2012年10月31日水曜日

野田総理の解散時期発言:「条件が整えば」、これがギリギリの線だという

国会2日目、自民党安倍総裁が代表質問にたったNHK国会中継を聞いた。安倍総裁は約束を守れと解散を要求したが、野田総理は「時期についての言及は、縷々ギリギリの線だ」と従来の考えを繰り返した。

安倍総裁は、「近いうち解散」、参院での問責決議を重く受け止めるというが、年内に解散する約束を果たす気持ちがあるのかと問う。

この質問中に民主党席からヤジが飛び聞きにくくなる。安倍総裁は選挙になれば落選する恐怖はわかるが、静かに聞いてくださいと注意した。

これに対して野田総理は、特例公債法、1票の格差問題での選挙制度改革、そして一体改革の国民会議で条件が整えば(環境整備後に)きちっと自分で判断するという。また参議院での問責決議も深く受け止め、それを踏まえてのギリギリの線なのだともいう。

そして前原大臣の発言は、政治家個人の考えだと交わした。

それでも自民党は解散時期の明言を要求し、政治の駆け引きを続けるのか。


野田首相所信表明:「明日への責任」より今の責任?


野田総理の首相所信表明演説全文を読んだ。「明日の安心」、「明日への責任」が各所に出てくる所信表明だったが、「今の責任」をどう考えているのか。今の政局打開への野田首相の責任は何なのか。

所信表明演説の「はじめ」と「おわりに」に、野田総理の本音が見えていたが、参議院での問責決議、与野党で対峙している「近いうち解散」にどう対応するのかは言及せず、停滞している国会を打開する自らの責任には触れず、国民に「明日の安心」、「明日への責任」を果たそうとメッセージを送っている。

今、雇用を守り、格差をなくし分厚い中間層に支えられた公正な社会を作り、今日よりも明日は必ず良くなると信じられる社会を作り「明日の安心」を生み出すという。

一方で、これから生まれてくる子孫のために原発に依存しない安心できるエネルギー・環境政策を確立するなど「明日への責任」を果たすという。

そのためには「決める政治」が必要だというのだ。

今、政局、権力闘争に果てしないエネルギーを使っていると野党を批判するが、民主党こそ分裂騒動、権力闘争に明け暮れ、民主党存続をかけた政局運営になっているのではないか。そしてそれが政治空白の要因にもなっている。

注目の特例公債法案が、「ねじれ国会」での政局第1か政策本位かの試金石になると言う。与野党の駆け引きは止め、一刻も早く胸襟を開き議論し成案に持って行こうではないかと提案している。

駆け引きで審議拒否を考えていた自民党は、審議に応じようと方針転換の姿勢だが、石破幹事長は内容を厳しき審議するという。会期1ヶ月、しかも審議時間に制限もある予算委員会で十分に審議できるというのか。

特例公債法案以外にも、野党が追求する課題は事欠かない。

野田総理は、主権者たる国民は政治の営みを厳しく監視し、「明日への責任」を果たす方向へと政治の背中を押してほしいと要望する。

本音は「野党の政治姿勢をどう見るか」と言うことだろうが、内閣支持率が18%(朝日新聞)、解散・総選挙を望む声も大きい今、野田民主党政権、民主党こそ批判されているのではないか。

そして、私たちの目前には国論を二分する複雑で困難な政治課題が山積し、ややもすると単純明快でわかりやすい解決法にすがろうとするが、極論の先に真の解決はない。ここは中庸を旨とし「明日への責任」を果たすべく、目の前にある課題に向き合おうではないかと国会議員に訴えた。

極論とは、自・公が拘る解散総選挙のことだろう。解散・総選挙といわず「決める政治」へ一歩進めようというのだが、野田総理に一歩踏み出す良案があるのか。

政権交代後、民主党の目指してきた社会の方向性は決して間違っていなかったと自己評価している。それは今を生きる仲間と「明日の安心」を分かち合い、子や孫たちに「明日への責任」を果たしていくという強い意志だという。

そして、その安心と責任を果たすのは今だといい、国会も建設的な議論の場になることを期待するという。

政治の流れを変えようとする姿勢はうかがわれたが、未熟な政権運営、党内抗争は「明日の安心」、「明日への責任」を果たすどころの問題ではない。

野田総理は「今の責任」をどう果たそうとしているのか。

2012年10月30日火曜日

地震予知:それでも「いつ」「どこで」「大きさは」まで期待するか

日本地震学会特別シンポジウムで
信憑性にある前兆現象は一つも
見つかっていないと地震予知を否定す
るロバート・ゲラー教授
2012.10.16NHKニュースウォッチ9

それでも「いつ」「どこで」「大きさ」までの条件を満足する地震予知を期待するか。大きな地震が起きるたびに思うことがある。「どうして発生確率の低いところで起きたのか」、前兆について何も言われていなかったが、「後で検証してみると予兆があった」という事例が目につく。では何故、そこをズッと研究していなかったのかということになる。

地震研究者は他に研究をやっていて、巨大地震が発生したので、改めて震源に関連するデータを検証していたら以前からの兆候があったことが分かるのだ。それでは遅い事になる。

多額の国家予算を地震予知に投入しているにもかかわらず、何故予知できないのかと言うことになる。

3.11東北地方太平洋沖地震が予知できなかった反省から、今月、函館で開催された2012年度日本地震学会でも「地震研究の歩みと今後」というサブタイトルの「地震予知」に関する特別シンポジウムが開催された。東大のゲラー教授は「今まで一つも信憑性のある前兆は何も見つかっていない」と言うが、「地震の起きる時期の範囲を狭めることは出来る」と予知研究の重要性を主張する意見もあったようだ(2012.10.16 地震予知50年 NHKニュースウォッチ9)。

地震列島 ここが心配
朝日新聞2001.5.16
阪神大震災をきっかけに出来た政府の地震調査研究推進本部が各地で地震が起きる危険度を確立で示し警告している(地震列島 ここが心配 朝日新聞2001.5.16)。さらに詳しい記事として「大地震 足元にリスク」では30年以内に大地震が起きる確率も記している(朝日新聞 2012.1.17)。

これらを見ても東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は載っていない。ただ、宮城県沖地震M7.5~8.0、20年後の発生確率81%、30年後98%でいつ起きても不思議ではないと考えられており、これが動いたのかと思ったが、発生直後に専門家らは震源域が異なるため別の地震と指摘していた。

完全に見落としていたのだが、歴史を遙かにさかのぼれば800年代に貞観地震があったのだ。

一番の失敗は、わずか400年の地震の記録で「似たような地震が繰り返す」と考えたことにあったそうだ。しかし、発生間隔は海溝型で数十年~2,300年、内陸型では1000年から数万年で、鳥取県西部地震、新潟県中部地震、能登半島など内陸型巨大地震の断層は、そもそも国の調査の対象外だったのだ。

予測も完全なモノではなく、大事なことは目安であって過信しないことだと地震研究者は言う。

一方で、地震学とは関係ない(?)が予知の研究も進んでいる。チョッと上げてみると、大気中のイオン濃度、FM電波の異常、震源域の上空での動かない地震雲、研究者らで認められている地下水位の異常、動物の異常行動、周辺で多発する微震、ラドン濃度変化などがある。

それぞれの研究者が自信を持って場所、時期、規模を上げて警告するが地震は起きず、メデイアから離れていった予知技術もある(大気中のイオン濃度、FM電波の異常など)。

また、京大地震研が常時観測している地下水位の上昇が止まったと言うことで、地震発生(震源域は思い出せない)の恐れがあり学会やHPでデータを示し警告したが巨大地震の発生はなく、いつの間にかHPからデータも削除された。

確か高槻、京都、大津あたりの交通の要所であり、一旦発生すると多大な被害が発生すると言うことで事前警告したモノだ。巨大地震の発生がなくて良かったと思う一方で、予知の難しさを教えてくれた。

地震専門家の意見が重大視された判決が出た。10月にイタリアのラクイラ地方でM6.3の地震が発生し300人あまりが犠牲になった事案で、安全宣言を出した地震専門家らが禁固6年の有罪判決を受けた。新聞報道によると微震が続き、ラドン濃度も上がったと言うことで警告を発する地震学者もいたそうだ。

この件について、日本地震学会がHPで会長声明を出した。防災行政における研究者の意見表明が刑事責任をもたらす恐れがあるとすれば、研究者は自由にモノが言えなくなり、科学的根拠を欠く意見を表明することになりかねない事を懸念し、結果として刑事責任を問われる事があってはならないと主張している。

地震情報の発信は受け手側がどう受け止めるかだ。当たらずとも参考にし、事前の準備に事欠かないことが必要か。

それにしてもメデイアで巨大地震、富士山噴火の発生を警告する記事が目立つ。日本列島が活発化する時期に入ったことは確かだが、これらの情報をどう受け止めるか。

日本地震学会のFAQ2-10。「Web・雑誌による地震予知情報の信頼性」が載っている。

それによると判断基準として、地震予知の3要素「いつ、どこで、どのくらいの」が明示され、現在の地震活動から見て情報として有用か、根拠としてのデータの観測期間が十分か、第3者が独立な観測で検証を行うことが出来るかなどが上げられている。

これから見ても地震予知って簡単にできるモノではない。地震のメカニズムもやっと分かってきたぐらいで、予知など不可能かもしれない。

大地震 足元にリスク
朝日新聞 2012.1.17

2012年10月29日月曜日

野合の民主党が石原第3極構想を野合と批判

各党の主要政策の違い
テレビ朝日スクランブル
2012.10.29

野合の民主党が、石原第3極構想を野合と批判する無恥に驚く。「主要な政策は一致しなくても第3極は結集すべきだ」という石原発言が波紋を呼んでいる。第3極を構成すると考えられている「たちあがれ日本」、「みんなの党」、「日本維新の会」からは懸念の声が上がった。

民主党の安住さんは、「政策の一致を見ない結集は野合としか言えない」と囲い込み会見で発言していたし、前原政調会長も「考えの違う人が選挙対策で大同するのは国民を馬鹿にした野合だ」と批判した(読売新聞2012.10.28)。

だけども、その民主党こそ政権を取るための野合ではなかったのか。

その野合だったために重要な政策で「決められない政治」が続き、消費税増税では党分裂、離党騒ぎ、おまけに今も離党予備軍を抱えたまま民主党温存を画策するための国会運営に力点が置かれて政治は混迷を極めている。

今日、臨時国会が開会したが、首相の所信表明演説は衆議院のみで、参議院では拒否された。野田総理は問責決議を受けているので当然だろう。

民主党輿石幹事長は異例の国会開会の責任を野党に押しつけようとするが、第一義的には政権与党の民主党の問題ではないのか。

唯一の政権与党である国民新党の新人候補者を鹿児島3区衆院補選で応援したが5000票の差で敗北した。民主党の陰りは否めない。

石原さんも何が何でも第3極を結集し既成政党に立ち向かうのではなく、しっかりした政策の詰めをやるのが先決ではないのか。

民主党の二の舞はもう御免だ。

2012年10月28日日曜日

区割り前解散含み発言:野田総理に解散のタイミングを図る力があるのか

解散含み発言をする野田総理
2102.10.28TBSニュース

またまた、真意を測りかねる区割り前解散含みの野田総理発言がでた。1票の格差問題で「0増5減」の改革法案が通れば区割り前でも「どうしても国民に信を問わなければならない時」は、専権事項として自分で判断すると視察先の囲い込み会見で発言した。

自分の専権事項と言いながら、その発言は国民や野党を惑わす発言を繰り返している。野田総理は解散のタイミングを計る能力、力を持っているのか。

どういう状況になれば野党が国会審議に乗ってくるかを計っているのではないか。近い将来近いうちそう遠くないうち区割り前と具体的な表明になってきたように思えるが、法案成立でも区割り決定、周知期間を考えると3~4ヶ月はかかり先送り批判に答えた発言なのだ。

当然のことだが、野党は額面通りには受け取らず半信半疑で不信感を募らせる。

一方、与党内でも先送り論の執行部から反対意見が出る。野党や反野田派に向かっては「解散は総理の専権事項」と言いながら解散時期に言及する身勝手さをさらけ出す。

野田総理は、どう考えてこんな発信をしているのか。視察先の囲い込み記者会見でチョットしゃべったのではなく、きちんとした官邸の記者会見でどうしてやらないのか。

野田総理は、場当たり的対応しか出来ず、解散のタイミングを計る能力など持っておらず、いわんや党内的にも解散のタイミングを計る力などないと見る。

このまま表現を変えて野党を誘い込む作戦を続け、駆け引きを繰り返す不毛な政治を続けるしか野田総理の道はないのか。

2012年10月27日土曜日

「日本を取り戻す。」ことが出来るほど自民党は生まれ変わったか

25日発表になった自民党
の新しいツー・ショットポスター
自民党HPより

「日本を取り戻す。」は、総裁選でも使われたキャッチコピーであるが、25日に発表された新ポスターにも採用された。自民党は、3年間の野党生活で、国民目線になり日本を取り戻すほど新しく生まれ変わった政党になったのか。

民主党政権によって壊されてしまった日本を、「強い」「豊かな」「誇りに思える」日本に再生するのだという。それを実現するシナリオと力を自民党は持っているというのだ。

では、今どうしてその力を発揮できないのか。

野田民主党政権を倒し、政権を取り返してから発揮するというのであろうが、今その力を発揮して国民に自民党の実力、託せる政党であることをアピール出来ないのか。

谷垣前総裁から引き継いでいる「近いうち解散」の時期に拘っていてはチキンレースで、政権党の方が打つ手は多いのではないか。

野田政権の姑息な手法であるが、「責任は一方的に野党にあり」の世論に持って行かれる危険がある。

そして、万一解散・総選挙で政権に返り咲いたとしても、攻守ところを変えての攻防が続く事になりかねない。

ここは正々堂々と国会審議に持って行くべきではないのか。国民会議の立ち上げは新しい政権でやるとして、特例公債法、選挙制度改革でのせめぎ合いに勝算があるのか。

国会審議で、野田政権と大きな考えの相違があったときには、内閣不信任決議を出せばいい。「話し合い解散」の手もあるが、国民には分かりにくく、選挙に対する意気込みも沸きにくい。

政策パンフレット
自民党HPより
ところで、自民党HPからあわせて政策パンフレットを開いてみた。

総選挙に敗れ、改めて国民の目線で政治のあり方を見直す機会をいいただいたと殊勝なことを言っている。

そして、国家運営の使命感と政策実行力を持つ生まれ変わった自民党に日本再生への挑戦を任せてほしいと訴え、次の政策を掲げている。

経済成長戦略では、5年間で集中的に改革し、新しい経済成長モデルで雇用を守るという。

エネルギー政策では、3年間で再生可能エネルギーを導入し、原発再稼働は安全を第一に考え、すべての原発について3年以内に結論を出すという。

社会保障では、消費税は全額を社会保障に使うが、自助・自立、共助・公助を組み合わせ、生活保護も見直すという。

外交・安全では、立場をはっきり主張する外交、東アジアの現実に向き合う安全保障で、日米同盟の強化、集団自衛権の一部行使を主張し、TPPは交渉参加に反対している。

復興・防災面では、早期復興と首都圏直下型、南海トラフの巨大地震の発生も予測されている今、命を守る防災対策の徹底を謳っている。

国のあり方・教育・行革では、日本人らしさを示す新しい憲法を作るといい、憲法改正発議要件の緩和、国防、緊急事態条項も明確にする姿勢だ。

行政組織の徹底的な効率化を目指し、中央省庁改革、公務員総人件費2兆円の削減とともに、能力・実績主義の徹底で公務員制度改革をやるというのだ。

そのために、日本経済再生・競争力強化基本法、社会保障制度改革推進法、国家安全保障基本法、国土強靱化基本法、憲法改正草案など法整備も進めるらしい。

新しいポスターに安倍総裁、石破幹事長のツー・ショットが採用されている。総裁選では、安倍さんは国会議員投票で勝利したが、石破さんは地方党員票でトップに立った実績から仕方ない対処だったのだろう。

でも、自民党は3年間で本当に国民目線の政治に変わってきたのか。

総裁選の様子を見ると旧態依然とした自民党に思えたが、政策は国民目線で作ったのか。

次期衆院選に向けた公約作りでは、民主党によって信用を落としたマニフェストという用語は使わず、「政権公約」にしようという

政権を取ってからではなく、今混沌とした政局にあって生まれ変わった新しい自民党の姿を見せてほしいものだ。

2012年10月26日金曜日

橋下維新の会、石原新党に飛びつかず、冷静に見よう

25日の臨時記者会見で都知事
辞任と国政進出を表明する
石原都知事
2012.10.25TBSニュース23

橋下日本維新の会、石原新党のメデイア報道に飛びつかず冷静に見る必要がないか。噂が出ていたが、一時頓挫したように見えた石原新党構想も突然の石原都知事辞任宣言で脚光を浴びることになった。懐に入れた辞表をかざしての記者会見だったので、その決意は本物なのだろう。

石原さんの突然の辞任表明は、初めてではない。国会で永年勤続の表彰のお礼あいさつの時に、突然「今日を持って国会議員を辞任します」発言だった。国会のお祝いの席だったので皆驚いたものだが、今回は都知事の任期を3年も残しての無責任な放り出し行動に映った。

この行動に賛否両論あるだろうが、「東京のために国政へ」発言は、本人もその点を心配してのことだろう。

昨日の臨時記者会見を聞いていて、既成政党の不甲斐なさ、強固な官僚機構の抵抗で日本の見直しができない現状を憂いての決断だったことが分かる。

記者連中に「若いお前たちがしっかりしろよ」と自嘲ぎみに言っていたことが印象に残った。最後のご奉公と言いながら、80歳に鞭打っての国政参戦なのだ。

今は高齢化社会だからエールを送りたい気持ちもする。

主要な政策課題に、「醜い日本語で書かれた憲法改正」と「官僚支配の打破」を挙げた。

 タカ派と言われている根拠に憲法改正があるが、醜い日本語で書かれた憲法と言う表現には違和感がある。押し付けられたという印象もあるだろうが、当時の憲法学者によると、日本側も新憲法案を提示したが、民主化とは遠くかけ離れた内容であったために連合軍に拒否され、逆に今の憲法が提案されたらしい。今の憲法も当時国内で十分に検討された内容なのだそうで押し付けられたものではない。

自民党の新憲法草案を見ても部分的な改正ではなく、新憲法制定の様相を呈しており、現憲法はそういう大幅な改正や新しくする制定は想定していない。いわゆる硬性憲法なのだ。日本維新の会も憲法改正を謳っているが、そのプロセスは不確かである。

また、官僚支配の打破、官僚機構のシャッフルは日本再生には不可欠であるが、官僚の利権も含めてその抵抗は大きい。

民主党は、自民党の長期政権、官僚組織による腐敗を払拭すべく「政治主導」を掲げて政権交代したが、現実問題としてあらゆる面で抵抗が大きかった。

諸悪の根源とも言われた事務次官会議の廃止は天晴れと思ったが、政権運営ではサボタージュにあい長続きはしなかった。国会で審議され成立した法案も最後に官僚が手を加えることにより内容が真逆になった例もあるし、事務次官会議を経ない案件は閣議にもかけないという暗黙の了解事項がまかり通ったというのだ。

今問題になっている復興予算だって、被災地の要望は半分程度で、直接被災地の復興とは関連が薄い官僚のやりたい事業に予算配分をしていたことが分かってきた。官僚は予算の効率化で配分したというがいいわけだろう。

官僚機構との戦いを日本維新の会の橋下さんに頼ろうとしたが、ここで石原さんが出てくれば状況は違ってくるだろう。

石原さんは本音で言ったかどうかは知らないが、「橋下さんが国政に出てくるまでのつなぎ」と自らの役目を言っていた。年齢的なことを考えての発言だったのだろう。

高い理念を持っての国政への進出宣言だったのだろうが、デメリットも忘れられない。

これと言った政策を持っていないのではないか。都知事選で候補者が公約を議論しあっているときにも、出馬表明を遅らし公約議論に参加しなかったこともあるし、先の知事選で公約を聞かれて、「今まで通り、+アルファ」と濁していた。それでも有権者は「石原さんだから」と許していたのではないか。

長期政権になると、やりたいことが見つからなかったのではないか。

都の行政では、週に2日しか登庁せず、ほとんどを特別秘書に任せていた無責任さも暴露された。都民に信認されていない人間が都政の実権を握っていたことになる。前々回の都知事選で、対立候補が「私は毎日登庁する」と主張したほどだ。

説明責任も欠如している。新銀行東京の経営不振が問題になった時、実態を明らかにすることなく、責任逃れに終始した。石原さんでも都合の悪いことは逃げるのだ。

また、しばしばテレビで報道されるツッケンドンな記者会見、応答にも有権者を馬鹿にしているのではないかと疑われる姿が映る。

大きな期待を背負って新党を立ち上げるのであるから、それなりの覚悟がいる。石原ブランドで通用するものではない。

そして、私達は石原新党、橋下維新の会に飛びつくのではなく、冷静に対応しなけれ民主党の二の舞になる。









2012年10月25日木曜日

自民党よ もはや野党ではない、大人の政治を

自民党よ 最早野党ではない、大人の政治ができないか。停滞する暇もないはずの国会において、すでに信用を失った政権与党の民主党と解散・総選挙を急ぐあまり「近いうち解散」の時期にこだわる自民党が対峙している状況は国民にとっては不幸の限りである。

社会保障と税の一体改革は民・自・公の3党協議、合意で成案となったが、民主党はマニフェストから大きく変更せざるをえなかったし、自民党は野党の立場であったが自らの政策の押し込みに成功した。

しかし、消費税増税に当たって、災害に強い強靭な国造りである公共事業にも投資できるように無理押しした事は批判されても仕方がない。

他にも民主党案に対して、自民党が口出しし本来の趣旨とは変わった政策になった例もあるようだ。

参院のねじれ状態もあって、最早自民党は野党ではない。

民主党は譲歩し、自民党が協調し、「決められる政治」を進めなければならないのではないか。

92兆円の一般会計には、赤字国債分38兆円が含まれており、38兆円を確保するには特例公債法の成立が不可避であるが、自・公が解散時期の表明にこだわって解決の糸口が見つからない。

財務省の主導(?)なのか、法案と予算の一体処理を野田総理は提案したが、拒んでいる。

日本維新の会の橋下さんは、赤字国債は異状なのだっから、それを容易にできるようにする一体化ルールに反対したが、そういう見方もできる。

しかし、万一解散・総選挙で自民党が政権を奪回したとしても、この問題は民・自が攻守を変えての抗争になるのだから、今のうちに成立させておいた方が自民党にとっては楽なのではないか。

選挙制度改革も各党の思惑があってうまく進まないが、お互いに譲歩し合って決めていかなければならないのではないか。

社会保障と税の一体改革の内容を決める国民会議の立ち上げも野田総理は急いでいるが、民主党に気の合ったメンバーを押し込み民主党のマニフェストを推し進めようとする魂胆も見え隠れするが、新しい政権に託した方がいいのではないか。

今、政局を論じる時は、解散・総選挙、その時期が話題になる。ちょっとでも発言が公になると民主党執行部、政権は「総理の専権事項」と不快感を示す。それほど解散・総選挙は民主党にとっては禁句なのだろう。

解散・総選挙の話は仕方ないとしても、それに時期が入ると微妙なのだ。

民主党も「離党予備軍」という不明朗な輩を抱えているために、すべてが離党回避のための政治になってしまう。

そんな輩は早々と離党し、立場を明確にした方がいいのではないか。

25日のニュースで、石原新党が「たあちあがれ日本」を母体に立ちあがるらしい。日本維新の会とも協調し、既成政党に挑戦しようとしている。

既成政党は、いがみ合いを捨て、「大人の政治」を進めないと消滅する運命にあるのではないか。民主党はその瀬戸際に立っているとみても不思議ではない。





日銀追加緩和:100兆円枠でインパクトがあるのか

何かと圧力のかかる日銀本店
白川総裁の任期も近づいている
日銀追加緩和、100兆円枠でインパクトがあるのか。日銀の追加緩和は65→70→80兆円と経緯し、更に20兆円増して100兆円の資産買い入れ枠と相変わらず小出しの緩和を考えているようだ。

市場で臆測が流れた瞬間は円安、株高に動くが効果は長続きしないのが今までの動きだ。

経済が停滞する中で、政府は4000億円にも上る緊急経済対策に取り組もうとしているのに歩調を合わせる金融緩和策らしい。政府も2014年度に消費税8%への布石として消費者物価指数など経済指標の好転をねらい経済再生、切れ目ない対策を強調している。

日銀も資産買い入れ増で市場にカネを流通させ、金利を押さえ、企業などが資金繰りをしやすくする効果を狙っているようだ。

各国中央銀行のバランスシート
週刊エコノミスト2012.2.28
今まで、在野のエコノミストは欧米先進国に比べて流通通貨量が極端に低いと指摘しているが、日銀は対GDP比では先進国一高い比率であると抗弁し、たび重なる緩和で市場にはカネがダブついているとも言う。

一体今までの金融緩和で、どんな効果があったというのか。

先の国会で民主党の川上議員に「日銀の緩和政策に効果があったのか」と質問された白川総裁は「それぞれ経済環境に違いがあるが、効果があると思ってやっている」と答弁していた。

でも、一向にデフレ脱却はできないし、海外の経済事情に大きく影響されるとは言え、経済は停滞傾向にある。

政府も切れ目ない経済対策というが、今までの政策に効果が出てきているのか。検証も不十分なままの予算化では、国民に赤字を押し付けるばかりだ。

IMFの後押しもあって、政府は強力な金融政策を日銀に要求しているが、小出しの資産買い入れ枠の拡大ではなく、思い切った「無制限枠」を要求しているのだろう。

外債買い入れの圧力もあるが、為替介入の様相を呈するので、日銀は拒否している。

日銀の「無制限枠に拡大」と政府の徹底した規制緩和でデフレ脱却、景気対策ができるのなら早くやってほしいと思う。

政府の規制緩和に官僚の抵抗があるのであれば、反対者の首を切ってでも推し進めるのが「政治主導」ないか。

日銀と政府が政策のなすり合いをしていては景気対策にならない。市場は知っているのだ、無策であることを。

2012年10月24日水曜日

野田総理! 国民を騙さず正直な政治判断を


野田総理、いい加減に正直な政治判断をしたらどうか。今の国民を愚弄した政治判断が政治不信、人気下落の大きな要因になっている。国民は本当の理由を知っているのだが、それに反する野田総理の繕った行動、判断が最近目立ってきた。

最近の例では、政権の機能強化したはずの内閣改造で登場した田中法務大臣がスキャンダルで逃げ回り、挙げ句の果ては入院したが直ぐ退院させられた。行き場を失った田中さんが辞任を申し出た。

野田総理は、臨時国会への影響も考えて任命責任を認めながらも、「体調不良による更迭」とするらしい。自分の体裁を整えようとする姑息な手段であり、常道なのかもしれない。

また、解決策がないままに民・自・公の3党・党首会談を実施し、特例公債法案、選挙制度改革、国民会議の立ち上げに協力を要請したが、自・公は従来の「近いうち解散」の時期の明言を要求し物別れになった。

次期総選挙で政権交代してもこの問題は継続するのだから、「自民党も飲む」と判断したのだろうか。

おまけに、財務省の悪知恵かもしれないが、特例公債法と予算を一体化する案も提案した。赤字国債の発行こそが異常なのだから、それを簡単に実施できるようにしようとした事は、日本維新の会の橋下さんも即反対したように許されない政治判断だ。

野田さんは本当に自分で判断しているのか、官邸スタッフや民主党執行部に振り回されているのか。

社会保障と税の一体改革、消費税増税で廃案の危機もあったが、執行部に任せていては駄目と判断し、自ら3党・協調を主導し、増税関連法案の内容も変更されたが成案にこぎ着けた。市場も世界も野田総理の「進める政治」を高く評価したはずだ。

しかし、谷垣前総裁、山口代表と約束した「近いうち解散」の時期も明言できないままに政治は混沌とし、停滞の状態で解決の出口が見つからない。。

臨時国会だって、乗り切れる自信はないから任期は1ヶ月だそうだ。ただ、「やっているぞ」という姿勢を見せるためとしか思えない。

今、野田総理の政治判断が政治不信、人気の下落につながっているようだが、これが本音なのか。

あるメデイアが、松下政経塾出身関係者の話として野田総理の政治姿勢に関連する記事を掲載していた。

それによると、「自分でポリシーといったモノは持ってなく、その場その場で対応を考えている。解散・総選挙などのタイミングなど分かろうはずがない」というのだ。

話半分と見ても、そんな感じだろうと思う。

笑う事もできず、国民に話すこともできない(説明責任も果たせない)一国のリーダーなど国民を不幸にするばかりだ。

国民は意外と本当のことを感じているのだ。その国民の考えと違う政治判断は総理の命取りになる。

野田総理! 本音で国民に対応してはどうか。

2012年10月23日火曜日

日本も襟を正せ! イタリアで政府担当者、政府機関専門家ら有罪判決

イタリアで政府担当者、政府機関専門
家らが有罪判決を受けたことを報じる
読売新聞 2012.10.23

イタリアで政府機関専門家、政府担当者らが適切な処置を怠ったとして、過失致死罪に問われた事件で注目すべき有罪判決が出た。人ごとではない。我が国の政治家、政府機関専門家、国家公務員らも襟を正すべきではないか。

読売新聞(2012.10.23)の「地震予知失敗 禁固6年」の記事によると、300人以上が死亡したラクイラ震災で、前兆とみられる微震が続いたにもかかわらず、住民への適切な警告を怠ったとして7人が過失致死罪で禁固6年(求刑は禁固4年)の実刑判決を受けたという。

微震が続き、大地震の恐れを指摘する専門家もいたが、「大地震の危険性は低い」と危険性を十分に警告しなかった責任が裁判所で認定された異例の内容だという(同上)。

我が国でも当てはまる。

3.11の東北地方太平洋沖地震のように大震災を起こすM9クラスの地震の発生はないと地震学専門家の定説になっていたが、地震考古学など他分野の専門家は巨大地震の可能性を指摘していた。

逆に3.11以降、何かが吹っ切れたように、巨大地震、巨大津波の予測が横行するようになった。それも責任回避のようにも思えるが。

東電福島第一原発の地震、津波も巨大津波も予測されていたが、東電経営者は無視したし、原子力安全・保安院、原子力安全委員会など政府および政府機関の専門家は何ら役に立つ働きはしなかった。菅総理の「爆発の危険は」との問いに、斑目委員長は「水素爆発はしない」と即答した直後に水素爆発を起こした。

メルトダウンの発生を隠したり、放射能汚染シミュレーションの結果も早期に公表せず、住民の避難に役立たなかった。政府担当者は後で、責任を追及され言い訳ばかりが目立った。

総理大臣を始め、政府の危機管理担当者も右往左往ばかりが目立つ危機対応だった。

「原発ゼロか否か」の論争では、原発の敷地内に活断層が走っているとか、浜岡原発では東海地震の想定震源域内に存在するとか、断層の評価が甘すぎないかなどが関連し、その再稼働などが議論されている。

政府関係者、政治家、政府関係機関の専門家の判断にその責任が重くのしかかっているが、新しくできた原子力規制委員会は安全性を検討するもので、再稼働かどうかは最終的には政府が判断するものだと責任のなすり合いをしている。

地震や原発ばかりではない。

政治の世界でも無責任さが目立つ。「近いうち解散」で時期を明示せず、政治を前に進めようとする野田総理であるが、本音は民主党の存命のための延命工作だ。野党との対立が続けば、「政治機能不全」になるが、偏に野田総理の責任である。

「解散時期は嘘を言ってもいい」という永田町の文化があるらしいが、政治は国民のためにあるモノだ。公明党の山口代表が「国民を馬鹿にしている」と怒っていたが当然の常識だ。

総理を始め政府関係者、国会議員、審議会の委員、政府関連機関・国立機関の専門家、国家公務員などそれぞれ自らの立場での責任と責務があるはずだ。

重大事故に絡めば提訴される場合もあるだろうが、裁判で責任が認定される事は稀だろう。

しかしそれだけの責任を持って、失敗すれば責任をとる覚悟が必要だ。辞任すれば済む問題ではない。

イタリアのこの判決は、異例の実刑判決で終わるのではなく、関係者の一人一人が襟を正す事を教えてくれる事件であるし、通説、過去の事例に拘ることなく反対意見にも耳を傾ける必要性も教えてくれている。

2012年10月22日月曜日

野田政権の政治判断は、民主党衰退への道?


19日の民・自・公の3党首会談では特例公債法と予算の一体処理、1票の格差問題に絡む選挙制度改革、一体改革での国民会議の立ち上げが提案されたが、「近いうち解散」の時期の明示が先とした自・公とは物別れに終わった。

続いて22日、他の野党との党首会談が設けられたが、みんなの党の渡辺さんは「解散は先延ばし」の感触を得たという。

野田政権は、自・公会談物別れ後、直ぐに29日の臨時国会召集を決めたし、他の野党との会談も政治を進めるに当たっての一つのステップに過ぎないのだ。他の野党との会談も協議をしたという努力の形跡を残せばいいだけのことなのだ。

民主党内の事を考えれば、このまま衆議院議員の任期一杯近くまで現状を維持する事だろう。

このまま政権の延命を続ければ支持率はさらに低下し、民主党衰退への道しかない。

一方、このまま対立が続けば、市場が「政治機能不全」と見なし国債は下落、長期金利は上昇することになる。2%上昇すれば金融機関の損失は約7兆円近くになる。経済は大混乱になるだろう。

野田総理は自ら崖っぷちに立たされた結果になった。

しかし、ここに来て前原国家戦略相が、「近いうち解散」とは、年内解散との見解を表明した。総選挙での議席数激減を防止しようと考えての前原大臣の発言だろう。

当然のこtながら、野田総理を始め、他の閣僚、執行部は不快感を示したと言うが、政権内でしっかり議論すべきである。

財政再建で国債の信用を維持し、経済混乱を回避するために国民に増税を強いたはずが、政治機能不全で国債の信用を落とす結果になるようでは総理失格ではないか。

今必要なのは解散・総選挙で政治のゴタゴタをクリヤーすることだ。

民主党を温存する事など国民の大多数は期待していない。

箱根が噴火するのか:前回から富士山300年、箱根山3000年経つが

大涌谷の噴気 遠隔で監視されている
2012.10.21
活断層と見られる新しい断層
2012.5.10TBSニュース23

3.11以降、火山活動が活発化し、焼岳、箱根、富士山で噴火の可能性が高くなってきた。メデイアは「富士山がもし噴火したら」と予測ニュースを流し、富士山直下では新たな活断層が見つかり、M7クラスの地震の可能性も出てきたという(2012.5.10 TBSニュース23)。

約3000年前が最後の噴火で、火砕流が発生したと言われている箱根山で、鎌倉時代以降にも水蒸気爆発が5回ほど起きていたこともわかっていた。噴気地帯として知られる大涌谷周辺の調査で、噴出物でできた5つの地層が見つかったのだ(朝日新聞2004.10.20)。

また、大震災で噴火が誘発される懸念が出てきた。巨大地震が発生すると、マグマだまりを揺さぶり、マグマに溶け込んでいる水やCO2が発泡し、マグマが上昇し地震直後から数年後に噴火すると専門家は警告している(MSN産経ニュース2012.9.17)。

実際に、昨年の3.11の4日後静岡県東部でM6.4の地震によって富士山のマグマだまりに噴火を起こしかねないほどの大きな圧力がかかっていたことが防災科学研究所のチームの研究でわかったという。宝永地震により富士山に加わった力よりも今回の力の方が強く、警戒が必要という。噴火に至らなかったのは、十分な量のマグマがたまっていなかったか、ガスが十分でなかったためと考えられている(夕刊フジ 2012.9.6)。

しかし、数年後に噴火する可能性もあるので警戒が必要という(河北新報2012.9.6)。

大湧谷から直線距離で30km弱
噴火の危険が報じられる富士山
2012.10.21
では、富士山から直線で約30km弱あり、付近には新たに活断層の存在がわかった箱根山はどうなのだろうか。

気象庁の「箱根山の火山活動解説資料」(平成24年7月)によると、2011年3月11日の東日本大震災後の地震回数を見ると12日53回、13日99回と異状に増えている。大涌谷の噴気高度も通常は0~200mだが、一時300mになるが、直ぐ通常の高さに戻った。今は、火山活動に特段の変化はなく、噴火の兆候もないという。

富士山は2011年3、4,5,6月には高周波地震、低周波地震ともに異常な回数を記録した。

お互いに近くの活火山だから同じような動きをすると思うのだが、何故富士山は300年周期、箱根山は3000年(?)周期なのか。

箱根大涌谷の「地球の息吹を感じよう」というパンフレット(神奈川県公園協会)によると、20万年前、8~6万円前の2度の大噴火で徐徐に今のような形になり、約3000年前の水蒸気噴火で神山が崩壊して大涌谷ができたという。

10月21日、好天に恵まれたので箱根に行ってきた。日曜だったせいもあって、行楽客で賑わっていた。40年前にも大涌谷に行ったことがあるが、当時は黒たまご販売も見学コースの途中にあり、男性が噴気孔に卵をザルに入れ黒たまごを作り、熱々を客に売っていた。今は特別の施設で作り冷えてから販売されていた。

黒たまごを作っている人に、「最近変わったことがあるか」と聞こうと思っていたが、これではだめだった。

現場の地滑りはひどい状態で、地滑り防止の工事もすすめられていたが、噴気に大きな違いはないようだった。臭気もそんなには感じなかった。

全体を見ると、チョット揺れれば大きく崩壊(山体崩壊)する危険を感じた。前兆をしっかりとらえて対応しなければ、岩屑崩壊で埋没したり、ロープウェイで宙づり事故になりかねない。

しかし、富士山噴火との動きは連動していないようだ。平成9年損害保険料算定会がまとめた「火山災害の研究」の富士山噴火の古文書記録でも、箱根山が動いた記述は見つからない。

ただ、東京周辺でも箱根火山噴火に起因する軽石地層が存在することは確かなようだ。

小田原を襲った宝永地震、大正関東地震
で倒壊、焼失を繰り返した小田原城
2012.10.21
特に小田原周辺はここ400年間に5回も大地震に出くわしている。1703年の元禄地震、1923年の大正関東地震で小田城は崩壊、焼失しているが、江戸地震と呼ばれた「小田原地震」M7クラスが3回起こっている(大地動乱の時代 石橋 岩波新書 1994,7)。

その原因は、相模湾西部から、小田原北方の箱根、足柄山地の東麓にかけて、地下のフィッリピン海プレート自身の裂け目が南北に延びていて、それが繰り返し大地震を起こしているのではないかと考えられている(同上)。

噴火間隔が3000年と非常に長く、箱根山周辺での火山活動は複雑で、把握しにくい活火山になっているが、観光地のために一旦噴火となると甚大な被害が想定される。過去の火山噴火で形成された急峻な断崖にへばり付く温泉街、保養地、観光地である。

富士山噴火の可能性に噴気が見られると言うが、噴気であれば箱根の方が断然上ではないか。
小田原市内を歩いていて標高の表示が
ないことが気になったが、小田原駅と
隣の交番に11.1mの表示があった。
小田原は東海地震などでどの程度の
津波高さになるのか 5mか10mか















[後記]
箱根山に地震が多発していることで、噴火が心配されていたが、朝日新聞に下記の記事が掲載された。

箱根で地震多発 「噴火兆候なし」 朝日新聞 2013.2.21
神奈川県が、箱根山が1月から、地震活動が活発になっていることから、近隣自治体などと箱根町役場で連絡会議を開催したという。

2月に入って震度1~3の地震が7回あり、山体膨張も確認されたが、「噴火の兆しはない」と気象庁などは分析しているという。

箱根の地震は今年に入り観測された回数は1739回、震源は仙石原や駒が岳付近、昨年1年間の地震発生回数252回と比べるとはるかに多いが、2001年にも年間4321回観測され、その時も山体膨張が見られたという。

気象庁は、こうしたデータを考慮して噴火警戒レベルを最も低い「レベル1」としている。
                                             (2013.2.21)


テレビ朝日も「箱根山噴火の可能性」の情報をスクランブルで流した(2013.2.21)。

大涌谷で震度5の揺れ
テレビ朝日スクランブルより
2013.2.21
それによると、10日大涌谷で震度5を観測し、ロープウェーは安全のた運転を中止したというが、8kmはなれた箱根町役場では観測されなかったというのだ。地下の極浅いところで起こっているのか。構造の複雑さを表している。

しかし大涌谷付近の地震は今年に入って50日間で1700回を数え、いままでで一番多かった2001年の年間3700回と較べると確かに多い。





噴火の前兆は山体膨張、群発地震、噴気の異常、温泉の異常
等が上げられているが、山体膨張から噴火に至るケースも多い。
富士山の噴火が危険視されているが、箱根も60年前は一緒に
噴火したと専門家が指摘している。地下で繋がっている可能性が
あるというのだ。

                                                                                              





東京軽石層の分布(同上)
万一、噴火するとなると関東地方はどうなるのか。6万6000年前の噴火では、関東地方は20cmから4mの軽石層の分布が見られ、富士山同様被害は甚大だ。

でも専門家は、今直ぐの噴火の可能性は否定している。

                        (2013.2.22)






2012年10月20日土曜日

「今、何をなすべきか」、3党・党首で公開討論を


「今、何をなすべきか」、3党・党首で公開討論をやって国民に、それぞれの考えを訴えたらどうか。秘密裏の党首会談で「解散時期は言えない」、「特例公債法、選挙制度改革、一体改革に向けた国民会議の立ち上げ」、「しかるべき条件が整ったら」、「2013年度予算編成はしないと言ったじゃないか」など会談の内容がメデイアにより伝え聞かれるが、その真意はどうなのか。

党首会談前には何らかの期待が持てそうな感じだった。しかし、会談後は「何のためにやったのかわからない」というのが実感で、政治スケジュールの一環なのだ。

会談物別れ後、直ぐに臨時国会召集の手に出たことを考えると、予め物別れが予想され、会談はただの手続き的な存在だったことが見え隠れする野田・民主党政権の政治姿勢だ。

以前にも、消費税増税で野田―小沢会談が設けられる物別れすると、野田総理は待ってましたとばかりに直ぐに野党との協議に入ったことがある。

野田総理は、野党や政敵を踏み台に次から次へ戦術を展開している感じだ。

こんな人間に信頼を置く政治家がいるのか。野田総理に譲歩も必要な交渉事などできないのではないか。おまけに総選挙を経ていないので国民が信を与えているかどうかは、わからない総理なのだ。

官邸内を歩いている時に記者から質問を受け、チョット立ち止まってコメントする野田総理、会談後の記者会見で感想を述べる安倍総裁、山口代表のコメントだけでは今の政治を判断する事は難しい。

「今、何をやるべきか」、3党・党首による公開討論会を実施し、それぞれの考え方を述べ、国民に訴えたらどうか。

それでも野田総理に支持率挽回のチャンスがないのであれば、潔く解散・総選挙に打って出たらどうか。支持も得られず、ズルズル政権に居座ること自体が犯罪だ。

市場が政治機能不全と判断すれば長期金利は上昇し、金利1%上昇なら金融機関などの損失は6.7兆円になるという試算を日銀がレポートした(読売新聞2012.10.20)。

そうなることを回避するための消費税増税だったが、「政治が機能せず」で市場が動き出せば、すべてが野田総理の責任ではないか。野党に責任を転嫁しようとする姿勢は断固糾弾されるべきである。

一度、公開討論で国民の信を問え。

2012年10月19日金曜日

3党・党首会談物別れ:野田民主党政権の騙しのテクニックに乗るな

党首会談後、記者団に答える野田総理
2012.10.10NHKニュースウォッチ9

19日の3党・党首会談に注目していたが、当然のこととはいえ不調に終わった。野田・民主党政権の合意ができれば儲けもの、できなければ一気に自分たちの考えで政治を進める騙しにテクニックに自・公ははまっていないか。

常々、野田総理は「解散の時期など言えない」、「しかるべき条件が整った時」と繰り返しメッセージを送っていたし、一方の自民党、公明党は「新しい具体的な答えを出してくる」ことを期待して会談に臨んだ。

残念ながら物別れ、不調に終わったと思ったら、直ぐ民主党政権は29日に臨時国会を召集し、会期は1ヶ月と決めた。

野田政権にしてみれば、野党と会談し努力はしたが合意が得られず、仕方なく一方的に臨時国会開催を決め、「悪いのは野党」とのメッセージを国民に送ったようだ。

野田総理の言う「しかるべき条件が整った時」とは、特例公債法案、1票の格差是正のための選挙制度改革、あるいは一体改革のための国民会議の立ち上げの条件が整った時を言っているのだろう。

菅前総理が、「一定の目処がついた時点」と言って特例公債法成立と引き替えに退陣したが、民主党政権のお得意の延命対策で、あわよくば人気回復に持って行きたいところだろう。

しかし、今の与野党を見ると谷垣前自民党総裁が言ったようにコミュニケーション、信頼関係が欠けている。

いつまでも国会外で駆け引きをしている暇などないだろう。

臨時国会に臨み、堂々と議論をぶつけ合えばいいのではないか。その過程で内閣不信任決議案、解散総選挙の事態が発生するだろうが、1ヶ月の会期と言うことは政治スケジュール、休日などを加味すると与野党攻防がどうなるかわからない。

言えることは、「国会内で国民にわかりやすくやれ」と言うことだ。

投票価値の平等・不平等:1票の格差より投票率を上げることでは

最高裁の判断を伝える読売新聞
2012.10.18
投票価値の不平等から「1票の格差問題」が争われているが、国民にとって大切なのは、選挙での投票率を上げることではないか。衆議院に続き、参議院でも最高裁は「違憲状態」の判断を下し、国会の選挙制度改革不作為責任を追及された。選挙制度改革が急がれる結果になった。

選挙区によっては、15万票で当選し、70万票で落選する結果は確かに投票価値に問題があるのも確かだ。人口減が進む過疎県と増加が進む県があることは今の社会現象なのだ。

憲法14条で言う「法の下の平等」で議論すれば、確かに問題だが、何故格差が3倍ではOKで、5倍ではOUTなのか。

私の使っている六法全書の憲法14条の引用判例では35年前から問題になっているテーマだが、選挙制度は時々代わるが不平等は改善されていない。国会議員のわが身に影響することだから、
国会議員が是正すること自体無理がある。

今回の最高裁判断結果に原告団の弁護士、専門家は1歩前進と評価するが、国民はどう思っているのか。

国民が関心を持つのは、国会議員定数削減、衆議院、参議院の改革、参議院の廃止、候補者の不足などがある。

そのほかに、生活圏とはかけ離れた有権者の数合わせの選挙区割りは、なじまない候補者を選ぶことになりかねない。国民が政治に参加できる唯一の手段は選挙に参加することだ。候補者を身近に感じる選挙でなくてはならない。県をまたぐ広域の選挙区は、選挙離れを進めるだけではないか。

そして2大政党制と言うが、その政党からそれぞれ候補者が立たないので公約の賛否が伝えられない場面もある。

死票を少なくすることも重要だ。今の地方区、比例区の制度は死票を少なくしているのか。

そして何と言っても問題は低投票率だ。投票率50%、当選者の獲得票率50%では、25%の人しか選んでいないことになる。

国民が関心を示す選挙制度改革であって欲しい。

それに「近いうち解散」論議も、最高裁判断が出てきたことをいいことに、この選挙制度改革をやってからの解散・総選挙の動きもあるが、これには賛成しかねる。解散・総選挙を回避したい民主党の姑息な考えだ。

政権選択を迫る重要な時期なのだから、憲法第13条「公共の福祉」のもとで投票の不平等の犠牲になっている国民には我慢してもらうことだ。








2012年10月17日水曜日

政府やIMFは日銀に資産買い入れの「無制限枠」を要求しているのか


政府やIMFは日銀に、資産買い入れの「無制限枠」を要求しているのか。IMFの対日審査団長のゼラルド・シフ氏が朝日新聞とのインタビューでデフレ脱却のために日銀に対して「一段の金融緩和」を求めたという(朝日新聞2012.10.17)。

政府も景気対策で「さらなる金融緩和」を求めるメッセージを日銀に送っている。消費税増税の前提となる経済成長が未達だと増税はできず、財政再建は覚束ないし、市場の見方も厳しくなる。

「一段の金融緩和」、「一層の金融緩和」とは、資産買い入れ枠を80兆円と言わず、「無制限」に拡大し市場にカネを流し、通貨量が増大すればデフレ脱却、円安も期待できると言うことか。

でも、日銀は腰が重い。金融政策決定会合が近づくたびに「金融緩和」がメデイアで踊るが、先に実施した緩和の効果を見るために「様子見」が多く市場をがっかりさせるが、欧米の中央銀行の対応次第では渋々緩和する手段に出ることもある。

日銀の白川総裁は常々「市場にはカネがダブついている」という見解を政府やIMFはどう考えるか。金融緩和の程度が中途半端なので効果が出ていないとでも言うのか。

国会の予算委員会などでしっかり議論すべきではないのか。

日銀が言うようにダブついているが、効果が出ていないのであれば「一層の金融緩和」ではなく、政府の政策に不足な点があるからではないのか。

経済の成長は、生産性の向上と労働人口の増加である。労働人口の減少を食い止めるためにも女性の労働参加は欠かせない。

雇用の確保→景気上昇→消費増→税収増のプロセスの中で、赤字国債発行減、国債残高の減少につながれば財政再建にも貢献できる。

消費税増税が、さらなる景気の減退になっては、元も子もないのだ。

10月13日京都府南部M3.8、震度2:揺れる京都、花折断層帯か

気象庁地震情報
10月13日京都府南部M3.8、震度2

揺れる京都、注目されている花折断層が動いているのか。気象庁・地震情報を見ていたら13日11時21分頃、震源地を京都府南部とするM3.8、震度2の地震があったという。私のパソコンで保管している地震のファイルを検索していたら2011年1月3日にも震源を京都府南部、深さ20kmM3.3で震度2を観測した記事が見つかった(毎日jp 2011.1.5)。

改めて地震情報検索でここ1年間の震源を京都府南部とする地震を検索すると、10件がヒットし、震度は1~3,深さはごく浅い~10km、北緯35.0~35.3度,東経135.5~135.8度だ。京都市街から北の方だ

京都での大地震は1830年の亀岡地震で、それ以降180年間大地震は起きていない。活断層による地震は1000年に一度としても、京都には6本の危険な活断層が走っており発生確率は100数十年~200年に一度と言うことになる。京都で活断層による直下型地震が起きる可能性は相当高いと尾池京大総長は言う(週刊ポスト 西日本大地震を緊急警告 2007.4.20)。

そして、京都、大阪、奈良で大地震を起こしても不思議でない8本の活断層として、上町断層帯、有馬・高槻断層帯、花折断層帯、奈良盆地東縁断層帯、西山断層、交野断層、黄檗断層、山崎断層帯が上げられ、そのうちの6本が京都府内にかかっているのだ(同上)。

三方・花折断層帯位置関係図
地震調査研究推進本部
このうち、花折断層は宇治市に始まり、京都市内は岡崎→吉田山、吉田神社の鳥居と石段→京大グランド→北白川→修学院離宮→八瀬→大原・三千院の門前の断崖→途中→花折峠そして北端が滋賀県今津の全長約58kmの著名な断層で、丹波高原と比良山地をほぼ直線的に走る断層谷を形成している。途中で北部と南部に分かれるらしい。その北側には三方断層帯につながり若狭湾に抜けている。

適当な京都周辺の地図はなかったが、花折断層を地図に落としてみたが、ここ1年間の京都府南部地震の範囲には入っていないようだが周辺にはなる。京都西山断層かと思っていたが、この断層は遙かに西になる。

学生時代には感じなかったが、平野部に突然現れる丘(吉田山)、崖、道路などの段差(京大グランド)、急峻な山が両側に迫る谷(八瀬から大原、途中など)は昔、地震で形成された地形だ。観光地は地震、火山噴火などの過去の災害が必ず絡んでいる。

ところで花折断層はいつ動いたのか。

地震調査研究推進本部の資料によると、三方・花折断層では三方断層帯の最新活動時期は1662年の地震と言われている。花折断層帯も北部は1662年の地震だが、花折断層の中南部は2800年前から6世紀と言われている。

この1662年(寛文年)の近江・若狭地震は、北近畿地方では史上最大級の地震だったが、日向断層、花折断層北部、若狭から近江西部の活断層が起こしたものらしい。

花折断層南部は動いてないらしい。三千院や寂光院の歴史を見たが、地震で建物が被害を受けたような記述はない。

花折断層の北部は15~17世紀に活動したらしいが、南部は最近1500年での活動がないとトレンチ調査でわかったらしい。

地震の周期は内陸活断層型で1000~1500年、プレート境界型で100~300年とみられていることから、花折断層帯はいつ動いてもおかしくないのだ。一旦動くと相当な被害が予想される。

花折断層被害予測
2007年に中央防災会議が公表した資料では、花折断層M7.4で、死者1万1000人、建物崩壊38万棟と予想され、上町断層、生駒断層、京都西山断層に次ぐ被害だ。

関西では南海地震の前に複数の内陸型地震が発生すると言われている。京大の 藤森さんは、GPSの観測データから淡路島北端→明石海峡→琵琶湖を経て北陸に至る150kmの断層が年間3mmゆっくりとズレていることを明らかにした。南海地震が起きる前に京都、滋賀方面で大きな地震が起きる可能性を警告し、この断層周辺の動きを見守ることで前兆をとらえられると言う(週刊ポスト 巨大地震の巣 ここにあり 2003.6.13)。




地震予知は難しいが、ゆっくり地震の
挙動で前兆を捉える可能性もある
今、函館で開催されている日本地震学会で「地震予知」がテーマになった。「信憑性のある前兆現象を今まで一つも見つけていない」という意見もあるが、地震の時期、場所をある程度絞り込む予測は可能で、3.11の検証から「小さなゆっくりとしたズレが伝わって最後の引き金になったのではないか」と東大地震研の加藤助教は「新たな視点からの研究も必要だ」と言う(NHK ニュースウォッチ9 地震予知50年 研究の今)。 

京都など関西は、南海トラフに関わる4連動、更には5連動の巨大地震の前に内陸で巨大地震の発生の可能性があるのだ。

京都はゆっくり揺れているのだ。

花折断層帯の活動セグメント
最新活動時期の違いから区分されているA:途中谷
B:北白川 C:堂建山
地震調査研究推進本部長期評価結果より
観光客でにぎわう大原・三千院前
花折断層の線上の断崖に立っている

2012年10月16日火曜日

政治不信をもたらした大風呂敷のマニフェストとC→Aに欠ける役人文化

2009年の民主党マニフェストは有権者の関心を買おうとして、実現性を後回しにした大風呂敷を広げた内容になり、消費税増税では野党から果てしなき追及を受け、党内でも分裂、離党騒ぎになり大きな政治不信を招く結果になった。

次の選挙に向け、与党・民主党は、新しいマニフェストを提言しようとしているが、信用を回復し、人気を挽回できる可能性は低い。

そもそも政治にマニフェストを導入しようとしたのは何だったのか。政治家は有権者にどんな政策を約束し、それが果されているかどうかを評価しやすくするための手段だった。

「期限を切った政策」の重要性が、マニフェストを導入しようとする人達によって、しつこく要求された。期限の約束がない政策は意味がないのだ。余りにもこだわりすぎ、政治家は不確実性を認めながらも追随した。

民間企業などに勤務している者であれば、品質管理、環境管理システムの導入でマニフェストは経験している。

目標を設定し、PDCAサイクル、つまりP(プラン)→D(実行)→C(検証)→A(再実行)工程を繰り返すことにより目標達成を狙うのだ。

目標達成に向けた工程で軌道を外れそうになった時は、修正する必要がある。年数のかかる目標であれば、目標自体を修正することも必要になる。

この手法を地方の自治体が取り入れようとした。首長が行政の効率化を狙ったようだ。しかし、何時の間にか聞かれなくなった。

政治、行政には不向きとみられたのだ。

その要因には、役人に品質管理を理解できなかったことと、役人には「C(検証)→A(再実行)の文化」が欠如していたことだ。

役人は、一度決めた政策、事業は継続して遂行する必要があり、これを途中で見直すことはご法度なのだ。それをやった役人は将来はない。

民主党が鳴り物入りで始めた「事業仕分け」も大した成果も得られなかったし、改革派官僚が退職に追い込まれることからも明らかだ。

こんな官僚組織が政権与党の政策を遂行するのだから、もともとの政策がいい加減ならどうしようもない。

次期衆議院選に向け各党が公約を掲げるだろうが、どんな公約になるか興味がある。

マニフェストが政治に導入される前に、産業廃棄物の管理票としてマニフェストが用いられている。

廃棄物を排出する企業、運搬する業者、処理する企業、最終処分する企業が一体となって廃棄物が合法的に処理されることを目的にしたシステムだ。世間に横行した不法投棄、非合法処理を防止するのだ。

政党、政治家も政策には責任を持ち、不法投棄、非合法処理をしないよう願うものだ。







2012年10月14日日曜日

10月14日島根県東部地震:珍しい場所だが、島根空白域なのだ

気象庁地震情報
島根県東部地震
2012.10・14

10月14日、15時40分頃、テレビで地震情報が流れた。震源地が島根県東部で珍しい場所だったが、以前読んだ地震災害に関する本で、この辺が指摘されていたのを思い出した。

気象庁の情報では震源地が島根県東部 北緯35.2度、東経132.8度で震源の深さは浅く訳10kmM4.0だった。震度観測は震度3が雲南市木次町、掛合町、三刀屋町だという。

早速地図で確認すると震度3が記録された付近だ。



木村名誉教授が指摘する空白域
琉球大学木村政昭名誉教授によると、この日本海沿岸の山陰地方は1872年M7.1,1927年M7.3,1943年M7.2が発生しており、この島根県東部付近は空白域になっていた。木村名誉教授は阪神大震災の数年後に地震が起きても不思議ではなかったと指摘され、注意を喚起している(これから注意すべき地震・噴火 木村政昭 青春出版社 2000年11月)。

最近の日本列島は800年代の貞観時代に似ており、活動期に入っていると言う。880年に出雲地震が起き、このときは京都でも群発地震が多かった時代なのだ(歴史の中の大地動乱 保立 岩波新書 2012.8)。

M7クラスの地震に注意が必要なのだ。

財政再建と成長路線:相反する両立に苦悩するIMF?


「目をそむけてはいけない。成長なしには
世界経済への未来は危うい」とラガルド
専務理事
2012.10.14 報道ステーション
SUNDAY テレビ朝日
今まで政府債務で経済危機に瀕した国に支援と引き替えに、緊縮政策を求めていたIMFが、今回のIMF総会で世界経済の成長減速に強い懸念を示し方針を転換し、行き過ぎた緊縮財政を避け可能な限り成長戦略をとり、拡大する金融不安に断固足る行動とると国際通貨金融委員会は声明を発表した。

今回の金融危機の発端となったギリシャでは、「これ以上の我慢はできない」と緊縮財政への反対運動が起こったが、政府が緊縮財政を受け入れ支援を受けたが、財政再建目標が先送りされた。それだけ財政再建は困難なのだろう。

財政再建では歳出を減らす緊縮政策が最もわかりやすく、やりやすい政策であるが、国内経済は疲弊し、国民の不満は高まる。

財政再建といいながら、一方で成長政策のための財政出動は相反するもので、その両立には不確実性もあるが、急激な経済の減速を前に成長路線を加味せざるを得なくなったのだ。

IMFの舵取りも重要になってくるが、欧州ではESM(欧州安定メカニズム)の整備、米国には「財政の崖」への対応、日本には特例公債法の速やかな成立が求められた。

我が国の銀行が大量の国債を保有していることにも強い警戒が発せられた。金利が上がれば銀行の損失は増大し、経済危機に直面するのだ。国会で「1%金利が上昇したら銀行の損失はいくらになるのか」と質問された白川総裁は「1%の上昇で、銀行などの損失は6兆円と試算している」と答えていたのを記憶している。

銀行救済のために公的資金を注入すると、さらなる財政悪化につながるため、IMFは銀行監督の強化、地方銀行の再編なども提案した。

我が国は、成長路線に向けデフレ脱却、円高対策の必要性が問われているが政府は「日銀と協調し取り組む」と念仏のように繰り返すが、言うことは「日銀にさらなる金融緩和の要望」なのだ。

「果敢な」とか「徹底した」と冠がつくこともある。

日銀は、今までも資産買い入れ基金の枠を65兆円→70兆円からさらに10兆円増やし80兆円に拡大した。しかし市場の好感度は悪い。

相対的に通貨の供給量が不足しているとみられており、「無制限の枠」が要求されているのだが、日銀の腰は重い。過度の金融緩和への期待を否定する。

また、金融緩和への手段は国債、インデックス債、民間債権、株式などがあるようだが外債の購入はだめらしい。これには為替介入の可能性もあるために日銀ではなく、財務省が処理すべきだと言う。

政府は「さらなる金融緩和」を要求しているが、それが何なのか。どういうプロセスで景気の改善に役立つのか説明すべきではないか。

インフレターゲットも問題になっている。日銀は1%を目処にすると言うが、3~4%をめざし消費を躍起すべきだと言う経済学者もいる。しかし、インフレは実質所得の減少になり消費を控えるのではないかという見方もあるのだ。

日銀の白川総裁の考え方は、講演などの資料によると、今のように長期金利を低く維持していると企業は資金を借りやすくなり、企業が物を買うようになると物価も上がりデフレ脱却にもなり、消費も増え景気は改善するというのだ。

ところが、今は市場に資金はダブついており、むしろ企業は投資意欲が沸かない状態なので、政府による規制緩和などの政策が必要なのではないかというのだ。

政府と日銀は互いに責任をなすり合っているのではないか。これでは成長路線など無理だ。

ノーベル経済学賞受賞のクルーグマン教授は、この世界的経済危機を脱出するには、緊縮政策ではなく、財政、金融政策へ大胆かつ積極的な転換が必要であるが、世界のリーダーは間違いを犯し続けて緊縮政策に走っており、再び過ちを犯し続ければゲームオーバーになると警告している。

財政出動→雇用確保→経済成長を提唱しているのだ。

誰の、どんな政策が効果があるのか。わかっていることは不確実性だけだ。