きい。

野田総理は増税法案の参院での成立を目指し、谷垣総裁は会期内の早期解散・総選挙を目指し、小沢さんは参院での強行採決回避を目指し、一寸先は闇の政界をわたることになるのだろうが、民意は既に離れているのではないか。

野田総理は民主党代表選、谷垣総裁は自民党総裁選、小沢元代表は離党、新党結成を控え、目を離せない政局になってきた。








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