2013年8月28日水曜日

潘国連事務総長、韓国で日本を説教するより、シリアで調停に汗をかけ

潘国連事務総長は、韓国で日本をお説教するより、軍事介入が迫っているシリアで調停に汗をかくべきではないか。潘国連事務総長の「日本の指導者はきわめて深く自らを省みて国際的な未来を見通すビジョンが必要だ」と日本をお説教する発言が国連憲章100条の中立性に反する言動だと批判を浴びている。

全く同感だ。韓国で、記者団に「日本政府の平和憲法改正の動きに対する国連の立場」を聞かれての発言だったようだが、聞く方も聞く方だが、応える国連事務総長も慎重さに欠ける発言だ。国連職員は中立性が要求されることを忘れたのか。

それに、国連事務総長として、今韓国にいる暇はなかろう。

今、シリアはアサド政権と反体制派が内紛状態にあり、それがロシア、中国vs欧米の様相を呈して解決の糸口が見つからない状態だ。

更にアサド政権は化学兵器の保有を認めていたが、ダマスカス郊外で使用した疑惑が出てきて、国連の化学兵器専門家が調査に当たっていた。人道上も大量破壊兵器の拡散は防止しなければならず、目撃証言などの検証結果次第では米、仏、英の軍事介入が迫っているのだ。

国連は紛争地で関係者が平和維持、紛争解決のため命をかけた活動をしているというのに、潘国連事務総長は何をやっているのかということになる。

この潘国連事務総長の発言に菅官房長官は不快感を示し、抗議するというがまず、真意を確かめるという。そんな必要は無いのではないか。調べてみるとこの事務総長は反日強硬路線の人間で核や難民問題には無関心で、韓国びいきがひどすぎるとワシントン・ポスト誌も批判している。

要は、国連事務総長として資質に欠ける人物なのだ。

それにしても日本はどうして国連の場で人気がないのか。

国連分担金を見ると、1位の米国が22%で6億1800万ドル、日本は2位で10.8%、2億7600万ドルを払っている。それでも常任理事国にはなれない。いつか読んだことがあるが、米国が反対しているらしい。

分担金6位の中国は5.1%、1億3100万ドルで常任理事国、そのくせ近隣諸国と領土をめぐって抗争を繰り返している。常任理事国は率先して世界の平和を目指した行動をすべきだと思うが、全く反対の行動をしているのには驚く。

ロシアはことごとく欧米の反対の行動を取る常任理事国で、11位2.4%で6200万ドル。今回のシリアの内紛でも欧米に対抗してアサド政権側だ。化学兵器を使用したのはアサド政権側ではないと見ている。

潘事務総長を出している韓国は13位、2%で500万ドル、分担金の少ない国がどうして要職(?)の人材を出すことが出来るのか。

国連の分担金は、国内総生産(GNP)、人口、支払能力で決まるらしい。GDP第2位の中国だが、人口も多く、発展途上国だというらしい。そういえば、地球温暖化対策でCO2削減でも「発展途上の大国」といって、削減に難色を示している。

日本もこの際、分担金の支払を拒否したらどうか。国連大使も一時引き上げたらどうか。

日本は国連に加入していても分担金だけ取られる立場の国ではないのか。

とにかく今回の国連事務総長の発言に日本政府は厳重に抗議しなければ、日本は金ずるとバカにされるだけだ。


[後記]
29日のラジオニュースで、日本の松山外務副大臣がオランダで潘国連事務総長に「日本の政治家・・・」の真意を問いただ下ニュースが流れた。

潘事務総長は、日本のみを指摘したのではない。安倍総理の立場や日本政府のこれまでの努力をよく承知しているとして、「日本、中国、韓国の三か国は東南アジアの平和と安定に重要な国で、三か国の指導者は過去に起こったことをしっかり理解して克服していくべきだ」という意味だと弁解したようだ。

産経msnでも、日本の政治指導者と言ったのは、日本の憲法改正について問われたので言ったまでで、日本の指導者のみではないということらしい。

これを受けて菅官房長官は「真意がわかった」と幕を引くらしい。

でも、私たちにとっては全く理解できない。発言後の問題の大きさに、例のごとく政治家がよくやる釈明をしたのだ。

詳しい発言は分からないが、日本を名指しにしたことは、中国外務省が28日潘事務総長の発言について「積極的に評価するという談話を発表していることからもわかる。もしこれに中国も含まれるのであれば、こんな談話は出さないはずで、事務総長の発言を修正してでも日本を非難するはずだ。

菅官房長官がこれで幕引きをしたというが、こんな姿勢だから国際政治で日本はバカにされるのではないか。

分担金支払いの停止などもっと強く出るべきだ。
                                       (2013.8.29)
                                  

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