2013年12月11日水曜日

猪瀬知事 ここは潔く辞任し、信を問い直したらどうか

猪瀬知事の5000万円借用問題が、時間が経つに従いつじつまが合わないことが多くなっている。東京オリンピックへの拘りがあるのであれば、ここは潔く辞任し都民に信を問い直したらどうか。

東京都議会総務委員会の審議内容がメデイアで報じられているが、脂汗をかきながらの一問一答はどう見ても猪瀬知事に部が悪い。日本道路公団民営化委員、東電問題で見せた明晰な頭脳(?)はどこへ行ったのか。場当たる的対応がつじつまの合わない弁解を繰り返すことになっていないか。

おそらく今は、敏腕(?)弁護士あたりがブレーンになり、裁判になっても有罪を避ける対応をアドバイスしているのだろう。だから、都民向けの説明が自分のための言い訳になっている。

都民の描く猪瀬疑惑はこうだろう。

石原さんが適任者と後押しした都知事選を控え、選挙費用に不安があった。知人に「面白いところに行こう」と誘われて徳州会前理事長のところに挨拶に行った。その後選挙にはカネが要るだろうということになりどちらが言い出したかは知らないが、裏金の選挙資金提供の話になった。

借用書もない5000万円は巨額な裏金になるが、選挙費用が不足したときに使おうと貸金庫を用意して保管した。

選挙は自分の用意した資金でまかなうことが出来たので5000万円は使わずに済んだので、そのまま保管していた。ところが地検特捜部が徳州会本部などに家宅捜査に入ったために急遽5000万円を返すことになった。

運の悪いことに5000万円返した直後に個人住居にも家宅捜査が入り、たまたまそのままになっていた5000万円の現金が押収される結果になった。

「これは何のカネだ」と問い詰められて前理事長の奥さんが「猪瀬知事に選挙資金で工面したカネだ」と応えたのだろう。徳州会選挙資金では実力者議員の名前が挙がっていたが、意外に猪瀬さんが先陣を切った事になる。

選挙資金としてもらったはずが、個人の生活のために借りたという論法に出たので、なかった借用書を急遽用意したが、これが不信に油を注いだことになる。

また面倒なことになってきた。個人で借りたとしても都の事業に関連する業者から便宜を受けることは職務規程に反し懲戒免職の対象になるのだ。副知事だって当然適用される。

猪瀬さんが強く押した東電病院売却に当たっては、辞退したが当初は徳州会も入札していたというし、介護施設などでは都の補助金を得ている。都のトップが絡んでくると贈収賄の疑いも出てくる。

市民団体も黙っていない。

東京地検に告発しているし、万一地検が証拠不十分で不起訴にしても、検察審査会で強制起訴の可能性も出てくる。

猪瀬さんにしてみれば、ここは都知事の身分に留まり、地検の強制捜査だけは避けたいのではないか。自民党の副総裁だった金丸さんの例もある。

しかし猪瀬さんは人望がない。

都議会は皆敵なのだ。猪瀬さんがなかなか都知事選への立候補を表明しなかったのは、政党の支持も得られない、自分では議会運営は無理、勿論選挙資金の問題などがあって延び延びになったのではないだろうか。石原さんの常套手段である後出しジャンケンを真似たのかと思ったが、そうでもないらしい。

こんな状態では都政も停滞するし、「説明の食い違い」ばかり報道されては猪瀬さんのメンツにも関わる。

折角獲得した2020年の東京オリンピック開催への拘りもあるだろうが、だからこそ潔く辞任し、再度都民に信を問うたらどうか。

情勢は「ポスト猪瀬」で動いている。都知事選に再度挑戦するためかどうかは知らないが、東国原さんが衆議院議員を辞職するという。

桝添さんも明言しないが充電中という。

猪瀬さんは外堀を埋められたようだ。一刻も早く辞任すべきではないか。



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