2014年2月17日月曜日

安倍内閣支持率60%:これでも「今までの内閣よりよい」のか

原発をベース電源とし、再稼働を認める
のは公約違反ではないかと党内でも異論
テレビ朝日 報道ステーション
2014.2.13
暴言、暴走が目立つ安倍内閣だが支持率は60%、「これまでの内閣よりよい」のがその支持する理由らしい。

讀賣新聞2014.2.17の世論調査によると、安倍内閣支持率が60%、支持しないが31%、その理由が「これまでの内閣よりよい」44%、「政策に期待出来る」が22%だ。

内閣支持率も前回調査が62%だったので、2ポイント落ちているが60%をキープしている。50%台に落ちるのとは意味が違う。やっぱり50%台だと下落、内閣不信任の意味が大きい。

最近の安倍政権は、原発再稼働へ前のめり、集団的自衛権行使に関する国会審議での解釈見直しにおける「私が最高責任者発言」、アベノミクスの成果を急ぐあまり、「賃上げ」と引き替えに「法人税下げ」、自衛隊権限の強化、靖国神社参拝、国土強靱化にかこつけた公共事業投資など右傾化、傲慢な発言が続き、国民がどう判断しているか、世論調査の結果に注目していた。

「政策に期待」が22%とは、円安、株高に導き、津々浦々までとは行かないが、大企業の増収増益のニュースは一応アベノミクス効果と見られている。中韓の反日姿勢にも屈しない外交も評価されているのかもしれない。外圧に弱い日本外交を払拭する。

今のところ誰が見ても「これまでの内閣より良い」と言うことになるのだろう。

第一次安倍内閣、福田内閣、麻生内閣、民主党の鳩山内閣、菅内閣、野田内閣と比較してみるとどうなのだろう。

第一次安倍内閣が政権をほっぽりだし、その反省に立って本格派内閣として福田内閣が発足したが野党第一党の民主党の内部抗争で誰に話を通せば政局が進むのか分からず、福田内閣は苦労した。福田さんは自分では選挙は勝てないと思って、若者に人気のあった(?)麻生さんにたらい回しした。

麻生内閣は、降って湧いたリーマンショックで、解散・総選挙より経済対策を優先し1年間在職したが、「解散の決断が出来ない」総理の烙印を張られた。

自民党政権の利権政治に飽き飽きした国民は、民主党の「政権交代しませんか」に乗っかって衆院選を大差で勝ち、政権の座に着いた。

ところが、皆が心配していた小沢さんとの権力の二重構造で政策がぶれ、菅内閣では経験したことのない東北地方太平洋沖地震と巨大津波被害に次いで、東電・福島第一原発の外部電源が確保できず冷却不能でメルトダウン事故を起こしてしまった。

未曾有の事故に対応が後手に回った非難を一身に浴びた菅総理は気の毒だった。誰が総理でも同じことだったのではないか。

この緊急事態での不手際を反省し安倍総理は、海外での邦人救助に万全の対応をし、評価を上げた。

野田内閣は自民党から解散・総選挙の強い要求を受けながら、且つ民主党分裂の危機をはらみながらも政権を担った。欧米からは評価された政権だったが、自民党・安倍総裁(当時)との党首討論で「約束を守れば16日に解散すること」に言及した。

今まで、数多くの党首討論を聞いていたが、討論は平行線をたどるのが通例で、討論らしい討論はこれが最初で最後ではないか。

「決断できる政治」「政治を前に進める」には、総理の決断が必要なことを教えてくれた野田総理だった。

そして、解散・総選挙だ。安倍総理は日本経済再生を訴え、インフレターゲット導入、異次元の金融政策、必要なら人事にも介入し、やろうと思う政策を強力に推進する姿勢を見せた。

第一次安倍内閣と打って変わった展開に戸惑う面もあったが、政治を変えようとする国民の期待に応える結果になっている。

更に東京都知事選で自民党支持の舛添さんが圧勝(?)したことで、「安倍政権が信任された」と誤解して傲慢さも出て来た。

政権の舵取りに一抹の不安が募ってくる。


[追記]

2月18日 朝日新聞でも世論調査結果を発表した。
それによると、「安倍内閣を支持する」が47%、「支持しない」が30%。前回の支持するが50%だったので3ポイントの下落になる。讀賣新聞と10ポイントの差が出ている。

朝日新聞の結果だけ見ると50%を切ったのだから、大変なことになる。

その理由に、「政策の面」が48%、で讀賣新聞のように「今までの内閣よりよい」と言う項目がないから政策面が多くなったのだろうが、今の安倍政権の右傾化を見ていると朝日新聞の方が厳しい判断を示しているのではないか。

「首相が安倍さん」だから支持するが12%、支持しないが8%と言うことは、アベノミクスが評価されていないようにも思えるが、「安倍首相の経済政策で日本経済が成長することを期待出来るか」では42%が期待出来るという。

安倍さん自身がどう見られているか、分かりにくい世論調査だ。

                   (2014.2.18)




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