2012年9月7日金曜日

民主党代表選:野田総理 続投に勝算あってのことか

野田総理と会談後、不出馬を明らかにする
細野さん
2012.9.7 テレビ朝日 スクランブル

野田総理! 続投に勝算があるのか。今回の民主党・代表選への出馬を表明しようとする野田総理に聞きたい。今朝(9月7日)の讀賣新聞は代表選で「細野さんが出馬する意向」との記事を載せれば、朝日新聞は「出馬見送り」の記事だ。昨日のニュースでは細野さん出馬の可能性も高いと思っていたので半信半疑の気分だったが、昼前の野田総理との会談後の細野さんの記者会見で、自ら不出馬を表明した。

細野さんの緊張した顔つきから「何かあったのでは」との疑いも出てきた。

細野さんは、不出馬の理由に、閣僚の一人として「原発事故対応に専念するのが自分の勤め」と殊勝なことを言っていたが、若手議員から担がれる理由に「選挙の顔」としての役目があることは明らかで、これでは国民の理解は得られないだろう。

同じ政権内の閣僚だから対立軸も出し切れないのは確かだが、「問責決議を受けていない」ので、今後の国会運営も違ってくることは大きい違いではないのか。

しかし、何と言っても大きい理由は、前原さんや岡田さんなど有力者が野田支持を打ち出していることだ。代表→総理になった時に、党役員人事、組閣などで協力が得られないのは致命的な弱点である。

一方、野田総理は「野田さんでは勝てない」と言われながら、どうして続投に拘るのか。

参議院では問責決議を受けており、国会運営はほとんど難しい。社会保障と税の一体改革、増税法案が成立し、その中身をまとめる国民会議の立ち上げや財源の枯渇が心配されている特例公債法、衆議院選挙制度改革関連法案などやらなければならない課題が山積しているという。

反増税、反原発、反TPPなど政策課題で反対派も抱えて党内をどうまとめていくのか。

また、「増税前に国民に信を問う」と明言していたために消費税増税など財政再建策を推し進めたいだろうが、5日に公表された民主党の次期マニフェストのたたき台、いわゆる「改革続行宣言」では、消費税増税に言及していない。

そんな状況下で、国民にどんな言葉で説明するのか。

野田さんが代表選に勝っても、総理の座は短い。国民はそれほど期待していないのではないか。

[後記]
   野田総理は何故、続投に拘るのか。野田総理しかできないのか

7日、午後5時から官邸で野田総理の記者会見があった。まれにみる会見場は記者で満席だ。解散に言及するのではないかという期待があったのだろうか。

冒頭発言の終わりで、野田総理は民主党に厳しい批判があるが、一つ一つ実行することで信頼を回復したい。国政の諸課題を中途半端にすることはできず、職責を引き続き担いたいという。

記者からの質問で、消費税増税はマニフェストになかった政策、今国会で解散・総選挙をするのが分かりやすいのではないかと聞かれ、野田総理は「やるべきことをやった後、しかるべき時に国民に信を問う」と従来の考えを繰り返していた。

谷垣さんが昨日「7日にも解散があるのではないか」と期待をにおわせていたが、そんなつもりは野田総理にはない。

谷垣さんも、騙されてことをはっきり認識すべきである。

そして、野田さんは直接国民に信を問うた総理ではなく、民主ムラという中でのたらい回しで選出された総理だ。国民が、これからの重責を託した覚えはないことを肝に銘じるべきである。

 

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