2013年3月17日日曜日

解雇の自由:労働契約の規制緩和で、絆、忠誠心を失い日本社会崩壊へ


安倍総理肝いりの成長戦略を担う産業競争力会議で「解雇を原則自由」にする労働契約の規制緩和が提言されているのに驚いた。絆や忠誠心を失わせ、日本社会を崩壊へ導く危険はないのか。大企業、富裕層優遇の政策だけは避けてほしい。

経営者に対して労働者は弱い立場にあるから、その地位はある程度保障されている。正当な理由が無い限り解雇は難しいことは経営者にとっては、経営上の足かせになることはある。

しかし、だからといって成長戦略の一環として労働契約の規制緩和をしようというのは、どういうことか。

そうでなくても今は、非正規労働者の割合が36%にもなると言われている。解雇自由になると更に増加し、格差社会を助長する一方で、日本社会の崩壊に繫がらないか。

社会保障の一体改革で、年金の支給時期が延ばされ、定年が65歳に延長された。望めば65歳まで雇用を継続できるのだ。しかし、高齢者はどうしてもリストラの対象になる。

高齢者が優遇されるのは、特殊な技術を持っている中小企業の職人さんだ。厳しい経済環境にあって、定年なしに働けることに喜びを感じている姿がテレビで映る。少人数の中小企業にあっては、1人1人に存在価値が大きいが、大企業にあっては存在価値が低い。

大田区の中小企業の社長が、「大企業はよいな、いつでも首切りが出来る。我々中小企業は首切り即倒産なのだ」と言っていたのはリーマン・ショック直後だった。

ところで思い出すのは、テレビ東京のカンブリア宮殿(2013.3.14)「日本の空の旅が激変!格安航空ピーチの革命」だ。

LCCの先駆者として安全以外は何でもやってみようと、機内サービスは有料化、下請けに任せていた業務も皆で分担するなど果敢に挑戦する姿に感動したモノだが、驚いたこともある。

全員が1~3年の契約社員なのだ。給料は決して安くないそうだが、期間内に何かやり遂げる目標を持てというのだ。もし目標が達成出来なかったら辞職と言うことなら、何やら解雇自由にも通じるところがありそうだ。

CAの応募も他業種から多いようだ。不思議に同業からはないと言う。短期間の契約社員なら今の航空会社の方が良いのだろう。応募した人たちは今の職業より契約社員でもピーチの方がましと判断しているのではないか。

いろんな業種を渡り歩くには、重宝なシステムだが、自らの生活の安定を考えたらどうなのだろうか。

成長戦略で企業は成長分野にシフトし、雇用の創出、労働者の容易な移動、家計収入増を目指すべきだが、解雇の自由で非正規労働者を増やす結果になっては、格差社会を増長し日本社会の崩壊はまぬがれない。

大企業の横暴さをむき出しにした「解雇の自由」の規制緩和は、政治の力で善処すべきではなかろうか。

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