2014年7月7日月曜日

安倍総理:拾い物・総理から危ない総理に

低迷する日本経済を脱デフレを目指し円安、株高に転換させ、標榜するアベノミクスで国民に希望を与えた安倍総理。総裁選のことを考えると拾い物・総理だったが、今、秘密保護法、集団的自衛権行使容認へ向け憲法解釈を変更する暴挙に出た危ない総理になってきた。

インフレターゲット、金融政策で日銀総裁更迭、集団的自衛権で法制局長官の更迭、そして北朝鮮問題(?)で最高裁長官人事と、やりたい政策を人事を絡ませてやってしまうところにも危険を感じる。

先の自民党総裁選では本命の石破さん、長老に支持が強い石原さんを相手に第1次安倍政権時のお友達に押されて立候補した。直前までは橋下ブームで勢いが付いた維新の会の代表になるのではと報道されていた。

石原さんが脱落する中で、石破さんとの争いになったが、世代交代をいやがる派閥の長の支持を得て総裁の座に着いた。この時点では第1次安倍政権のことを考えて不安がる国民もいたほどだ。

ところが日本経済再生に向けたアベノミクスの第1の矢、第2の矢で円高円安で株高基調になり輸出産業を中心に息を吹き返した状況になった。

更なる成長戦略である第3の矢、見直し成長戦略を放ったが、こちらは市場の期待に応えることになっていない。

それでも世界に向けては規制改革で岩盤規制に風穴を開ける「ドリルの刃」になると言ったり、「アベノミクスで悪魔を倒す」と威勢の良いことを言って海外企業の日本進出を訴えている。

代替財源の確保もままならないままに、「法人税下げ」をごり押し大企業、富裕層に厚い政策を繰り広げている。

そして今、自民党の公約にもなかった秘密保護法、集団的自衛権行使に向け憲法解釈を閣議で変更する蛮行に出た。

国会での審議もなく、自公合意に向け渋る公明を恫喝し合意に漕ぎ着けた。今国会中の閣議決定に拘ったが調整が遅れて7月1日の閣議決定になった。閣議決定だけではどうにもならず関連法案の改正が必要だが、安倍政権は春の統一地方選での争点になることを避けて先送りするようだ。

自民党に圧倒的多数の議席を与えた私たち国民の責任でもあるが、危ない安倍総理にどう対応するか。民主党を始め野党の不甲斐なさが続く中で厳しい選択が迫られる。

自民党自身の中で安倍総理にブレーキをかける勢力が出て来て欲しいが、支持率が下落しているとは言え、安倍総理に対抗できる勢力は出て来そうにない。

議員を引退した長老が、若き派閥の長に檄を飛ばすが安倍政権に取り込まれていてはどうしようもないらしい。

先の総裁選で敗れた町村さんも出身派閥の長として「支持率の下落など気にせず長期政権を目指せ」と言う意味の激励発言をしている。

これから政治判断が必要になる原発再稼働も加わってくると国会周辺は民意を訴えての集会、デモが続くのだ。

そして地方選だが、滋賀県知事選に続き福島県、沖縄県の知事選があるここで有権者が安倍政権をどう判断するかだ。自民の敗戦、支持率下落が続けば総選挙で国民の信を問うことになるかもしれない。高い投票率で民意を示すべきだ。



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