2013年4月18日木曜日

党首討論、国会審議:どうして野党は総理を攻めあぐねるのか


どうして野党は総理を攻めあぐむのか。党首討論、国会での審議をNHK中継で聞いていて感じることだ。その原因に本質的に議論がかみ合っていないこと、互いに言質を取られないように用心するから妥協点など得られないのだ。妥協すること、相手を認めることは負けたことになり、翌日のメデイアは大騒ぎになる。

当事者は、党内での批判を一手に受け求心力を失いかねない。それでも権力者・・総理は強い立場にあるのだろう。

何かと批判の多かった民主党政権でも同じことだ。

野田総理(当時)と自民党・谷垣総裁(当時)が党首討論で「近いうち解散の時期」の言質を取ろうとしつこく突っ込んだが、野田総理は「それ以上でも、それ以下でもない」と言及を避けた。攻めあぐねた谷垣総裁は「次の質問に移ります」と言った途端に「もっと突っ込め」と自民党席からヤジが飛び、谷垣総裁は一瞬苦笑いして振り返ったことがある。

17日の安倍総理と民主党・海江田代表での討論も、安倍総理は「国民の前で、どちらが正しいか議論している」とはいうものの、異次元の金融緩和の副作用については、話がかみ合わなかった。

海江田代表は、「異次元の緩和は劇薬を呑んだことになり、副作用がある途考えるがアベノミクスで、今後どんな副作用があるのか」と問いただした。

安倍総理は、未知の場合、リスクはあるとしながらも円安、株高の現象を主張し、どんよりした空気が変わったことは評価してほしい」と訴えた。

海江田代表は、「副作用?」と言いながら、「年金生活者の生活にも気配りが必要だ」と言った為に、安倍総理は「リスク? 年金生活?」と問い直し、「物価が上がれば給料も上がり、年金も上がる」という論述をとった。

巷間言われている副作用についての論点がはぐれたことになる。短時間の討論だから話をすり替えないようにしなければならないが、自分の考えやすい方に誘導し論点がぼけてくる。

ポイントを避けるために討論が続かない。制限時間は迫ってくる。次のテーマに移ることになる。

18日の新聞は「0増5減」で安倍総理は協力を要請したが、海江田代表は拒否したと報道した。

安倍総理は、「野田総理は党首討論で「0増5減」をやろうと約束して政治が前に進んだ。「1票の格差」是正に答えないか」と海江田代表を攻めるが、海江田代表は「約束したのは定数削減で、消費税増税の前に定数削減をし、その後「0増5減」が出てきた。「まず、定数削減をやると言え」と安倍総理に迫った。

私自身詳しい経過ははっきりしないが、当時民主党は消費税増税にもめた経緯があり、海江田代表の主張が正しいのではないか。

安倍総理がどう答えるか注目したが、委員長が「時間切れ」を宣言して討論は終わった。ここは、安倍総理の答弁を聞いて終わるべきではなかったか。委員長のまずい運営を悔やむ。

国会審議、党首討論は、ことごとくこんな調子だから、権力者の総理の方が優位で、野党は攻めあぐねる立場にある。安倍総理だって野党で自民党総裁の時、野田総理(当時)と党首討論したが、「近いうち解散の時期」については攻めあぐねていた。

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