2013年9月18日水曜日

地球温暖化対策:IPCCのCO2人為説の結果だけで「対策を」では説得力に欠けないか

読売新聞 2013.9.14
猛暑、豪雨、強力な台風の原因は地球温暖化であると言われるが、肝心の地球温暖化防止対策が遅遅として進まない。その要因にIPCCのシミュレーションでCO2人為説に立つ結果だけで「対策を」では、説得力に欠けるのではないか。

2013~14年にIPCC第五次報告書のとりまとめが報告されると言うが、今メデイアでその内容の一部が報道されている。朝日新聞2013.9.8「海面、2100年最大81cm上昇」、讀賣新聞2013.9.14「気温4.8度海面81cm上昇」、朝日新聞2013.9.16「温暖化止める道 探る」などだ。

確かに大気の状況は悪化している。大気中のCO2濃度は400ppmを越えた。日本の綾里で昨年の3月に越えたことが新聞に出ていた。ハワイのマウナロアでも越えたと最近報道された。

朝日新聞 2013.9.16
一方地球上の平均気温も100年で0.74℃の上昇が、最近は100年で0.79℃と上昇幅が高まった。平均気温が15.4℃といわれていたが、今は何度だろうか。

猛暑、強力な台風、集中豪雨と気候は悪化する一方で削減対策は進まない。

対策が進まない原因に、先進国vs発展途上国の思惑がある。排出量が1,2位の米中が削減に積極的でない。中国に至っては「発展途上にある大国」という論理で削減に抵抗している。

地球温暖化の原因に対しても、CO2人為説に疑いを持っている学者が論戦をはってきた。自然変動が要因でCO2ではないと天体物理学者らが反論しているのだ。

「その科学的真実を問う」と日本資源エネルギー学会がemail討論を企画したし、日本学術会議も討論会を実施したが、両者が持論を述べるだけで平行線のまま終わった。データの取り方、データの読み方、そしてお互いに「勘違い」を指摘し合う結果だったのだ。

でも、IPCCはCO2人為説に第4次報告では「90%以上」の確率と言っていたが、第五次では「95%以上」に引き上げるようだ(讀賣新聞2013.9.14)。益々CO2人為説にのめり込んでいく感じだ。

そんな中で、朝日新聞は「1990年代は、世界各国はIPCCが示す温暖化の科学を尊重していたが、最近は関心が低い。第五次報告書が交渉を大きく前進させるだけの衝撃とパワーを持っているかどうか」と重要な指摘をしている。

シミュレーションで導かれたCO2人為説、およびその予測がどういうアルゴリズム、どういうデータをインプットしたか。詳細な説明が必要なのではないか。「シミュレーションの結果がこうだから、対策を」だけでは説得力に欠けないか。

環境町の地球温暖化村だけの論理では、世界は動かない。

IPCC報告書原案の主な内容
読売新聞2013.9.14













スイスの研究者が発表した2100年の
気温上昇予測
朝日新聞2013.9.16











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2013.9.15掲載

IPCC第五次報告書:CO2人為説が優位なわけは?

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