2012年11月13日火曜日

4年間赤字国債自動発行:これも財務省の悪知恵か

赤字国債発行の確認書全文
読売新聞 2012.11.13

4年間の赤字国債自動発行が認められる動きになってきたが、これも財務省の悪知恵なのかと疑いたくなる。国の予算編成での赤字予算は本来なら回避しなければならないことで、仕方ない場合は国会でしっかり議論すべきなのに、赤字予算を組めば自動的に特例公債法案も一体処理できるという便法は、時の政府や財務省を利することであり許されるものではないと思う。

12日の国会の「近いうち解散」論議は平行線で終わったかに見えたが、急転直下、年内解散の動きが出てきた。13日の国会予算委員会では、自民党議員が社会保障と税の一体改革、消費税増税を推進した野田総理を評価する発言まで飛び出した。

その背景には、12日の3党政調会長会談で、民主党が提案した特例公債法案の修正事項として安定的財政運営確保のために15年度までの4年間、赤字国債の特例公債の発行を認め本則に規定するということが合意されたのだ。

合意事項には、今年度予算の減額補正実施も謳われている。自民党が主張していたことであり、真っ当な考えであると思うが、どうやって担保するのか。国民を欺く手段であってはならない。

そして赤字国債自動発行では、日本維新の会の橋下代表も「赤字国債は異常な状態で、これを一体処理で認めることには反対だ」とコメントしたのは正しい判断だと思う。

以前から安住さんが言っていたので財務省の悪知恵だろう。これで財務省は気兼ねなく予算編成、財政運営が出来る。政権が変わっても得策な法案であることに間違いない。

詳細は分からないが、野党である自民党がゴネると法案の内容がおかしな方向に変わっているのであれば自民党が反省しなければならない。

これと関連して、メデイアが三木内閣の時の大平大蔵大臣の事例を放映していた。内容は定かでないが、当時2.1兆円の赤字国債を発行しなければならなくなり、特例公債法案と一体処理を大蔵省が提案したが、そんなことをすると大蔵省に利するだけだと断固拒否したというのだ。

これぞ筋金入りの大物大臣の「政治主導」だ。

財務省の言いなり(?)ではなく、過去の政治手法を紐解き、国民が納得できる、国民に支持される政治をやってほしいモノだ。

「ねじれ国会」打開のためにいろんな便法が出るだろうが、「ねじれ国会」は国民の意思だ。与野党が協力して「決める政治」をやってほしい。

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