2014年4月30日水曜日

安倍総理のアベノミクスで「何か良いことありましたか」

「安倍総理のアベノミクスで何か良いことありましたか」。テレビ朝日の土曜の「人生の楽園」の出だしの言葉をもじったのだがそう聞きたくなる最近の生活だ。

家計が伸びなければ、ますます生活が苦しくなる意見があることを知ってか、安倍総理は「アベノミクスを津々浦々まで」とよく言うが、どんな効果を日本中に波及しようとしているのか。

消費税増税を控えて買いだめもせず、増税後も必要なものだけを買っているので無駄はしていないと思うが、確かに消費増税はじんわりと効いてくる。

小売店にとっても「据え置き」にするか、「値上げ」するかは死活問題らしい。安倍総理のアベノミクスなど期待出来ないという。

しばらくの間、国政選挙はないことを良いことに安倍政権は国民に負担増を強いている。一方で国会議員の歳費は2割カットを元に戻した。

高齢者医療保険の窓口負担も3割負担に戻った。カネを払うときにはどきっとする。今、高脂血症で薬を飲んでいるが、人間ドック学会の新基準値では「健康体」に属しそうなので今後どうするか検討してみることにした。

ところで、アベノミクスで庶民に何か良いことがあったのか。

インフレターゲット、異次元の金融政策を訴え「第一の矢」「第二の矢」「第三の矢」を放ったが、為替は円安へ、株安は株高へ転換、輸出は伸び、赤字大企業が一転黒字に変わったのには驚いた。でも輸入品の値上げ、輸出も数量が伸びず、ありきたりの成長戦略は利得権益の官僚が資するだけで民間企業は踊らない。

マネタリーベース増も年間75兆円増えても市場に出るカネは35兆円程度だ。「それだけか」という見方もあれば、「そんなにか」という見方も出来る。日銀はどっちの見方なのか。

結局は、大企業、海外ファンド、投資家に利しただけではないのか。安倍総理もアベノミクスの評価は株価だという。でもその株価も14000円台で大きくは伸びていない。おまけに5月は売り先行だという。投資家は日本から出ていくとみている専門家も多い。

更に今、法人税の下げも目論んでいる。海外からの企業の呼び込み、内需拡大を狙っているのだろうが、10%の減税は年間4.7兆円の税収減になる。財政再建も控え真剣に政策の効果を考えるべきである。一方で日本国内の需要にみぎりを付け海外でM&Aを展開する企業が増えているとも言う。

財務省の資料では税収増も期待できるらしいが、経済財政諮問会議の民間議員は、「消費税増税でも税収増」「法人税下げでも税収増」と安倍総理の政策を後押しする。

そんなアベノミクスを海外はどう評価しているのか。

サミットなどでは「日本経済の再生は世界経済の再生に貢献する」と一応の評価ではあるが、本音は「円安誘導ではないか」と警戒されていた。

先の日米首脳会議での声明の全文を見たが、アベノミクスの語句はないし、評価は何もない。ただ「成長戦略にTPPが貢献する」見方らしい。米政府はアベノミクスなど評価していないのだ。

今回も大型連休を利用して多くの閣僚が海外旅行に出るという。安倍総理もパリのOECDの閣僚理事会に出席し「アベノミクスの成果」を主張するらしいが、どう評価されるか。


アベノミクスで元気なのは、安倍総理、官僚、大企業そして投資家だけで庶民を置いてきぼりにしていて経済政策と言えるのか。

否、昔から「政治は富裕層、大企業のため」と言われている。セオリー通りの政策なのかも知れない。

違っていることは、企業に賃上げを要求したことだが、これもアベノミクスの効果を出すためか。

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