2013年4月16日火曜日

新聞の世論調査を読む:安倍さんは、拾い物の総理だったのか

国民は本当に新しいリーダーを求めているのか。最近の新聞の世論調査を読んで、安倍さんは拾い物の総理だった気がする。安倍内閣の支持率は朝日新聞が60%、読売新聞は74%と相変わらず高率を維持できている。だが、その理由というと、「政策」は当然として、「首相が安倍さんだから」は朝日新聞では8%の低率、読売新聞に至っては設問にもなく、「他の内閣に比べてましだから」が高率だ。

衆院選で「強い日本をとり戻す」、「自民党は変わった。国民目線の政策に変わった」と有権者に訴え、「脱デフレ」、「大胆な金融政策」は口先政策の段階でも市場の期待を受け、円安、株高基調に変わり、今のところ評価を不動なものにしている。

わが国のリーダーは、どうやって決まってくるのか。

この安倍さんというリーダーを国民は、もともと望んでいなかった。第1次安倍内閣の時、腹痛で所信表明後辞任し、その後のたらいまわし政権のきっかけを作った汚点がある。

そして自民党総裁選前は、維新の会の橋本さんと懇意になり維新の会の代表に切望されたが、総裁選候補の目が出てきて維新の会とは意を同じくするが、一時離れたことになる。

その自民党総裁選に、同じ派閥から領袖の町村さんが立候補の意向を示しても、強引に総裁選に加わった。新聞報道によると菅官房長官の強い説得と押しがあったそうだ。

その後が、自民党総裁選の通りで、自民党員選では石破さんに次いで2位だったが、国会議員の自民党村での選挙で各派領袖の支持を得て総裁の座に就いた。「自民党は変わった」というが、この点をみると旧態依然とした自民党だ。

民主党の時も、民主党員の選挙では野田さんが海江田さんに次いで2位だったが、民主党村の選挙で代表に選ばれ、総理の座に就いた。

党員全体での選挙と国会議員のみの選挙では、違ったファクターが働くのだ。

総理の道は結構厳しい。

まず仲間を集めて総裁、党首選に出て実績を作ることから始まる。可能性がなくても次か、その次を狙えばいい。それまでは党の要職か、重要閣僚で処遇される。その間に実績を挙げれば、メディアが人物像を作ってくれる。

国民は、メディアの作った人物像で国のリーダーを選べばいいのだ。

国会議員自らメディアと作り上げた人物像が間違っていれば、とんでもない内閣を作ることになる。それは民主党政権で証明済みだ。

国民が直に国のリーダーを選ぶことは無理だ。

今話題の自民党の小泉進次郎さんはどうか。雑巾がけをしながら先輩国会議員の目にかなうようになって、前述した過程を経て総裁、総理に上ることになるのだろう。

とにかく、今のところ、安倍総理は良い拾い物総理なのだ。

でも、大胆な金融緩和が行き過ぎたインフレを起こしたり、過激すぎる憲法改正が国民の抵抗にあったり、TPPや対中国、対韓国外交が大きく国益を害したり、無理な消費税増税への移行が経済を後退させたり、普天間問題の処理を間違えば、内閣支持率は大きく下落し、次の新しいリーダーを探すことになる。

総理をとっかえながら、国政が進むことになるのだ。















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