2012年11月14日水曜日

野田総理、定数削減で確約なら16日解散へ

14日の党首討論は今までにない迫力があった。野田総理は「定数削減で安倍総裁が確約すれば16日に解散する」と言明し、自民党側にボールを投げた。解散16日発言に会場は「ホー」というどよめきが広がった。安倍総裁が「16日に解散ですね」と畳み掛けると野田総理の顔は涙ぐんで見えた。

国会審議の中で「解散権」を行使するものと考えていたが、党首討論で出てきたことは意外だった。

今まで、「近いうち解散」の環境整備としては特例公債法の成立、1票の格差問題での定数削減、そして国民会議のたち上げだった。特例公債法、国民会議の人選は進んでいるが、消費税増税で国民に負担を強要する前に、国会議員自ら身を削る定数削減は、0増5減、比例区45人削減、自民は1割削減(48人)、一部連用制など各党の利益、不利益があってなかなか進まない状況にあった。

野田総理は、来年の通常国会に定数削減、それまでに議員歳費の削減の確約を求めたのだ。

これについて安倍総裁は、「中小政党のことも考えなければならず、野田総理との2者で約束できるものではない」と即答を避けた。

民主党の閣僚の一人は、「安倍さんも驚いただろう」という。自民党側にボールを投げ、後は自民党側の判断次第だ。自民党側が賛成できなければ、「近いうち解散」ができない理由になるからだ。

党首討論が始まってすぐ、安倍総裁は「近いうちに信を問う」と言ったのは8月8日、約束の法案は通したが、約束の期間は相当過ぎている。もう混乱状態に終止符を打って、新しい政権で内政、外交を進めようと提案した。

野田総理は、昨年秋に就任以来、任期いっぱい総理として仕事をしようと思っていた。皆さん(自民党政権で)の作った負の遺産を解決しなければならないと、エネルギー政策、国の借金などを挙げ、一体改革がうまくいかなかったら議員バッチを外す覚悟をしていたという。

「嘘をつくつもりなない」と改めて力説し、小学校で成績は悪くても正直に馬鹿がつくと評価されていたことに父親はほめてくれたことも紹介した。

民主党の早期解散反対、「野田降ろし」がささやかれている状況下で、野田総理は思い切った決断に出た。これで少しは評価が挙がるのではないか。

明日からの各党の動きに注目だ。


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