2013年10月31日木曜日

”みのもんた”さんって、一体何だったのか

みのもんたさんって何だったのか。テレビが作り上げた虚像、本当は犠牲者だったのでは? 報道によるとTBS石原社長が記者会見で「タイトル通り、みのさんが思ったことをズバッと直言するスタイルに魅力があった」とTBSの「みのもんた朝ズバ」の情報番組の長寿を評したそうだ。

確かにそう言う面はあったかもしれない。歯切れの良い口調で批判する辛口批判は庶民の味方、正義の味方と好感を持って迎入れられた面は否定できないのだ。

みのもんたさんで思い出すのは、夕張市が破綻したとき現地を訪問しての特集番組を組んだことがある。夕張で無駄になった観光施設、寂れていく街の様子を見ながら住民と車座で議論したことがある。住民の一人が「みのもんたさんの力で何とかできないか」と訴えた時、みのもんたさんは「あなた方にもこうなった責任の一端はあるのではないか」と言ったのを覚えている。

こうならないように市政をしっかり監視すべきだったのではないかと言う意味のことを言っていた。

住民に面と向かっては言いにくいことを真顔で言ってのけるみのもんたさんにチョット驚いたものだ。

長い番組放送の中で、不祥事も絶なかったが、その都度切り抜けていた。不思議なお人だ。

苦労もあったろうが、自分の力でしか生き抜けないテレビ界にあって時流に乗って伸びて行くには、それだけの才能が必要なことは分かる。その才能があったのだろう。

視聴率が上がれば、TBSも業績が上がる。そのうちに切っても切れない仲になり、TBSの経営にまで入り込むようになり、当然のことながら「裸の王様」状態になった。

でも、みのもんたさんって一体何なんだ。

テレビタレントという人もいるだろうが、芸能番組でどんちゃん騒ぎするタレントではない。

自ら「しゃべりを職業にする」と言うから、情報番組の司会者なのだろう。一世を風靡した司会者であることに間違いないが、何だったのか。

視聴者が言いたいこと、「良いことは良い、悪いことは悪い」を代弁してくれる数少ない正義の人と思ったのだろうか。

でも、他人の不祥事は鋭く切り込むが、自らの不祥事は黙り且つ逃げの一手では視聴者も怒るだろう。

次男の不祥事発覚から番組降板の記者会見まで「みのバッシング」は激しかった。今までのみのもんたさんに対する不信が爆発した感じだ。テレビ界、言論界(?)で敵も多かったのだ。

みのもんたさんと言う司会者は、テレビが作り上げた虚像、本当の犠牲者はみのもんたさん本人かもしれない。

毎日、テレビでみる情報番組、報道番組のキャスター、コメンテーターにも厳しい目で見なければならないことを教えてくれた「みのもんた降板劇」ではなかったか。



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