2014年4月22日火曜日

理研・STAP細胞論文疑惑:ゴタゴタが長引けば世界中の笑いもの、早くケジメを

讀賣新聞 2014.4.10
「STAP 2つの争点」
真ん中が間違って掲載された画像
下が2月に調査委に提出された画像
素人の考えでは下の画像を実験ノート
から追跡すればSTAP細胞の存在を証
明出来ると思うのだが・・
理研のSTAP細胞論文疑惑の問題はゴタゴタが長引けば世界の笑いもの、早くケジメをつけるべきではないか。Web ニュースで21日、小保方さんの代理人が不服申し立ての補足追加資料を提出、小保方さんの行為はねつ造、改ざんに当たらないとして事実認定の誤りを主張したという。

「論文仕上げ過程で差し替えることを忘れていただけ」で正しい画像を提出し、後2週間もあればさらに補足資料が出せるらしい。

一体何事なのか。資料を小出しにしながら時間稼ぎ、理研に「もっと資料があるぞ」と臭わせて理研の再調査決定を促す弁護団の作戦が目につく。

小保方さんにとっては初回に掲載を拒否された論文だ。再度の投稿はチョットしたミスも許されないと慎重になるのが普通であるが、仕上げの段階で差し替えをうっかり忘れたというのだ。

こう聞けば「悪意なき過失」とも取れるが本当にこんな事があるのか。論文草案を若山さん、笹井さん等に説明するときに、この画像をどう説明していたのか。笹井さんは「全体として整合性されているので、過誤は感じなかった」という意味のことを記者会見で言っていたようだが、小保方さんはどう説明したのか。

後になってチェックで間違いが分かったので、すでに真正な画像を提出したとも言うが、「自首なのでは刑は軽減される」式の考えではないのか。

小保方さんの記者会見後、補足資料の提出がされているが、入院中の小保方さんが時々病院を出て理研の研究室に行き自ら資料を作成しているのか。

それとも病院にPCや資料、実験ノートを持ち込んで作成しているのか。

そうだとすると、資料、図面、電子媒体、研究資料、書類などを許可なく研究所以外に持ち出していることは任期制職員就業規程第11条(物品の持ち出し禁止)に違反するのではないか。

16日の笹井さんの記者会見で実験ノートの質問があったとき、笹井さんは「実験ノートは記録したり、メモ程度に使い、データはPCに保管するなどまちまちだ」と言っていたが、理研の実験記録管理は杜撰だったのではないか。

そんな杜撰な管理だからこそ、小保方さん以外には理解できず第三者が見ても分からない」状態ではないのか。

もしそういう状態であれば、次から次へ説明資料が提出されても信頼性は全くないのではないか。

今となっては小保方さん、笹井さんはバラバラに記者会見し、若山さんは「自責の念」とコメントしているが、自分の好き勝手なことを言っている。それぞれの記者会見の中継、新聞報道をみているが、これできちんとした報告が出来るのか。

共著者だって実験もしていないし何をしたのか分からない。アドバイザーだと言うが、何をアドバイスしたのか。

共著者に実力ある(?)研究者を加えることで論文に信頼性を持たせたとすれば、natureを騙した詐欺行為ではないか。natureが論文掲載撤回処置をしたらどうか。その方がすっきりする。

理研の調査委員会は、一度小保方さん、笹井さん、若山さん、実験スタッフを一堂に会して意見を聴取し、論文作成過程での理研の「改ざん、ねつ造」判定について見解を統一した方が良いのではないか。

ゴタゴタが長引けば世界中の笑いものだ。否もうすでにそうなっているのだ。「結果が正しければ問題ない」と小保方さんやバカンテイ教授は言っているが科学の世界でそれが通用するのか。

バカンテイ教授は、STAP細胞をどの段階まで確認しているのか。脊髄損傷の医療に応用するという新聞の記事を見たことがあり、アメリカでは認知された細胞かと思ったが、米国での幹細胞のシンポジウムではSTAP細胞に懐疑的だったという。

山中先生はiPS細胞も発表した時は学会は懐疑的だったといい、認められるのに半年はかかったともいう。

でも、山中先生のiPS細胞は第三者が再現性に成功してから発表されたが、STAP細胞は未だ第三者の再現成功のニュースはない。小保方さんは自分しか分からないテクニックもあると逃げるが、理研は今の段階では仮説だという。

折角のノーベル賞級の論文でありながら慎重さに欠けた杜撰な論文であった。

それにしても小保方さんは弁護団を結成しての理研との対応だ。今までの行動が真の研究者の行動なのか。弁護団の作戦に載っているのだとすれば研究者としての立場はどうなのか。

早稲田大学も小保方さんの博士論文の正当性を検証しているというが、小保方さんが後ろに弁護団を抱えていることで早稲田大も少しビビッていることだろう。

このままでは小保方さんは怖い(危険な)研究者としてレッテルを貼られれば、今後の研究者生活は期待出来ないのではないか。できれば理研で研究を続けたいというが、理研が拒否したらどうなるのか。弁護団がいるので地位保全の裁判闘争にでもなるのか。

弁護団にとってはこのSTAP細胞論文疑惑は有名な事件になったので箔のつく仕事になるが、小保方さんにとってはデメリット以外の何物でもないだろう。

そもそも論文の改ざん、捏造なんて第三者が見たときに判断するもので、論文を書いた人間が判断するものではないのではないか。誰だって改ざん、ねつ造を指摘されれば反論するのが当たり前だ。今回の場合は理研の言うように「改ざん、捏造」の不正行為があったと見るべきではないか。

結局、理研の対応も、さらに調査したが、「「改ざん、捏造」の不正行為を覆すことはできなかった」ということになるのか。再調査で小保方さん側に譲歩するが、不正行為は理研の判断を維持することで両者に配慮した結末とはならないか。


[ 後記]
理研に又まずいことが発覚した。STAP細胞論文疑惑で「改ざん、ねつ造」判定に疑念をもたらすことになるのだ。

STAP調査委員会の石井委員長にも画像掲載の改ざんが指摘され、修正したという。讀賣新聞2014.4.25によると、2008年に責任著者の一人として掲載した論文に画像の一部に切り貼りの疑いが指摘されたために、実験ノートに記録された元の画像に入れ替えたという。

何やら小保方論文疑惑の一つに似ているではないか。

こんなことで、他人の論文に「改ざん」があったと指摘できるのか。今回の調査報告の信頼性を落とす結果になった。

理研は、再調査の有無を検討しているようだが、小保方さん側から指摘されている調査委員の入れ替えも必要になるのではないか。委員長には第三者を当てもう一度新たに出された追加資料を参考に実験ノートなど記録から再調査すべきではないか。

もし、野依理事長が毅然とした判断をしたいなら野依理事長が直接小保方さんに会って事情聴取するのも必要ではないか。日本の科学界の信頼を失墜させた理研の責任は計り知れなく大きい。

                                                                              (2014.4.25)

理研は、この疑惑を受け、調査委員会委員長を石井さんから、同じ委員会の渡部弁護士に交代する人事をHPで広報した。そして石井さんの疑惑をコンプライアンス室で調査するという。

委員長を第三者に交代させたことは当然だろう。新しく外部から招へいするのではなく委員会の委員の中から選んだということは、今までの調査報告は従来通りということなのだろう。

                                   (2014.4.25)


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