2014年3月2日日曜日

十和田湖大噴火はあるのか:915年から1100年経つが

十和田湖は大噴火するのか。915年から1100年経って1月27日地震活動が活発になったという。夕刊紙でそのニュースをチラッと見たが、とくに気にしなかった。ところが新聞広告でFRIDAY(2014.3.14)にも十和田湖大噴火の記事が載っているのを見てコンビニで購入し読んでみた。

それによると、「十和田湖大噴火で六ヶ所村「核のゴミ」を火砕流が襲う」で、1月27日、たった1日で約800回地震が発生、その震源は“活火山”十和田湖の火口に当たる。もし十和田湖で大規模な噴火が起これば、その火砕流が六ヶ所村にある使用済み核燃料再処理工場を襲い、日本全土に放射能汚染の影響が出ると数人の専門家の指摘を紹介している。一方日本原燃は噴火の可能性は否定できないが、現時点では可能性が見られないと言うのだ(FRIDAY2014.3.14)。

下北半島原子力関連施設と断層
テレビ朝日 報道ステーション
2012.12.20
夕刊紙のニュースは日刊ゲンダイ(2014.2.22)で、日本で起きた最大級の噴火は915年の十和田湖火山の噴火で、十和田湖近くの八甲田山でも地震が活発化しており近くには六ヶ所村の再処理施設もあると専門家が警戒していること紹介している。

十和田湖には、一度旅したことがあり、きれいなカルデラ湖だった。そこが大噴火すれば下北半島に位置する原子力関連施設である六カ所村の使用済み核燃料再処理工場、東通原発、使用済み核燃料中間処理施設、そして建設工事中の大間原発で火砕流や火山噴出物のテフラなどで被害が発生するのは容易に分かる。

特に六カ所村の再処理工場の核燃料の量が半端ではないことから考えても被害の拡大は
日本全域に及ぶかもしれない。

でも、その地震発生回数は1月27日にはピークだったが、日が変わり28日には数回程度に減っている。

仙台管区気象台の「十和田の火山活動解説資料」(2014.1.28)によると、1月27日10時過ぎから中湖付近の深さ4~7kmを震源とする地震が増え1時間あたり100回以上という状態になったが、28日には数回の発生状況になったという。

しかし、噴気や表面の状況、十和田湖付近の地殻変動の変化は認められないという(同上)。

十和田の火山活動解説資料
仙台気象台
2014.1.28
十和田湖の前回の噴火が915年と言うことで、9世紀、10世紀は巨大地震、火山大噴火、巨大津波による災害が頻繁に発生した年代だ。

「歴史のなかの大地動乱(保立道久 岩波新書 2012.8)によると、主な災害に864年富士噴火、867年阿蘇山噴火、869年陸奥海溝地震・津波(貞観津波)、871年出羽鳥海山噴火、878年南関東地震、880年出雲地震、京都群発地震、887年南海・東海連動地震、915年十和田湖大噴火、946,947年朝鮮・白頭山大噴火などがあげられている。

この十和田湖と白頭山は同じ緯度にあり、十和田湖大噴火は日本での最大規模の噴火で東北、北海道にかけて火山灰が確認されたが、白頭山の噴火はそれを上回る規模だったと言われ、日本にも火山灰が飛来した。決して偶然とは言えないのだという(同上)。

ところが、最近その白頭山も何時噴火してもおかしくない状況だと日本の専門家が指摘している。1月27日の十和田湖での地震回数の激増も何か関連しているのだろうか。

下北半島の東には大陸棚外縁断層が走っており、東通原発敷地内には活断層の存在が指摘されているが、膨潤という説もあり対立している。またJパワーの大間原発が2012年10月から建設中であるが、30km離れた函館市が建設差し止めの訴訟を国相手に起こした。フルMOX原発として高レベルの放射能廃棄物を扱うことでその危険性が指摘されている。

有史以来日本で最大規模の噴火となった十和田湖大噴火と下北半島の原子力関連施設を考えると、万一の時の危険は福島第一原発どころのものではなさそうだ。

今すぐ起きないとも言われているが前回の大噴火から1100年経っている。富士山大噴火が注目を浴びてきたが、この十和田湖大噴火も原子力発電関連として注意が必要なのだ。


十和田湖 中湖
十和田観光協会 HPより




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