2014年3月5日水曜日

ウクライナ、クリミア半島問題:こんなことで国連は役割を果たせるのか

ウクライナ、クリミア半島問題で国際平和維持を主目標にする国連が、その役割を果たせるのか。ウクライナ、クリミア半島問題で軍事介入しているロシアは、ロシア系住民の生命、利益が危険にさらされていると介入を正当化し欧米と激しく対立している。

国連安全保障理事会でも軍事行動を正当化するロシアとこれに反発する欧米が激しい論争を繰り広げ、中国も欧米の主張に近い立場だという(讀賣新聞 2014.3.5)。

いつも欧米に反対する中国だが今回は違うようだ。決議案を出そうにもロシアが拒否権をもっているので叶えず、かえってロシアを孤立させる効果があるというが、国連の無能さを浮き彫りにもさせる。

そもそも、世界の安全維持に力を尽くさなければならない安全保障常任理事国のロシア、中国自身が近隣諸国と紛争の当事者になっているのだから国連がその役割を果たすことはできないのだ。

プーチン大統領が「軍事行使はない」と言えば、オバマ大統領は「騙されない」と言い返す(2014.3.5テレビ朝日 スクランブル)。

先のシリアのサダト政権の化学兵器使用で軍事介入をやろうとしたが、米国議会は反対し、
ロシアが間に入り対応を任せたために退陣させられなかったオバマ大統領は信頼を失った苦い経験がある。

そんな何もできない国連だが、日本は常任理事国入りを期待しているが未だ達成できずにいる。意外に反対しているのが同盟国と思われた米国らしいと聞いたことがある。

しかし、分担金だけは多い。米国22%、日本は約10%、中国約5%等が10位以内に入っているがロシアは入っていない。拒否権をいう大権を持ちながら何ていうことか。

おまけにイラクでの対テロ対策基金に7300万円を拠出し(今のところ日本だけ)、補正予算で難民支援に12億円を計上するらしい。資金だけせびられる日本なのか。

その割に大きな期待はされていないのだ。年に1回の国連総会に総理が出席し演説するのが常態化しているが、テレビ報道で見るといつも日本の総理の演説になると議場は空席が目立つ。その前の米国大統領の時は満席だったというのだ。外務省は「いつものこと」と言うが、カネ以外は期待されていない証拠か。

国連加盟国は190カ国以上になり、アフリカ、アジアの新興国も多く先進国の思うような運営ができなくなったこと、拒否権をもつロシア、中国自身が紛争の当事者になっていることを考えると国連の力は発揮できない。

G8がロシア追放を目論んでいるようだが、国際連盟も国際協力、平和安寧を狙っていたが、アメリカの不参加、ソビエトの遅れての参加、日本、ドイツ、イタリアの脱退などがあり破たんしていった。

国際連合もロシア、中国の脱退から破たんの道を歩むのか。誰が舵とりするのか分からないところに不安があり、世界に平和を維持できる保証はない。


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