2014年2月27日木曜日

東電・福島第一原発汚染水管理:一体何が問題なのか

東電・福島第一原発でまた汚染水の流出事故があった。汚染水管理は喫緊の課題であったはずだが、一体何が問題で同じような事故が続くのか。テレビニュースで東電本店での見慣れた記者会見場が映し出されるが、良いニュースは滅多になく、悪いニュースばかりだ。

最近、汚染水処理設備が動き出したと言うことで安心していたが、また不具合で止まったらしい。そして満水になっている汚染水タンクに汚染水を移送してしまったために110トンの汚染水が流れ出た。

3カ所にバブルを設置していたが、故意かミスで開になっていたらしい。安全対策が何故か裏目に出た感じだ。

放射性物質を含む汚染水の流出は絶対に避けなければならないことは分かっているのだが、現場で一体何が起こっているのか。

廃炉に向かった費用の多くは国民の税金が充てられている。無関心ではいられないが、情報が乏しい。東電・福島第一原発のHPを開いてもみつからない。

何しろ1日に400トン、ドラム缶で2000本分以上の汚染水が出ているのだ。テレビニュースの画面で福島第一原発の上空からの映像を見ているが、タンク群の多さに驚く。

考えてみれば何時かは場所的な問題で限界が来るのだが、東電はどう見ているのか。その時は何時なのか。

聞けば、汚染水処理設備が稼働しているし、凍土壁工事も検討している。決まれば地下水を大幅に減少できると言うだろう。でもそれがうまく行っていないのだ。

専門家は、基準値以下の汚染水は海に放流することを提案しているし、柏崎刈羽原発に運べば処理も出来ると言うが、漁民や新潟県がウンと言わないらしい。切羽詰まれば新しい展開も開けるだろうが、今のところは進展が見込めない。

現場は防護服を身につけたままでの作業が必要であるし、作業員の質はどうなんだ。被曝量が基準に達すれば作業は出来なくなる。単純に考えても次から次へ新しい作業員を確保しなければならない。能力を選んでばかりはいられないだろう。

おまけに、再稼働を目指すのではなく、廃炉への道だ。作業員の士気にも影響する。

原子炉建屋周囲を凍土壁で囲む工事は、どうなっているのか。トンネルの出水対策などでは経験があるだろうが、これほどの大規模工事では経験が無く、後の維持管理費用も半永久的に続けるのであればバカにならない。

また、地下水をいじることになれば、地下水位の変動は建屋や原子炉設備の浮き沈みの問題が出てくるのではないか。

私は、施設の山際にそって地下水流入防止のための鋼矢板を打ち込む方法も考えられると思うが、どうなんだろう。

兎に角、廃炉に向け莫大な税金がつぎ込まれるのだ。しっかり情報を公開すべきではないのか。


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