2013年9月28日土曜日

JR北海道は、ISO9000シリーズ(品質管理)を導入し保全の徹底を図れ

267カ所というレール幅異常箇所を放置していた事件はJR利用者に衝撃を与える結果になったが、公共交通機関の使命は、安全輸送の徹底だ。これを機会にISO9000シリーズの品質管理手法で保全の徹底をはかるべきではないか。

讀賣新聞(2013.9.28)によると、国土交通省の聞き取り調査で、野島社長は、「現場の作業を本社がチェックする仕組みが出来ていなかった」とか「社内に安全意識が完全に浸透していない」などの発言をし、保線が現場任せであったことを認めているようだ。

確かに、安全輸送には保線管理は重要な業務で、本社がタッチしていなかったことは、保線員の確保、保線予算などに影響があっただろうが、二重チェックが出来ていなかったことが異常放置事件に大きく関連していたとは思えない。

本来は、保線を実施する部門の担当者が「どう仕事をこなしていたか」、「異常が見つかった場合、放置すればどういう結果になるかの重要度によって処理の仕方をどうしていたか」、そういったことをしっかり調べないと、本当の要因は見つからない。又、社長が言うように漠然とした理由では対策を間違うことにもなりかねない。

確かにJR北海道は国鉄分離段階から、その経営の難しさは指摘されていた。安定基金6800億円の運用益で補完されるはずだったが、運用益も当初の半分に減っている。コスト削減は人件費削減、保安要員削減、設備更新の先送りで新旧設備の混在、冬場は除雪など思いがけない費用増もある。

同情すべき点も多いと思うが、公共交通機関として安全輸送に手を抜いていたこと自体は、批判されても仕方ないことだ。場合によっては企業基盤に大きく影響する。

やっぱり、ここはISO9000シリーズのような品質管理手法を採用して保全の徹底を計った方が良いのではないか。

JR北海道の職員がまともであれば、今回の事件の原因は一番よく分かっているはずだし、対策も分かっているはずだ。その仕事に従事している職員が一番よく知っているはずだ。

保線であれば、検査実施項目、頻度、標準状態(基準値)、標準(基準)を外れていた時の処置、処置の最終責任者などをしっかり決めて検査項目の見落とし、放置の撲滅を図ることだ。

これだけの不祥事だ。そう簡単には信頼回復は難しいだろう。まず、JR北海道のトップは責任をとって辞任し、ことの重大さを全職員に知らしめることだ。

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