2012年9月27日木曜日

今の政局をどう思うか:民主は譲歩する度量を


今の政局をどう思うか。民主、自民の党首選が終わり両党の陣容が固まってきたが、政局は代り映えしないようだ。お互いに主張の仕合で妥協点がなく、民主党は政局絡みでの国民の批判を自民党に向けようとするし、自民党は国民の批判を受けるのではないかと曖昧な姿勢になり、駆け引きで政治は前に進まない。

野田政権は、特例公債法、選挙制度改革、一体改革の内容をまとめる国民会議の1日も早いたちあげを目論み野党に協議入りを要求するが、自民党は早期解散を至上命題に「近いうち解散」の約束がない限り応じる気配はなさそうだ。

強気の姿勢をとる自民党も国民にどう映るかが心配なようだ。

事態が打開できない要因は、両者ともに折り合いがつかなず政治が停滞することになる。そこを国民が批判する。

折り合いをつけるには、政権与党の「譲歩」が必要になるが、政権の経験がなった民主党にはさじ加減がわからない。

おまけに野田総理には党内に強力な支持基盤がないから譲歩などできないのだが、3党合意は党内の批判を押し切っての政治の前進であった。しかしご多分に漏れず分裂になった。

政策の論争は大いに結構だが、相互に信頼関係があれば、ここぞという時に譲歩も可能になるが、今の民主党、自民党のトップに信頼関係などない。

自民党・谷垣前総裁は、政治を進めるにはコミュニケーションが大事だと野田総理との会談を重視したが、野田総理にはその意が伝わらなかった。

思い出してほしい。江戸城無血開城は、西郷隆盛と勝海舟の信頼関係があったからこそ意に添わない勝の提案を西郷は受け入れたことにある。

自民党政権時、与野党が妥協できない政局になった時、自民党の影の実力者が野党を回って妥協の道を探ったものだ。官邸機密費は政治の潤滑油とのたまった。

決してカネで解決するのがいいとは言わないが。両党に譲歩する「大人の政治」をしてほしいものだ。特に政権与党には譲歩する度量がほしい。

譲歩できる度量がない民主党は政権の座から去るべきだ。それが「前に進める政治」、「決められる政治」の基本だ。

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