2012年10月7日日曜日

シーテックジャパン2012:スマートな暮らし、社会を提案すると言うが


6日の無料公開日に幕張メッセで開催されているシーテックジャパン2012に行って来た。先端技術はスマート化を目指し、スマートな暮らし、社会を提案するがこんな技術を実生活で誰が使うのか。先走りする技術と映ったが私たちの生活をどう変えて行くというのか。

センサーも相当発達している。タッチパネル方式が出たのは、ついこの間と思っていたがジェスチャー方式、目線方式も相当進んでいる感じで、握ると言う方式も可能になるそうだ。異業種でもデバイスを組み合わせれば、いろんな分野において先端技術でスマート化ができるようだ。

手の動きを感知するジェスチャー方式
手の動きを認識し、画面上のボタンを押すデモがされていた。見学者がやるとなかなかうまく行かないようでスタッフが実演していた。何か反応が遅い。昨年もジェスチャー方式の出展はあり、コントローラーに慣れない高齢者に便利だといううたい文句だったが、実用にはもっと時間がかかると思った。

ドコモでは、スマホを握っている力と場所を検知し「握る」ことにより操作できる技術を公開してた。Grip UIというらしい。電車のつり革や荷物が多くタッチパネルの操作がしづらい時に便利らしい。しかしそんな時でもスマホを使わなければならない日本人がかわいそうだ。

車のコックピットもいろんなセンサー
でスマート化が可能だ
次世代プレミアムコックピット
車のコックピットもセンサー満載の次世代プレミアムコックピットが開発されていた。動作予想センサー、視線認知、瞳孔検知センサー、ぺタルセンサー、シフトレバーを操作するハプテイックシフト、マルチモーダルコマンド、シート調整できるドライバーモニタリングセンサーから構成されている。誤操作なども防止できる優れものと思うが、運転手の意思に反する操作がされないかと心配にもなる。






SMART MOBILITY ZERO 広い範囲を安全に
コントロールされている 駐車も見事としか言いようがない

圧巻はSMART MOBILITY ZEROだ。相当広いブースを確保し車2台で、走行、駐車などが自動でできる。どんなセンサーが組み合わされているのかはわからなかったが、白線などを認識して運転するのだろう。駐車も場所の真ん中にうまく駐車している。人間でもこれほどにはできないはずだ。ライト、ウィンカーの使用もうまい。

米国でGPSなどを使い自動運転のデモをテレビで放映していたのを見たが、レポーターは「ハンドルから手を放しています」というだけが仕事だった。こんな時代になったらクルマ選びの基準は何になるのか。外観のカッコよさと居住性か。でも、ここまで来るとセンサーなしの自分で運転できる車を選ぶようになるのではないか。

インフォイールモーター搭載
4輪に組み込まれたモーターをコンピューター
で制御する次世代電気自動車だ
EV車では、フォイルの中にモーターを組み込んだインフォイルモーター搭載車が展示されていた。車の4輪のフォイル内にモーターがあり、それぞれをコンピューターで制御している電気自動車なのだ。そのために車体重量は軽く、車内も広くなる。機械的メカニズムを必要としないので異業種でも参入できるのだ。






パイオニアのサイバーナビ
フロントウィンドウの前の画面に情報が
表示される
ナビも進化している。パイオニアがフロントウィンドウに前方の風景に合わせたナビを売り出しているCYBER NAVIだ。私もこれは良いと思って今使っている車に搭載しようとしたが、工事費がナビの価格ぐらいかかるので諦めたことがある。積載適合車があるようだ。








シャープは太陽電池を建築用ガラス
にして自家発も出来るようにした
シースルーハウスを紹介していた
太陽電池の出展も見られたが、シャープがシースルー・スマートハウスを紹介していた。建築用のガラスのように使い、自家発を可能にする新しい太陽電池の構想だ。屋根、壁は今までも開発実用化されているが、ガラスとして利用できるようになる。








3Mの視認予測サービス
持てる男に変身できると思うのだが
視認予測システムも開発されサービスに供されていた。人間の目線がどこに行くかをチェックし、デザイン案の検討や効果の予測に役立つらしい。広告、パンフレット、チラシ、パッケージデザインをより目立たさす検証に役立つという。スタッフに「私が女性にもてるようにするにはどうしたらいいか検証できるか」と聞くと、スタッフは「それはできません」と返事を濁した。「システム的にはできるはずだ」と食い下がったが、本人の努力次第らしい。

地震対策として、書架から本が滑り落ちるのを防止するテープが展示されていた。テレビでも紹介されたことがあるので、興味を持っていたが実物を見て、完全とは言えない感じがした。スタッフに「震度7では物が飛ぶというが、それでは役立たないのではないか」と聞くと「震度6弱までの対応」という。震度6強、7では建物自体が壊れて対策のしようがないという。地震の専門家がそう言っているらしい。

触れる地球
最後にNECの「触れる地球」を紹介しよう。リアルタイムに雲の動き、地球温暖化、地震や津波、渡り鳥の移動などの情報を映し出すことができるインタラクテイブな触ることのできる地球儀だ。地球儀を手のひらで押さえて滑らすような動作で動くというのだが慣れないとうまく行かない。台風19号の動きもデモされていたが、4日前から1時間前まで表示できるのだ。気象予報士の森田さんや森さんはいらなくなる。地球温暖化に関連し世界の夜の明るさがわかるようになっている。システムの価格は別として面白そうだ。

3時間ほどの見学だったが、もう一度行けばより理解できる先端技術による「スマート化」の展示だった。新しい技術を組み込むことにより付加価値は上がるが、どんな人が利用するのか。私には縁遠い技術のような気がした。

各種の先端技術、センサー技術でスマート化し、社会が便利になるほど人間の能力が減退していかないかと心配になってきた。

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