2014年1月13日月曜日

読売新聞世論調査、64%が「野党再編に期待しない」

讀賣新聞(2014.1.13)の全国世論調査で、野党再編に期待しないが64%で、期待する31%を大きく上回った。最近の日本維新の会、みんなの党を見ていると結党時の精神は変質し党内抗争を呈してきたし、民主党も疫病神扱いで相手にされない。

みんなの党を離党した江田さんの結いの党も野党結集の核となるのかと思っていたが、みんなの党と離党でゴタゴタが続いている。江田さんと一緒に勉強会に参加している日本維新の会の松野さんは野党再編の核を言うが、民主党の細野さんは民主党内事情もあってか、再編に腰が引けている。

少なくとも先の参院選までは野党は自民党と対峙する立場の政党として有権者の支持を得ていたのではないか。

「中央官僚に任せていてが駄目だ。地方政治の経験者ががんばらなくては」というし、「国家公務員改革、行政改革の必要性」も訴えた。「脱藩官僚の会」も結成されたことがあった。官僚に牛耳られる官僚主導の自民党政治とは距離を置く政治主導を訴える動きだった。

ところが、最近は特定秘密保護法案審議の過程でも分かったが、みんなの党の渡辺さんは安倍総理と昼飯を食ったことをアピールし、修正案を呑ませる修正合意に持って行き法案賛成に舵切りした。

そして、安倍政権とは是々非々でやっていくと「自民党渡辺派」構想を臭わせ党内で批判が強まり離党へと分裂していった。渡辺さんは安倍政権に対する公明党の立場をうらやましく思っているのではないか。

みんなの党は結党時から変質しているのだ。

おまけに離党した15人のうち14人は比例区選出でみんなの党が集めた票だから、議員辞職して票を返せと要求しているようで離党を認めていない。

でもこの考えはおかしくないか。参院選でみんなの党に投票した人は、今のような変質したみんなの党を支持はしていない。寧ろ江田さんのグループが残って、渡辺さんのグループこそ出て行くべきではないのか。

日本維新の会も大阪の橋下さんのグループと東京の石原さんのグループで方針がギクシャクしている。橋下さんは安倍総理と会食する機会も多く、憲法改正など政策によっては協調する是々非々の立場をとるらしい。旧太陽の党の議員らは自民党への復党を願っているというニュースも流れていた。

更に石原さんの単独行動も目立つ。今回の都知事選では個人的に田母神さんを支援するというので党は自由投票になったらしい。

みんなの党も日本維新の会も自民党政権を補完する政党と思われてきた。そのうちに存在意義はなくなってくるのではないか。

民主党は野党第一党の立場にあるが、海江田さんが右往左往しているだけで、首相経験者、実力者が何を考えているのかわからない。当面は海江田さんで様子見では埒があかないのではないか。

讀賣新聞の世論調査で野党再編に「期待しない」が64%の結果は理解できる。「どの政党を支持しますか」で自民党が40%で圧倒的に高いが、日本維新の会1%、みんなの党1%、結いの党0%、民主党でさえ4%では心許ないはずだ。

ところで世論調査も「どうなっているのか」と思うことがある。

内閣支持率が前回の55%から7ポイント上がり62%に回復し、支持しないが30%に下がったという。

安倍政権は60%台を回復したのでホッとしているだろうが、特定秘密保護法で支持率が60%を切ったときの評価を忘れて良いのか。景気の回復は実感出来ない(73%)が、辺野古移設、経済政策で「60%の人が評価」しており、政権交代して良かった(67%)と思っている。

調査は電話による方式なので、全体を見てゆっくり考える暇のないやり方だから過去のことなど頭に上らなかったのではないか。


0 件のコメント: