2012年11月26日月曜日

政党選択の自由:政策軸か、人物本位か、それとも党首か


組織で推薦し候補者を指示されれば楽だが、政党選択が自由となれば、その基準は政策軸か、人物本位か、それとも党首の顔か。14あった政党が、新聞報道では「脱原発」で、まだ新しい新党結成・合流の話があるらしい。議員の生き残りとキャステイングボードを握る第三極を狙っての構想だ。

明日27日には各党が政権公約を発表するという。合流でいろいろ変わってきている公約の内容であるが、言えることは、政権に近いほどニュアンスが曖昧になり、政権に遠ければYESNOがはっきりした内容になっているのではないか。

メデイアの世論調査では、必ず「投票先を決めるとき、政党の政権公約、マニフェストの内容を、重視しますか」という設問がある。

2012.11.26の讀賣新聞世論調査では、非常に重視する12%、ある程度重視する63%、余り重視しない19%、全く重視しない4%、答えない1%と言う結果だった。

電話で「マニフェストを重視しますか」と聞かれれば、政権公約が問題になっているのだから、「ある程度重視する」と答えた方が無難という考えはあるはずだ。だから結構この設問にYESという人の割合は多い。

労働組合など組織に属している人たちが多いはずだが、そういった人はどこにYESと答えているのだろうか。「余り重視しない」になるのか。

それにしても、これほど政党が乱立すると政党選択も迷ってしまう。

メデイアによる各政党代表出席の討論会でも、必然的に発言が自民、公明、政権党の民主に偏りがちで、埋没を心配する政党から「発言させろ」という不満の声が上がる。司会者は「後で発言してもらいますから」とその場を処理する。

弱小政党の政権公約まで聞いて政党を選択するのも大変だ。

大まかに基準を作るとすると、「保守」か、「革新」かで分類できるが、民主党のように「中道」「中庸」もあって曖昧な点がある。

もう一つは米国の大統領選で言われた「小さな政府」か「大きな政府」かだ。
でも政策軸よりもっと簡単にやっているのは、「候補者人物本位」や「期待できそうな「党首」は誰か」ではないのか。

人物本位と言っても、どぶ板作戦で候補者に握手されれば、それで決まりという事もある。握手したこともなければ、どういう判断で人物を見ているのか。

「党首」の効き目は大きいだろう。「選挙の顔ではない」、「その顔では選挙に勝てない」でいじめられる党首も多い。気の毒なことだ。

今、積極果敢に経済政策を発表し円安、株高に導いている自民党・安倍総裁も憲法改正、「国防軍」発言でタカ派のレッテルを貼られている。野田総理は「前へ進むか、後戻りするか」で国民に選択を迫っているが、国民は「民主党は期待外れ」と思っている。

第三極を目指す日本維新の会の橋下さんは「民主党はダメ、ダメだった自民党に戻るのか」と訴えるが「では、維新の会で大丈夫なのか」と問いたいぐらいだ。発信は軽快であるが、その言葉を理解するには、「じゃんけん」発言のように解説が必要になる。

タカ派色を強める安倍総裁に対して、今一番真っ当な発言をしているのは、山口代表ではないかと思うが、残念ながら公明党の代表だ。

さらに残念なことには、田舎、地方都市の選挙区では、自民党候補者は必ずいるが、民主党、日本維新の会の候補者はいない場合がある。

意に沿わぬ時は棄権するのか。これでは投票率が上がるわけがない。

1票の格差」問題で違憲判決が出て改善せぬままの衆議院選の「差し止め訴訟」が棄却されたが、投票率を上げることの方が大事なのではないか。

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