2012年11月11日日曜日

民主党の動きに注意:野田総理は何を企んでいるのか


年内解散、政権公約をめぐって野田総理と民主党執行部の考えに大きな隔たりがあるように見えるが、野田総理は一体何を企んでいるのか。政権政党の寿命も尽きて来たかに見える今の民主党の動きにも注意が必要だ。

評判の悪い2009年衆院マニフェストでは、謝罪と進捗状況を説明する政策進捗報告会が開催されている。狙っていた一般人の参加は少なく想定外だという。政権政党の政策報告だから国民は大きな期待を持っていたとでも思っていたのだろうか。それこそ思い過ごしだ。

でもマニフェストの未達を謝罪すると言うことは、「マニフェストの原点に返れ」と主張し去っていた小沢さん率いる「国民の生活が第一」の主張をけん制しているのではなかろうか。それによって次の衆院選での民主党への批判を押さえることもできるはずだ。

年内解散の動きは、「今、解散すれば惨敗」、「解散は先延ばし」を主張する反野田派に対して「批判するなら出て行け」、「残留するなら黙れ」と言っているようだ。政権交代したい一心で野合した民主党をすっきりした民主党にしたいのではないか。300人に近い大所帯はいらないのだ。これからは連立政権の時代と思っているのだろうか。

TPP参加も民主党内では批判が多く、分裂の危機に瀕しているようにみえるが、自民党内にも異論がありまとまっていない。3党合意で山積する課題にけりが付いたが、TPP参加表明、マニフェストに記すことにより他党との差別化を図ろうとしている。自民党に楔を打ち込み、日本維新の会との連携の可能性も出てくる。

また、次期衆院選での理念として執行部は「民主中道」を掲げる動きであるが、野田総理は「中道」を嫌い「中庸」を主張している。中道は民主党結党時の理念であるが、公明党が本家はこっちと譲らない。

野田総理は、「中道」を主張する輩と決別しようとしているのだろうか。今の政治には、右でもいない、左でもないバランスのとれた感覚が必要だ。

政治評論家の一人は、野田総理には120人位の議員の政党が頭の中にあるという。でも、人気のない野田総理を担ぐ議員がどのくらいいるのか。

そして野田総理は一段と年内解散の意向を強めているようだ。これ以上「うそつき」と言われたくないだろう。日本維新の会も公約などあいまいで組織も確立されていない。日本維新の会で詳細を見ようと思ってもHPも開かれていない。石原新党だってもたもたしている。石原さんの寄って立つところがないのだ。いまどき石原ブランドに頼っているのは一部の利権者だ。

この時期に解散となれば第三極の動きも混乱し、制することができるのではないか。

解散を延ばせば延ばすほど、民主党の獲得議席数は減るはずだ。それもわからず延命に走る民主党執行部はまともとは言えない。

落ち目で、惨敗が予想される民主党ではあるが、その動きには目が離せない。

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